M格鬥(拳擊日文) 有人看的話會繼續更新 順求翻譯(20170102更新)
看到回響不錯 繼續第二彈
這次內容是一個大學的拳擊手要在學員祭上表演拳擊賽 但他對手因事無法參加 於是學園的偶像因為自己練了點拳擊
自告奮勇參加 結果主角慘被KO 原因:被一堆粉絲+偶像嗆 面子掛不住而被削弱幹掉 一樣有人回的話會繼續發布
首都圏郊外にある、とある大学。ここでは今、年一回の盛大な学園祭が開かれ、祝祭と興奮がピークに達していた。
この大学の文化祭はかなり規模が大きいため、あちこちから人が集まってくる他、ステージでの催し物はネットの動画サイトを使って生中継され、大勢の視聴者を得ていた。
もともと人気があったこのネット中継だが、今年は視聴者数が跳ね上がっていた。いつもは招待された有名アイドルが歌うときでも精々一万人行くか行かないか、程度なのだが、今年はほとんど常に十万人を超えていた。
その原動力となっているのは、ステージの中央に立って司会する一人の美少女、この大学の二年生の篠宮千佳だった。去年の学園祭の時に行われたミスコンで優勝したのを機にブレイクし、どんなに気難しい男でも一発で陥落させてしまう可憐なルックス、無駄のないモデル体型、優れた歌唱力で人気を集め、今や単独ライブにファンが何万人も詰めかけるほどだった。
本来なら学園祭ステージの司会に呼べるような相手ではないが、彼女は今でもここの学生だったし、彼女がブレイクするきっかけとなった学園祭でもあるので、司会をすることになったのだ。そのため、ステージは例年の体育館から陸上競技場に移り、特設ステージの上で彼女がマイクを握っている。陸上競技場は擂り鉢状の窪地の底にあって、なだらかな斜面はこの大学のほぼ全員の学生や彼女のファンなど、一万人以上の観客で埋まっていた。
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菊原悠斗は、ボクシンググローブをはめてガウンを身に纏いながら、競技場の一角にある特設リングのコーナサイドに座っていた。今日はこれから、学園祭の出し物の一つとして、悠斗とこの大学のボクシング部の主将との特別試合が開かれることになっていた。
悠斗はこの大学の四年生だったが、ボクシング部には入らずプロボクサーとして活躍していた。プロデビュー以来3年間で、8戦3敗という成績を残していて、昨年には新人王を獲得し、その後も勝ち進み、前回の試合で日本ランカーにKO勝ちしたため、日本ランキングにも名前が載っていた。来年の卒業後にはタイトルマッチへの挑戦を考えていて、いつかは世界チャンピオンにと夢見ながら、日々厳しい鍛錬を続けて技を磨いていた。
そんな悠斗と大学ボクシング部の主将が同じ四年生だったので、同窓で同学年のプロアマボクシング対決をしたら面白いだろう…と学園祭実行委員会が考え、悠斗も面白そうだと思って了承したのだ。
今日の試合に、悠斗は絶対の自信を持っていた。この大学のボクシング部は弱小とまでは言わないまでも強いとは言えなかったし、今日の相手のボクシング部主将も大した実績は無く、二日前には一緒にスパーリングをしたが、悠斗より階級が上にも関わらず、全く歯応えが無かった。
おまけに、今日は観客を盛り上げるため、ヘッドギア無し・4回戦のプロの形式で試合をするのだ。負ける要素など何も無かった。アマチュアボクシングは3ラウンドの形式しか無いし、悠斗との実力差を考えても、まあ第4ラウンドまで持てば良い方かな、などと考えていると、観客席がわっと盛り上がった。
いよいよ対戦相手が現れたのかと思って視線を向けると、なぜかさっきまでワンピースを着てステージの上でマイクを握っていた篠宮千佳が、タンクトップにトランクスに真っ赤なグローブというまるで女子ボクサーのような格好でリングに歩み寄ってきた。こんな格好でラウンドガールかリングアナウンサーをやるつもりなのかなと思っていると、千佳はリングに上がり、まだ手にしていたマイクに向かって叫んだ。
「ここで皆さんにお知らせがあります。11時から開始予定だったプロアマボクシング対決ですが、ボクシング部の山本君が体調不良でお休みとなりました。」
突然のアナウンスに、思わずがっかりする。だが、観客の方はそうでも無かったようだった。もともと、観客は催し物の合間の千佳のパフォーマンスの方を楽しみにしているのだ。観客席からは「チカー、何かやってー」とか「チカ、歌ってー」とかいう叫び声が聞こえて来る。その次の瞬間、千佳は信じられないようなことを口走った。
「そこで、皆さんのご期待にお応えして、代わりに私がパフォーマンスを行います。ズバリ、学園祭ミックスボクシング対決、つまり私が戦います!」
観客席から「えぇーっ」というどよめきや悲鳴が聞こえるが、悠斗は観客の数倍混乱していた。一体何を言ってるんだ、この女は!?
「皆さん、心配ご無用。実は私、半年ほど前から女子ボクシング同好会に所属してまして、拳を磨いていたのです。」
そういえば、この大学には女子ボクシング部以外にもボクササイズ目的の同好会があると聞いたことがある。しかし、たかが数ヶ月ボクササイズをした程度の女子が、中学からボクシング部で十年近いボクシング暦を持ち、最近では連戦連勝、日本ランカーでもある男子のプロボクサーに挑むなんて、一体どういう神経してるんだ?呆れながらも、慌てて言った。
「ちょっと、篠宮さん、勝手に何言ってるんだ。素人の女の子とミックスボクシングなんて、出来るわけないだろ?」
悠斗がそう言うと、千佳はマイクを離して、まるで二人だけの話ですという風に前屈みになって上目遣いに言う。
「まあまあ、いいじゃないですか、菊原先輩。ほんのちょっとしたお遊びのエキシビジョンマッチですよ。ほら、テレビでよくやるじゃないですか、プロの格闘家と芸人が試合したり。そういうようなものですよ。学園祭でのちょっとした出し物ですし。」
確かにテレビではそういう企画はよくあるし、学園祭ステージの出し物なら…と思ってから慌ててそんな考えを一掃する。テレビ局はプロのスタッフが厳重なリスク管理をしているが、学園祭はそうではないのだ。
「いや、でもね、本当に危険だから…」
「大丈夫ですよ、私、本当に結構強いですから。あんまり油断してると、菊原先輩をノックアウトしちゃいますよ?」
あまりにも向こう見ずな発言に、そもそもまともな勝負になるわけないだろ、と思うが、それを言うとますますヒートアップしそうなので止めて、ともかく断ることにする。
「ともかく、俺はそんなのやらないから。悪いけど帰らせてもらうよ。」
そう言ってリングを出ようとすると、妖艶で甘ったるいのにどこか挑発的な声で千佳が言った。
「そんなこと言っていいんですかあ、菊原先輩。会場の雰囲気、見て下さいよ。本当にこのまま帰れますか?」
そう言われて会場の方に注意を向けると、異様な興奮状態にあった。大学が誇るスーパーアイドルがプロボクサーとミックスボクシングの試合をする。その漫画やアニメのような展開に、学生たちは熱狂し、千佳に声を枯らして声援を送っていた。
「こんな状況で私から背を向けて帰ったら、先輩はさぞかし臆病な男子ボクサーって思われるでしょうね。まあ私は別にそれでもいいんですけど。」
思わず舌打ちしつつ、確かにその可能性があることを認める。いくらプロボクサーとして高い実力を持つとはいえ、悠斗はまだ二十歳を過ぎたばかりの若い男子だった。プロボクサーなのにボクシングで女の子との試合から逃げた、などと根も葉もない噂でバカにされるかと思うと、想像するだけで屈辱だった。しかも、なまじグローブをはめてリングに上がり、試合を始める万全の態勢だったため、余計に断りづらかった。
「いいよ、やってやる。後悔するなよ。」
「しませんよー。するのは先輩じゃないですかあ?」
どこまでも口の減らない女だと思っていると、千佳はマイクを再び取って観客席に向かって声を張り上げた。
「菊原君が試合を承知してくれました。これから私の華麗なテクニックでプロボクサーをノックアウトするので、みんな楽しみにしててねー!!」
その言葉に観客は熱狂的な声援で応える。勝手にやってろ、と思いながら、改めて千佳の体を見る。腹部がほとんど露出したタンクトップからはよく鍛えられた無駄のない腹筋が覗いているし、肩や腕にもそれなりに筋肉は付いていて、ボクササイズでやってるだけの女子大生にしては鍛えてる方という感じだった。
「篠宮さん、あんた試合かスパーリングの経験は?」
コーナーサイドからそう尋ねると、千佳は特に隠す風もなく答える。
「女子ボクシング部の子とスパーリングを二回しました。どっちも判定負けでしたけど。」
それを聞いて、悠斗は改めて、こいつは底無しの馬鹿だと思う。よほどダントツの運動神経があって女子相手に無敵で男子に挑みたくなったのなら、無謀とはいえ理解できないこともない。しかし、女子相手(それも、この大学の女子ボクシング部はかなり弱い)にすら判定負けするような奴が、大学生とは言えプロボクサーとしてトップクラスの実力を持つ男子と試合して、まともに戦えるわけがない。
少しして、千佳の準備が終わり、悠斗はガウンを脱いでリングの中央に進んだ。十年近いボクサーとしての鍛錬で鍛え抜いた逆三角形の無駄のない筋肉質の肉体、盛り上がった背筋や二の腕を見て、女性の観客からため息が漏れる。リングの中央で向き合い、ファイティングポーズを取った。身長178センチの、がっしりとしたいかにも屈強な男子と、身長163センチのモデル体型の千佳。どちらが強いかなど考えるまでもないように、むしろ、なぜリングで向かい合ってるか不可解なように見える。
「へえ、結構強そうですね、菊原先輩。先輩の戦績、どんな感じですか?」
「プロデビュー以来、8勝3敗、デビュー直後に3連敗後は8連勝だ。ちなみに、そのうち7回はKO勝ちだ。去年は新人王を獲って、先月からは日本ランカーになった。驚いたか?今からやめたっていいんだぜ。」
だが、悠斗の抜群な戦績と、その背景にある圧倒的な強さを聞いても、千佳は恐れる様子もなく、むしろ嬉しそうに微笑んだ。
「じゃあ、今日の試合で菊原先輩をノックアウトしてリングに沈めたら、私は男子の日本ランカー並みの実力だってことになるんだね。トップクラスの男子を階級が下の女子がノックアウトするなんてきっと歴史に残るし、女子ボクシング史上の快挙を達成できて私も嬉しいよ。」
「言ってろ、このバカ。」
舌打ちしながらそう呟いた瞬間、ゴングが鳴って、いよいよ試合が始まった。いつも試合で愛用している青いグローブを握り締める。いつも悠斗に勝利を運んでくれる最高の相棒の感触に胸が高ぶらせながら、リングの中央で千佳と向き合った。
ひとまず様子を見ようと、適度に距離を取ってジャブを打ち合う。千佳のフットワークやボディーワークはなかなかで、グローブを使ったガードも一応さまになっている。パンチは意外と早く、腰の入ったパンチがちゃんと打てている。もちろん、所詮女の子で、男子プロボクサーに脅威を与えるようなパワフルさは微塵もなかったが。
そもそも、千佳はまだまだテクニックが未熟で、パンチを放つ時も隙があり、男子とか女子とか、そういう以前の問題だった。これでは女子ボクシング部員にすら判定負けするのも仕方ない。
こんなものかな、と思って、隙の多いジャブの合間を縫って、普段の半分以下の力でボディーブローを叩き込む。
「うぅっ…!」
悠斗にすれば、普段の試合ではあり得ないような手加減をした、それも腹筋の真ん中を狙った甘々のパンチだったが、何階級も上のトップクラスの男子プロが放つ一撃に、千佳はあっさりとダウンしてしまう。それを見て、強すぎたかな?と少し不安になる。もし怪我でもしたら大事になりかねない。
「お、おい、大丈夫か?」
もはや試合の勝敗は着いたつもりになって、千佳の具合の方を気にする悠斗に対して、千佳はゆっくりと起き上がってファイティングポーズを取る。
「んっ、大丈夫ですよ。まだテンカウントは鳴ってないですよね?」
ほとんど存在を忘れかけていたレフェリーの方に顔を向けると、エイトカウントです、と言った。
「まだやるのかよ?もう十分だろ、諦めろよ。」
「何言ってるんですか、まだまだ戦えますよ。言ったでしょ、菊原先輩をノックアウトするって。女子に負けるのが怖いからって、勝手に話を進めないで下さい。」
あまりにも失礼で無謀な発言に憮然としつつ、仕方なくファイティングポーズを取る。だが、すぐにゴングが鳴って第一ラウンドは終わった。
インターバルでコーナーサイドに戻ってから、どうしようかと考え込む。もちろん楽勝は疑いないが、下手に痛めつけると後で何を言われるか分からないし、いくら生意気とはいえ、女の子をあまり痛めつけるのも可哀想に思えた。本音を言えばギブアップして欲しいのだが、これだけの実力差にも関わらず勝つ気でいるし、困ったものだった。
少し考えてから、こいつにパンチを何発か空振りさせ、疲れさせたところでさっきよりずっと軽い一撃をお見舞いしようと決める。もう一回ダウンすれば、さすがにもう立ち上がれないだろう。そこまで決めたところでゴングが鳴り、第2ラウンドが始まった。
さっき決めた通り、千佳の隙だらけで大振りで威力もない猫パンチを余裕で躱していく。空振りの連続で、早くも千佳の息が上がり始める。俺に勝つつもりならもう少し頑張れよと思いつつ、さっさとこの馬鹿げた試合を終わらせてジムに戻ってトレーニングをしようと考えて、さっきよりも更にずっと威力を落としたパンチを千佳の腹にお見舞いする。
「うっ、んんっ…!!」
だが、幾ら女子相手とはいえ、さすがに威力を落とし過ぎたようで、一度はダウンしかけた千佳は苦悶の表情を浮かべつつも何とか踏ん張り、ファイティングポーズを取り続ける。だが、既に足は止まっているように見えたし、そもそも始めから勝負にならないような実力がある戦いなのだ。この状態の千佳の顔面にパンチを叩き込んでノックアウトするのは造作もないことだったが、どうしても踏ん切りがつかない。
悠斗は、スポーツとしてのボクシングを愛していたし、リングの上ではどんな格上の相手も打ち倒してやるという闘志に満ちていた。だが、リングの外では礼儀正しく穏やかで真面目な、ごく普通の好青年だったし、普通の男子と比べても体格に恵まれ、しかもボクサーとして高い実力を持っていることを自覚していたから、普段は誰に対しても出来るだけ丁寧に接していた。男として強さへの憧れはあったが、誰かを殴ったり痛めつけることが趣味というわけでもない。そんな悠斗にとって、いくらグローブを付けてリングに上がっているとはいえ、技術も体格も全く比べ物にならない女の子と戦うこと自体、気が引けることだった。そんな、本当なら絶対に引き受けなかった試合に半ば無理やり引きずり出されてしまったが、いくらリングに上がってもそう簡単に覚悟が出来るものでもなかった。
顔を打たずとも、このままボディーブローをもう一発お見舞いしても、ダウンを奪えるだろう。だが、プロボクサーとして鍛え抜いてきた悠斗にとっても、ボディーブローでダウンするのは地獄のような苦痛だった。いくら生意気な口ばかりきいているとはいえ、年下の女の子にもう一度そんな体験をさせるなんて、と考えてしまう。なまじ試合の流れが続いていれば考えずに打てただろうが、一度流れが途切れてしまったために、色々なことを考えてしまう。既に悠斗は、心理的には完全に戦闘モードでなくなっていた。
そもそも、こんな状態であれば、TKOになってもおかしくない。もう終わったも同然なのに、レフェリーは何をやっているんだ、と思って千佳から視線を逸らしてしまう。その瞬間、視界の端で何かが蠢いた。突然のことに、一瞬対応が遅れてしまう。そして、次の瞬間、下から突き上げるような衝撃が悠斗の脳を揺さぶった。
「ぐあっっっ!!」
悠斗自身には何が起こったのか分からなかったのが、千佳の放った腰の入った完璧なアッパーカットが吸い込まれるように見事に決まったのだ。本来であれば、掠りもしないはずの千佳のパンチ。だが、試合はもう終わりだと判断して警戒を解き、一瞬とは言え千佳から視線を逸らしていたことに加え、普通のボクシングの試合ではあり得ないような身長差が、この時に限っては悠斗に不利に働いた。
アッパーカットはただでさえ見えにくいパンチだが、それを通常では考えられない体格差のある選手から放たれたため、完全に死角から放たれる格好になってしまったのだ。しかも千佳は、腰を屈めて伸び上がるように打つ、いわゆるカエルパンチにより、見えにくさと威力を増幅させていた。そのため、全く回避も防御も出来ないままに顎の先端を完璧な角度で直撃されてしまい、てこの原理で悠斗の脳裏を揺さぶった。いくら体格の劣る女子の華奢な体から放たれたものとは言え、それなりに鍛えたパンチでこれほど完璧に脳を揺さぶられては、一瞬意識が飛びかけてしまう。それに対して、千佳はその絶好の機会を逃さず、間髪入れずにパンチを繰り出していく。
「あれぇー、菊原先輩、足止まってるよ?」
意地悪く言いながら、右フック!
「ぶえぇっっ!!」
「ほらほら、本当にダウンしちゃいますよ。」
楽しそうに笑いながら、左フック!
「ぶえぇぇぇ…っっっ!!」
「これで、どうだっ!」
アッパーカットからの左右のフックで意識が完全に飛び、くずおれかけた悠斗の顔面のど真ん中に、腰の入った完璧な右ストレート!
「があぁぁぁっっっ!!」
膝から崩れかけたところで食らった右ストレートの衝撃で、悠斗は背中からリングに倒れこむ。大の字になって伸びながら、それでも何とか意識を取り戻して立ち上がってファイティングポーズを取る。千佳と向かい合いながらも、まだ事態が把握できていなかった。トップクラスの実力を持つプロの男子ボクサーの自分が、ボクササイズ目的で数ヶ月前にボクシングを始めたばかりの、遥かに体格の劣る女子にダウンを奪われたという現実が上手く呑み込めなかったのだ。
混乱の極にある悠斗に対して、観客席は興奮を極めていた。何しろ、二人の体格は遠目にもはっきり分かるほど違う。180cm近い長身で、鍛え抜かれた逆三角形の肉体を持つ、肩幅の広いがっしりとした悠斗に対して、明らかに小柄で華奢で可憐な彼らのアイドルが、劣勢を物ともせず完璧なパンチをお見舞いし、プロボクサーとして勝ち抜くために鍛錬を続けた屈強な男子をリングに沈めたのだ。漫画やアニメやゲームの中でしかあり得ないはずのことが目の前で起こって、彼らの興奮はピークに達していた。そんな観客の声援に応えるように、千佳は一気に踏み込んでくる。それに対して、悠斗は事態を把握する暇もなく、混乱したままだった。
いくらダウンを奪われたとは言え、相手は格下の女の子であり、普段から大柄でテクニックもある男子プロボクサーの重く鋭いパンチを受け、それに十分耐えられるだけの鍛錬を積んでいる悠斗にとっては、ダメージはそこまで大きく無かった。確かにまだ少しフラついてはいるが、千佳との実力差を考えれば、躱すことも避けることも余裕で出来るだけのスタミナが残っていた。しかし、混乱の極みにある悠斗は、思わず隙だらけのジャブを放ってしまう。ガラ空きの顔面を、今の千佳が見逃すはずも無かった。
「がっっ!!」
左ストレートを決められ、足が止まる。そこに更に、千佳は体を捻って絶妙な角度から、顔の真横から叩きつけるような右フックを放つ。
「ぐえぇっっ!!」
ダウン直後の強烈な二連発に、さしもの悠斗も再び意識が飛びかける。だが、ここでようやく事態の一部が飲み込めてきて、素人の女子相手に二度もダウンを奪われたくないというプロボクサーとしてのプライドで何とか踏みとどまった。
だが結果的には、これは最悪の判断になってしまった。いっそダウンして10カウントが鳴るまで回復に専念すれば良かったものを、なまじフラフラの状態で踏みとどまったため、ロクに反撃も防御も出来ない状態でリングの上に立ち続けることになってしまう。それでもなんとか直撃を避けようと防御に徹するが、千佳が未熟なテクニックで放つか弱いパンチ…さっきまでの悠斗にはかすりもしなかった素人女子のパンチ…も、今のノックアウト寸前の悠斗には十分有効だった。軽いパンチを何発か受け、あっという間にコーナーサイドに追い詰められてしまう。
「ほらほら、菊原先輩、このままじゃ本当にノックアウトしちゃいますよ?新人王で日本ランカーのプロボクサーなんじゃなかったでしたっけ。ボクシングを始めて半年も経ってない年下の華奢なアイドルにボコボコにされて、男として恥ずかしくないんですかぁ?」
ついさっきまでまともに勝負にならないほど弱小だった女子に、こんな想像もしなかった展開の中でそんなことを言われ、悠斗のプロボクサーとしてのプライドを徹底的に踏みにじられて思わずカッとなるが、それでも何とかこのラウンドを凌ごうと、ガードを上げて守りを固める。相手は格下の女子、ボディーブローなら幾ら食らってもノーダメージだろうと考えての判断だったが、千佳はニヤリと笑うと一気にラッシュをかけてきた。
「来ないなら、私から行きますよっ!!」
言うが早いか、千佳は反撃できない状態の悠斗にパンチの嵐を浴びせる。試合開始以来はじめてのボディーへの直撃は、予想を遥かに上回るダメージを悠斗に与える。
「ぐぁっ、あぁっっっ!!がっ、あああっっ、ぐえぇっっ…」
千佳は巧みなテクニックでボクサーの体のウィークポイントである鳩尾とレバーに打撃を集中させたのだ。普段の悠斗は、例え近距離の打ち合いに持ち込まれても、巧みなガードや素早いボディーワークにより、鍛え抜いた硬い腹筋にパンチを当てさせ、この二点への直撃を極力避けてきた。それが、足元がフラつき反撃も防御もままならず、コーナーサイドに追い込まれて逃げ場が無い状況で、鳩尾とレバーに狙い澄ましたパンチを集中されては、幾ら女の子の非力なパンチとは言え強烈なダメージを食らってしまう。
「ほらほらっ、そんなにサンドバッグになりたいんですかっ。それならもっと楽しませてもらいますよっ!!」
千佳はその可憐な顔に満面の笑みを浮かべながら、目の前の男子ボクサーの鍛え抜かれた一分の無駄も無い鋼の肉体に向かって軽やかに拳を振るい、その肉体とプライドを打ち砕いていく。
「うぐっっっ、あがあっっ、うえぇぇっ、んあっっっ、ふぐっっっ…」
ボクサーのボディーの弱点を狙い澄ましたラッシュに、悠斗はひたすら喘ぎながら耐え続けることしか出来ない。だが、なんとかこのラウンドを凌げそうだ…と思った瞬間、千佳は戦法を変えてきた。
「うげえぇぇぇっっっ!!!」
それまで、比較的軽いパンチのラッシュだったものが、一転、全身の力と体重を拳の先に載せた、渾身のボディーストレートを鳩尾に直撃させたのだ。痛みに喘ぎつつも、この程度なら何とか耐えきれるだろうと考えていた矢先の予想外の強烈な一撃に、悠斗は断末魔の獣のような咆哮を放つ。だが、千佳はさらに、右ストレートの直撃でついた全身の勢いを利用し、体を巧みに拗らせて渾身のボディーアッパーを悠斗のレバーに叩き込む!
「ぐうぅぅっっっ!!!!!」
これまでにない強烈なパンチが、これまでの打撃の連続で弱り敏感になったポイントに叩き込まれ、悠斗に顔面への直撃にも劣らないダメージを与える。そのあまりの痛みに、体をくの字に折り曲げ、ほとんど無意識にガードを下げてしまった。そのことの危険性に気付いて、慌ててガードを上げようとした瞬間を、千佳は見逃さなかった。
「フフ、お見通しだよ、お馬鹿さんっ!!」
千佳は言うが早いか、渾身の右ストレート!
「がああぁぁっっ!!」
更に、手足が完全に止まった悠斗に対して、右フック、左フック!!
「ぶえっ、ぶええぇぇっっ…」
顔面への三連発で完全に意識を失い、足元から崩れかける悠斗の懐に飛び込んで、止めとばかりに右アッパー、さらに左アッパー!!
「あがっっっ、ぐええっっ!!」
顔の真下からの突き上げるような二連打に、崩れかけた悠斗の体は一瞬ピンと伸び上がるが、すぐに再び足元から倒れ込んでしまう。今度は正面からリングに倒れ込んだ悠斗に対して、千佳はガッツポーズを決めて叫ぶ。
「イエーイ、ダウン二回目っ!!菊原先輩、ほんとにプロボクサーなんですか、弱すぎですよ。まだうちの同好会の女子の方が強いよ?」
勝ち誇る千佳の横で、レフェリーがカウントを始める。悠斗は何とか意識を取り戻していたが、手足は鉛のように重くなっていた。だがそれでも、プロボクサーとしての、最強の男への道を歩む者としてのプライドが、悠斗に最後の力を振り絞らせ、肩で息をしながらもファイティングポーズを取らせる。
「あれっ、まだやるんですか。もう十分ですよ、諦めましょうよ。」
ついさっき自分が言ったセリフをお返しされ、屈辱で胸が一杯になるが、何とか言い返す。
「…だ、誰がてめーのパンチなんかにやられるかよ。そんな柔な鍛え方してねえんだよ、プロボクサーなめんなっ。」
「そのセリフ、そっくりお返ししますよっ!!」
言うと同時に、千佳が踏み込む。ヤバい、と思った瞬間、ゴングが鳴った。千佳が不満げな顔で言う。
「えー、ここで終わり?あとちょっとで勝てたのにー。ゴングに救われましね、先輩。」
「…っ、言ってろっ。」
こんな女子相手にそんなことを言われる屈辱に震えながらも、事実なので言い返せずにコーナーサイドに戻る。だが悠斗はその時やっと、会場の異様な雰囲気に気付いた。
コーナーに戻ってようやく少し落ち着いてみると、会場の熱狂は異様なレベルに達していた。チカ、チカというコールが続き、時折、ぶちかませとかやっちゃえーという叫び声が混じる。元々、ここに来ている観客は千佳の熱狂的なファン揃いだ。そんな彼らのアイドルが、リングの上で自身より遥かに大柄でがっしりとしたプロボクサーを二回もダウンさせる。そんな、漫画やアニメでは見慣れていても現実にはあり得ないはずの光景がまさに目の前で展開されているのだから、熱狂しないはずがない。
あり得ないはずの光景。自分の心に浮かんだ言葉が、悠斗のプライドを痛く傷付ける。そう、あり得ないはずだった。中学以来のボクシング暦は十年で、日本ランキングにも入ったトップクラスのプロボクサーとして、世界クラスの選手とも互角に打ち合えるだけの実力を身に付けつつある自分が、ボクササイズ目的のボクシングを半年ほどやっただけの、ずっと体格が劣る年下の女子にノックアウト寸前まで追い込まれるなんて。それも、こんな大観衆の目の前でだ。事実を挙げれば挙げるほど、負けるはずのない相手に負けつつある、それも大勢の観客の前でという事実に屈辱感で胸が一杯になる。観客の熱狂が、悠斗の恥辱を更に増していく。
「クソっ、油断した…」
思わず悪態を吐く。なまじ情けをかけたことが裏目に出てしまい、悔しさで胸が熱くなるが、仮にも試合中に気を抜いてしまった落ち度は否めないので、自分を責めることしか出来ない。あれさえ無ければ、今頃千佳はリングに沈んでいたはずなのに…。
そんな無意味なことを考えてから、深呼吸して何とか気持ちを切り替える。ともかく、ここからどう立て直して勝利するか、だ。男子のプロボクサーとして、こんなところでは絶対に負けられない。要は勝てばいいのだ。勝ちさえすれば、油断して一瞬ヤバかったと笑い話に出来る。
まだ試合は2ラウンドある。次のラウンドは回復に専念して、最終ラウンドで一気にケリを付けよう。そう決めたところでインターバルの終了が近づき、悠斗はリングの中央に戻ってファイティングポーズを取った。
屈辱感の極にある悠斗に対して、千佳はこれまでの人生で味わったことが無いような、痺れるほどの興奮と快感に全身を包まれていた。
千佳は元々、この試合に勝つつもりなど毛頭無かった。千佳は同好会での練習の傍らボクシングジムにも通っており、男子のプロボクサーがどれほど圧倒的な強さを持っているか、間近で見てよく分かっていた。口では大きなことを言っていても、内心ではちゃんと自分の実力を冷静に評価していた。
にも関わらず悠斗に試合を申し込んだのは、アイドルとしての飛躍に向けて、偶然のチャンスを活かそうと思ったからだった。千佳はかねてから、アイドル兼歌手としての活動を楽しみながらも、限界も感じていた。ルックスが良くて歌がそこそこ上手いアイドルなんて、正直いくらでもいる。偶然ドラマの準主役級に抜擢されたことなどをきっかけに、千佳は同世代のアイドルより一歩先にブレイクしたものの、いつまでもその人気が続くとは思えない。人気を保つためには、千佳にしかない強みや特徴が必要だと考えていた。
そこで目をつけたのがボクシングだった。千佳は昔から運動神経抜群で、中学高校と体育会系の部活に所属していたためスタミナもあり、何より似合っていた。出るところは出て、締まるところは締まったモデル体型に、印象的な真っ赤なグローブ。それが、可憐でありながらどこか妖艶な雰囲気もある千佳の顔立ちとよくマッチし、その姿はファンからも好評だった。
だが千佳は、ボクシングを単なるコスプレで終わらせるつもりは無かった。別に女子プロボクサーになるつもりは無かったが、それなりに技術や経験を積み、いずれ何らかの形でアイドルの仕事に活かすつもりだった。
ちょうどそんなことを考えていたタイミングで、彼女が司会を務めていた学園祭のエキシビジョンマッチで対戦者の片方が欠場することになったという話を聞き、千佳はこの話に飛びついた。もちろん、まさか男子のプロボクサーに勝てると思っていたわけではない。だが、男子ボクサー、それも日本でもトップクラスの選手との試合は、良い経験になるのではないか。例えば、バラエティー番組に出演した時の話のタネにもなるだろう、その程度の軽い気持ちだった。
いざ試合が始まると、悠斗の実力は千佳の想像を遥かに上回るものだった。千佳が間近で見て知っていたジムの男子ボクサー達も決して弱くはないはずだが、彼らと比べても圧倒的だった。パンチの軌跡は全く捉えられないし、防いだり躱したりすることなど到底不可能だ。そして、千佳のパンチでは悠斗には掠りもしなかった。ジムの誰かが悠斗のことを未来の世界チャンピオンと呼んでいたが、それは多分本当になるのだろう。どれだけ鍛え、技を磨き、経験を積めばこれほどの強さを身につけられるのか、千佳には想像もつかない。リングの上で圧倒されながらも、完成された芸術品を眺めるような気持ちで悠斗の動きを追っていた。この時は、いずれ悠斗が世界タイトルマッチに挑む時は、その時は応援がてら観戦に行ってやろうと考えたほどだ。
やがて、悠斗の放ったボディーブローが千佳の腹筋を直撃した。たぶん物凄く手加減しているのだろうが、それでも耐え切れずにダウンしてしまった。そのままノックアウトされても別に良かったのだが、トップクラスの男子プロボクサーとリングで向き合う機会はもう二度とないだろうと思うともう少しこの時間を堪能したい気がして、何とか立ち上がったのだ。
その後、このラウンドでまたもボディーブローを食らい、今度こそノックアウトするだろうなと思った。だが、悠斗は手加減し過ぎたようで、そのパンチは千佳にも辛うじて耐えられるレベルだった。もうあとほんの少し力を入れていれば、その時点で試合は終わっていただろうが…。
ともあれ、せっかくだったので、息を整えてもう少し試合を続けることにした。すると、悠斗は一向に打ち込んで来ず、困ったような顔で視線を彷徨わせていた。その原因は千佳にはよく分からなかったが、いずれにせよ、足が完全に止まり、千佳の動きへの反応も乏しくなっていたこの時の悠斗を見て、千佳はふと今ならパンチを当てられるのではないかと感じた。
そこで、悠斗の様子を伺いつつ、少しずつ距離を詰め、行けそうだと判断してから、どんなパンチを振る舞おうかと考えて、折角なので威力重視で右のアッパーカットを放つことにした。まさか当たるとは思っていなかったが、万一当たったら面白いな、と思いながら近付き、カエルパンチの存在や概念については全く知らなかったものの、身長差を逆手に取って視界の外からアッパーを突き上げれば、あるいは擦りくらいはするのではないかと考えた。そして、悠斗が視線を完全に逸らした瞬間に懐に飛び込み、視界の下からアッパーを突き上げ…
確かな感触に驚き、視線を対戦相手に向けた瞬間、千佳は驚いた。さっきまであれほど隙がなく、俊敏で屈強で練達した、どんな相手にも打ち勝てそうな精悍で強靭な雰囲気を漂わせていた目の前の青年が、意識を朦朧とさせ、フラつく足元を必死で支えようと懸命になっていたのだ。
それを見て、千佳はある残酷な事実に気付いてしまう。それは、どんなに鍛え抜いたボクサーといえども、頭部への打撃に対しては普通の男子とも、いや女子とも同じように意識を失ってしまうということ。鍛錬に鍛錬を重ねた鋼のような肉体も、磨き抜かれた技も、不屈の精神も、長年の経験も、プロボクサーとしての誇りも、脳を揺らされた時に意識を失ってしまうという事実から守ってはくれない。
もちろん、ボクサーは日々のトレーニングで防御や回避の技を磨き、また打たれる前に打つために日々修練を積んでいる。だが、やりかたはどうあれ頭部を揺らすことさえ出来れば、華奢で未熟な女子が鍛え抜かれた熟練の男子をリングに沈めることさえ不可能なわけではないのだ。
そのことに気付いた瞬間、千佳はアッパーの衝撃から立ち直れずにいる悠斗の頭部を、完璧なフックとストレートで打ち砕いていた。立て続けに脳を揺らされ、意識を失ってリングに沈んだ悠斗を見た時に浮かんだ湧き上がるような快感と達成感は、たぶん一生忘れることが無いだろう。自分の何十倍もの時間をかけて鍛錬を重ねてきた、ボクサーとして強くなるためだけに生きてきた屈強な男子を、ボクシング暦も体格も年齢も全てが下回る女の自分が打ち砕くということ。それは、目の前のこの誇り高くストイックで才能豊かな青年が己の全てをかけて手に入れた強さを、圧倒的に格下のはずの女に否定されるということを意味する。彼が感じる屈辱、絶望、後悔はどれほどだろうか。それを考えるだけで、千佳の中で眠っていた嗜虐的な心が歓喜に打ち震えた。
そして、その後さらに、どんな相手にも打ち勝つ強さと自信を持っていた男子ボクサーを、ロープ際まで追い込み、滅多打ちして地獄の責め苦を味わわせた。鍛え抜かれた強靭な肉体を自分の放つ真っ赤なグローブが抉るたび、自分より遥かに強いはずの男が抵抗も出来ずに苦痛に顔を歪ませ、千佳を喜ばせるように悲鳴を上げ続ける。ほんの一分ほど前まで凛々しく精悍だった悠斗の端正な顔が自分のパンチを受けて苦痛に歪むたび、一度も経験のないような快感の連続に千佳の精神はますます昂った。
気付けば悠斗から二度目のダウンを奪っていて、今や形勢は完全に逆転していた。悠斗はインターバルを挟んで、プロボクサーとしての誇りにかけて千佳を倒しに来るだろう。その反撃を、完膚なきまでに叩き潰す、千佳はそう決心していた。10年もの歳月をかけて肉体と技を磨き抜いた、本来なら自分には絶対に一撃さえ与えられない相手をリングに沈める、そんな千載一遇のチャンスを絶対にものにする。そのために自分に何ができるか、頭をフル回転させて生み出した作戦とともに、千佳もまたリングの中央に向かった。
ゴングが鳴って試合が再開する。
まだダメージはかなり残っており、手足は重いが、悠斗は何とか千佳の攻撃を捌いていく。それが自信を回復させ、精神的に落ち着いたことで動きが良くなり、千佳の攻撃を苦もなく防げるようになっていく。今の悠斗の力は、平常時の二割にも満たないだろう。それでも、千佳の攻撃を防ぐには十分だった。悠斗は中学以来の十年近い年月のほぼ全て、青春のほとんどをボクシングに捧げ、鍛錬に鍛錬を重ね、時に挫けそうになりながらも誰よりもハードなトレーニングを続けたことで、世界クラスのプロボクサーとも互角に渡り合える実力を持っていた。ボクササイズを半年やっただけの、それも体格の遥かに劣る女子の千佳とは、文字通り桁違いの実力を持っているのだ。その実力の二割、いや一割でも発揮出来れば、千佳の攻撃を防ぐことなど造作も無かった。
第三ラウンドが始まって30秒ほど経ち、悠斗のスタミナは急速に回復していた。悠斗はプロ相手に8回戦や10回戦を戦えるだけのスタミナが有ったし、幾ら二回もダウンしたとは言え相手は女子の非力なパンチなのだ。落ち着いてみればボディーへの打撃はそれほどでもなく、悠斗の動きはどんどん良くなっていく。それは悠斗自身にも分かって、このラウンドを凌いでインターバルで更に回復すれば、普段の半分くらいの実力は出せそうだった。それだけやれれば、千佳相手なら楽勝だった。今や苦もなく千佳のパンチを避けられるようになりつつあったこともあり、勝利が見えてきたという安堵感と自信が湧いてくる。千佳の言葉が聞こえたのは、ちょうどその瞬間だった。
「ほらほら、どうしたんですか菊原先輩、さっきから避けてばっかりじゃないですか。男子のプロボクサーのくせに、ボクササイズを始めて半年の美少女アイドルにまともに反撃も出来ないんですか?」
その挑発に思わずカッとなるが、すぐに深呼吸して心を落ち着ける。こんな見え透いた挑発に乗るな、今や試合の流れは完全に自分の方に来ているのだ、こんな言葉は無視すればいい。そんな悠斗の決意は、しかし予想外の方向から揺さぶられてしまう。
「そうだー、男のくせに情けないぞー!」
「逃げてばかりいないでちょっとは戦いなさいよ、この卑怯者ー!」
「ボクシング始めたばかりの女子のチカに手も足も出ないなんて、あんたほんとにプロボクサーなのー?」
それは、千佳の言葉に呼応するように観客席から発せられた叫びの数々だった。悠斗が千佳のパンチを避けるたび、ブーイングは高まっていく。一万を超える観客が一斉に放つ、熱狂的なブーイングの嵐。それはプロボクサーとは言え悠斗にとって初体験のもので、不慣れな状況に戸惑い、気圧されるように軽いジャブを放つ。
「きゃっ!?」
そのジャブは、隙の多い構えでパンチを連打していた千佳の顔面を掠った。ダメージを与えられた感覚は無かったものの、この試合が始まって初めての顔面への攻撃に千佳は怯えたように後退る。それを見て、悠斗は誘い込まれるように踏み込んだ。
ラウンド開始よりずっと動くようになった両腕で、何万回、何十万回、いや何百万回と練習に練習を重ねて磨き上げたジャブを放つ。男子のプロボクサー相手には牽制程度にしかならないパンチも、千佳相手なら必殺技に近いようだ。圧倒的な実力差のある相手から放たれるジャブを前に、千佳は何とか直撃を防ぎつつも、じりじりとコーナーサイドに追い込まれていく。
「はっ、形成逆転だな。さっきまでの減らず口はどうしたよ。俺が打ち始めたら、手足も出ないのはそっちだったな。」
悠斗の言葉に、千佳は悔しそうに顔を歪めながらも、答える余裕すら無さそうだった。いよいよコーナーサイドに追い込まれ、逃げ場が無くなった。
「これで終わりだな。痛いのが嫌なら、ギブアップしてもいいんだぜ?」
悠斗の降伏勧告に、しかし千佳は悔しそうに叫ぶ。
「負けないですよ!私、絶対に菊原先輩をノックアウトしますから!」
この状況でまだ言うか、と悠斗は心底呆れる。勝手に言ってろ、と呟いてから、勝負を決めにかかる。
まずはジャブを数発放つが、後がない千佳は巧みなブロッキングで悠斗のパンチを防いでみせる。ボクササイズ目的にしては、ちゃんと一通りのテクニックを身に付けてるんだなと感心しつつ、これならどうだと腹のど真ん中を打ち抜く。
「うぅっ…‼︎」
普段の半分以下の威力の、それも腹のど真ん中へのパンチ。それでも二人の圧倒的な実力差を踏まえれば、千佳にとっては強烈な打撃となったようで、苦悶の表情を浮かべる。行ける、と感じて、更に打ち続ける。
「あっ、ああっ…‼︎」
さらに二発のボディーブローを食らわすと、千佳はもう耐えきれないと言わんばかりにガードを下げた。千佳の腹筋は女子にしてはなかなかよく筋肉が付いていた上、腹にも力を込めていたようでしっかりとした手応えがあったので、軽いパンチ数発でガードを下げたのは少し奇妙だったが、そのことをじっくり考える間もなく、別のことで頭が一杯になる。
それは、前回の試合の記憶だった。悠斗は前回の試合で、日本ランキング上位のベテラン選手と戦い、一度はダウンを奪われてノックアウト寸前まで追い込まれながら、冷静に戦って徐々に形勢を逆転し、最後はノックアウトしたのだ。その時、最終ラウンドでコーナーサイドに追い詰めた相手選手に対して、ボディーブローを何発もお見舞いしたところ、長時間の試合で弱り切っていた相手選手は思わずガードを下げてしまい、ガラ空きの顔面に真正面から当てた右ストレートが決定打になったのだ。その時の状況と、今は怖いほどよく似ていた。
前回の試合の記憶に引きずられるように、左のフェイントの後、渾身の力を込めて右ストレートを放つ。目の前には、ガラ空きの千佳の顔面が見える。これで、終わりだ…
「があああぁぁぁっっっ‼︎」
次の瞬間、悠斗は弾かれるような衝撃と共に、地面に崩れ落ちていた。まるでボクシング教材の動画のような完璧なクロスカウンターが決まったのだ。渾身の力を込めた右ストレート、しかもなまじ体力が回復しつつある状態での勢いの付いた一撃に完璧にタイミングを合わせたカウンターを食らってしまい、悠斗の圧倒的な実力差も虚しく一発でダウンしてしまう。レフェリーのカウントが鳴り響く中、リングに沈んだ悠斗に対して、さっきまでの苦しげな様子が嘘のような軽快な声で千佳が言った。
「先輩って、本当に単純でお馬鹿さんですね。あんな見え透いた挑発やブーイングに惑わされて、私の演技に誘われて右ストレートなんか打っちゃって。幾ら私だって、二回もダウンした後の先輩にあんなに簡単に追い込まれたりしませんよ。」
千佳の言葉に、ただでさえ混乱状態の悠斗の頭はほとんどパニック状態となる。え、演技?誘い込まれて打たされて、またダウンを奪われた?
思考が纏まらないうちにカウントは進み、9カウントで何とか立ち上がる。だが、二度ダウンを奪われた次のラウンドでの三度目のダウンにより、さしもの悠斗も手足がほとんど動かない。そんな悠斗にゆっくりとにじり寄り、千佳は余裕たっぷりに言い放つ。
「また形成逆転ですね、先輩。先輩がもう一度このセリフを言えたら凄いですけど、まあ無理でしょう、ねっ!」
叫ぶと同時に、悠斗の鳩尾に体重の乗ったボディーストレート!
「ぐあぁっっ!」
さらに、勢いが付いたまま、左のボディーフックでレバーブロー!
「があぁぁっっ!!」
さらに、懐に踏み込んでアッパーカット!
「ぐうぅぅっっ!」
最後のアッパーカットは連打により腰が入っておらず、ごく軽いものだったが、ノックアウト寸前の悠斗には十分過ぎるダメージを与えてしまう。膝から崩れ落ちそうになった瞬間、ほとんど無意識のうちに最後の力を振り絞って千佳の両肩に抱きついた。そんな悠斗に対して、千佳は心底楽しそうな声で言う。
「あれれ、とうとうクリンチですか。ボクササイズを半年やっただけの年下の女子にボコられてクリンチするって、男として、プロボクサーとして、今どんな気持ちですか?」
「う、うぅっっ…」
屈辱と恥ずかしさのあまり、涙を浮かべながら悠斗は呻くが、千佳のショウはこれからが本番だった。千佳がリング外に向かって、何か手を振る。次の瞬間、それまでリング全体を写していた会場のスクリーンが、二人の顔のアップを写した。
「ほら、見てくださいよ先輩。先輩の情けない顔、大学中が見てますよ。ほらほら、今どんな気持ちですか?」
「あ、あぁっっ…」
あまりにも残酷な仕打ちに絶句している悠斗に対して、千佳は追い討ちを掛けるように言った。
「ちゃんと答えてくれない意地悪な先輩には、こうやってお仕置き、ですよっ‼︎」
言うが早いか、ぐったりとしがみ付く悠斗の右脇腹にレバーブローの連打を浴びせ始める。
「うっ、うええっ、あっ、あぁっ、あっ、うぐっ、ぐあっ…」
腰の入らない、一つ一つは軽いパンチ。しかし、度重なる連打で弱り切っていた場所への更なる連打により、同格の男子ボクサーに打たれた時のようなダメージを受けてしまう。千佳の連打を受けて喘ぐ悠斗の顔と声が、スクリーンとスピーカーを通じて会場中に広がっていく。
元々悠斗は、十年に渡る厳しいトレーニングで鍛え抜いたプロボクサーとしての鋼の肉体に加え、精悍で凛々しく端正なルックスを持ち、女性ファンも多かった。だが今や、格闘家としての屈強さも、精悍で凛々しい雰囲気もすっかり消え失せて、スクリーンに写るのは、小柄で可憐なアイドルに抱きつきながら、滅多打ちにされて喘ぐことしか出来ない情けない姿だけだった。
「あっ、あぁっ、うぇっ、ぐぅっ、ぐえぇっっ…」
情けなく呻きながらも、いまダウンしたら今度こそ立ち上がれないのは分かっていたので、千佳に必死にしがみ付くことしか出来ない。プロボクサーとして、男として、これ以上考えられない屈辱的な状況に震えながらも、ノックアウトされたくない、その一心だけで悠斗はクリンチを続けた。
永遠に思える数十秒の後、レフェリーがブレイクを命じ、悠斗は鉛のように重い手足を引きずって何とかリングの中央でファイティングポーズを取る。クリンチの間に少しだけダウンのダメージは抜けていたが、とてもまともに戦える状態ではない。だが、ともかくこのラウンドを凌いでインターバルで回復出来れば、さっきのような逆転劇をもう一度出来るはずだ。その可能性に微かな希望を繋いで、ボクサーとして勝ち抜くために青春の全てを捧げて鍛え抜いた肉体に残った全ての力を動員して千佳の攻撃に備える。千佳の赤いグローブが閃いた。
「ぐええぇぇっっ!」
全身の全ての筋肉を使った、これまでで最も重い完璧なストレートが悠斗の鳩尾を直撃する。幾ら女の子の非力なパンチとは言え、三度のダウンでフラフラの状態では一気にスタミナを削られてしまう。さらに、勢いが付いたまま、悠斗の右脇腹に完璧な左のボディーフック!
「ぶはあぁぁっっ!」
クリンチの間に徹底的に嬲られ続けた場所にこれまでにない強烈な一撃を喰らい、どんな男子ボクサーのパンチも耐え凌いできた不屈の肉体も崩れそうになる。それでも、気力だけで足を踏ん張るが、そんな悠斗に更なるラッシュが襲いかかる。
「ぶへえぇっっ、があぁっっ、ぐむうぅっ、げええっっ、ごおっ、がっ、ぐううっっ、ごっ、おぉぉっっ、ああぁっっ…」
重いパンチ、重いパンチ、軽いパンチ、重いパンチ、軽いパンチ、軽いパンチ、重いパンチ、軽いパンチ、重いパンチ、重いパンチ。変幻自在なパンチが強弱を付けて悠斗のボディーをくまなく抉っていく。しかも、リングの中央で打たれる形になってしまったため、ロープにもたれて衝撃を逃すことも出来ず、ひたすらサンドバッグ状態でタコ殴りされる格好になってしまう。リングの上では、盛り上がった背筋や引き締まった二の腕、見事に6つに割れた腹筋が印象的な見るからに屈強な男子が、ずっと小柄で華奢な可愛らしい女子に一方的に殴られ、その度に情けない喘ぎ声を上げながら振り子のように前後左右に揺れていく、そんな非現実的な光景が繰り広げられていた。
「がはぁっっ、ぶえぇぇっっ、ごっ、があっ、ぐええぇぇっっ…」
悠斗にとって永遠にも思えた数十秒間の地獄の責め苦の後、千佳はほとんど崩れ落ちる寸前の状態の悠斗に対して、明るく叫んで言い放つ。
「これで、終わりですよっ!!」
その声と共に、渾身の右のボディーストレート!
「がああぁぁっっっ!!」
この展開なら次は左のボディーフックだろうとこれまでの試合展開からぼんやりと想定し、無意識のうちにガードを下げて身構えた悠斗に対して、千佳は絶妙な角度で左フックを直撃させる。
「ぶえぇぇっっ…」
ボディーへの連打でスタミナを削られながらも、頭部への直撃が無かったことで少しずつ回復しつつあった悠斗の意識だが、想定外の一撃で思い切り脳を揺さぶられたことで一気に飛ばされてしまう。だが、支えを失った膝が崩れ落ちそうになった瞬間、悠斗の意識が戻った。どうやら千佳の左フックは威力そのものは軽かったようだ。だが、2ラウンドの間に3度のダウンを奪われ、さらにボディーを念入りに痛めつけられた後の満身創痍の状態で、悠斗は思わず膝を屈しそうになってしまう。その瞬間、悠斗の脳内にこれまでのボクサーとしての日々が浮かんできた。
悠斗は元々、圧倒的な才能に恵まれて順調に勝ち進んできたボクサーでは無かった。中学一年からボクシングを始めたものの、なかなか芽が出ず、高校時代は県大会止まりだった。大学入学時にボクシング部に入らなかったのも、自分の才能の限界を感じていたことが理由の一つだった。それでもボクシングは好きで、部活を引退しても暇さえあればロードワークをしてシャドーボクシングをしている自分がいたので、もう少し続けたくて気軽な気持ちで大学近くのジムの門を叩いた。そこでコーチに勧められるままにプロライセンスを取ったものの、最初は負けてばかりだった。3連敗し、ジムからも見放されかけた時、決意したのだ。次の試合までじっくり時間をかけて徹底的に鍛え直し、絶対に負けない自信が持ててから試合に挑もう、その代わり次に負けたら今度こそきっぱりとボクシングを諦めようと。それから一年間、血を吐くような壮絶なトレーニングを休むことなく続けた。そして一年後、努力の甲斐あって、悠斗は初めてプロとしての勝利を味わったのだ。あの時の満ち足りた誇らしい感覚は、今でも色あせることなく思い出せる。そうだ、あの時に誓ったのだ。誰にも負けない男になる、プロボクサーとして、リングの上では決して屈しないと。そして、あの日から二年、悠斗は弛まず鍛錬を続けて自身の肉体と技を磨き上げ、どんな格上の相手との試合でも不屈の闘志で戦い抜いて勝利を重ね、あの時の誓いを守ってきたのだ。そうだ、あの時の誓いをこんなところで、それも素人同士の女子アイドルなんかを相手に破るわけにはいかない。その決意は悠斗のプロボクサーとしての意地と誇りに火をつけ、崩折れる寸前の肉体に残った最後の力で両足を支える。そんな悠斗に止めの一撃を加えようと千佳がステップを踏んだのが見えた瞬間、ラウンド終了を告げるゴングが鳴った。
「またゴングに救われましたね、先輩。でも、あともう1ラウンド先輩を嬲れると思うと、悪くないかな。」
ふふっと軽やかに笑いながらコーナーに向かう千佳に対して、肩で息をするだけで精一杯の悠斗は言い返すことも出来ない。ふらつく足取りでコーナーに向かい、倒れこむように椅子に腰掛けて、背もたれに体重を預けて荒い呼吸を続ける。ともかく、このインターバルの間に少しでも体力を回復させないと…半ば朦朧とする意識では、それ以上のことは考えられなかった。
だが、インターバルの一分は、あの恐ろしく長く感じたラウンドの三分の一の時間があるとは思えない短さで終わってしまう。インターバルの終わりが近づき、鉛のような手足を引きずるようにしてリングの中央でファイティングポーズを取りながら、悠斗は愕然とする。第3ラウンドの開始時にはまだそれなりに動いた手足が、全くと言っていいほど動かないのだ。ファイティングポーズを取るために両腕を上げることすら全精力を注ぐ必要があり、とてもまともに戦える状態ではない。
無理もないことだった。第二ラウンドのラストの千佳のラッシュは時間も比較的短く、手数も少なく、ほとんどのパンチは軽く、しかもロープ際だったためロープに衝撃を逃がせたし、何より今日の試合でボディーへの打撃を受けたのは初めてだったのでダメージが蓄積されていなかった。それが、第3ラウンドのラストのラッシュでは、まる一分近い時間の間に数十発のラッシュを食らい、しかもその多くは体重の乗った重いパンチで、それを衝撃を逃す場所もないリングのど真ん中で、ダメージが蓄積されて綻びの見える肉体の隅々までを打ち抜かれるようにして食らったのだ。これでは、幾ら女子の未熟で非力なパンチで熟練の鍛え抜いた男子ボクサーのボディーを打つという構図でも、立ち直れないほどのダメージを与えられてしまう。
それでも悠斗は、諦めてはいなかった。確かに勝つことは難しいだろう。だが、負けないことはまだ可能だ。この試合は学園祭のエキシビジョンマッチで、審判は素人だ。ともかくノックアウトさえ免れれば、どうとでも言い訳は出来る。このラウンドは最終ラウンドであり、あと3分耐え抜けば、ともかく敗北だけは回避出来る。そのことに微かな希望を見出して、このラウンドの間、何としても耐え抜くと固く決意する。第3ラウンドのラストの千佳のラッシュを耐え抜き、最後のアッパーカットにも耐えたことが、悠斗の折れそうなプライドと自信を何とか支えていた。もう一度、何としても耐えてやる、俺にはそれだけの力がある。その思いだけが、今の悠斗を支えていた。
ゴングが鳴って、いよいよ最終ラウンドが始まる。まともに避けることも防ぐことも出来ない悠斗は、千佳の軽いジャブに気圧されるようにロープ際に引いていく。だが、ここまでは予定通りだった。どうせ避けも防げも出来ないなら、ロープにもたれて少しでもダメージを減らそうという作戦だった。ロープ際に追い込まれ、悠斗の足が完全に止まったところで、千佳は本格的に攻撃を始める。
「ぐっ、があっ、げえっ、ぐむっ、げえっ…」
千佳は悠斗が完全に攻撃能力を失っていることを見て取ったのか、もはやガードやフェイントの素振りすら見せずに、悠斗のボディーをまるでサンドバッグでも打つように緊張感のない雰囲気で打ち抜いていく。悠斗は一発一発に喘ぎながらも、微かに安堵していた。千佳のパンチが、予想していたほど重くないのだ。今はもう4ラウンド目、千佳は一度ダウンしたこともあり、スタミナが切れかかっていてもおかしくない。この程度のパンチなら何とか耐え抜けるし、むしろ少しずつではあるがダメージは抜けてきていた。これなら、このラウンドの最後にはもう一度…
「その顔、もう一度逆転劇が出来るなんて甘いこと考えてますね、先輩!」
言うと同時に、千佳は重い右ストレートを悠斗のグローブに当てた。辛うじて腕を上げていただけの悠斗の両腕はいとも簡単に弾かれ、無防備ない顔面を晒してしまう。そのど真ん中に、千佳の左ストレートが炸裂した。
「があぁぁぁっっっ!」
突然の衝撃に、悠斗の体は後ろに弾かれるが、幸いほとんど脳は揺さぶられなかったようで意識ははっきりしている。予想外の展開に戸惑いつつも、懸命に両腕を上げてファイティングポーズを取り、尚も闘志を失わない悠斗に対して、千佳は残酷な喜びを湛えた笑い声で言った。
「なんでまだ試合を続けていられるか、まだ気付いてないんですね、先輩。」
「ど、どういう意味、だ…」
肩で息をしながら何とかそれだけ言った悠斗に対して、余裕綽々の表情のまま千佳は答える。
「手加減してあげてたんですよ、先輩が最終ラウンドまで戦えるように。特に第3ラウンドの最後のアッパー、先輩が倒れない程度の威力にするために、随分注意してあげてたんですからね?」
「そ、そんなデタラメ、誰が…」
あまりにも残酷で屈辱的な宣告を聞いて震える声で反論する悠斗に対して、千佳は心底おかしそうに笑い声を上げる。
「アハハッ、先輩、本当に自分の力で耐え抜いたなんて考えてたんですかあ?ちょっと、能天気過ぎますよ。大体、おかしいと思わなかったんですか?あんなボロボロの状態の先輩の顔をほとんど狙わなかったこと。さっきのラウンドの最後なんて、いつでも先輩をノックアウト出来たんですよ?まさか、本当に気づいてなかったんですか?私のラッシュに耐え抜いたとか思っちゃってた?アハハッ、先輩ホント、お馬鹿さんで最高!」
「あっ、ああっ、あっ…」
最後まで残っていた微かなプライドと自信と希望、その全てを粉々に打ち砕く千佳の言葉の数々に、悠斗は絶望に染まった表情を浮かべて声にならない叫びを上げる。そんな悠斗の悲痛と恥辱に歪んだ顔を見ながら、千佳は心から楽しそうに続けた。
「先輩、その顔最高。ねえ、ボクシング暦半年の下級生の女子にボコボコにされて、ボクサーとして終わっちゃうのってどんな気分ですか?」
「な、に、言って…」
目の前の現実を否定するように、首を振りながらそれだけ言った悠斗に対して、千佳は相変わらずの口調で続けた。
「まだ気付いてないんですね。この会場の光景、ネットで何十万人って相手にストリーミング配信されてるんですよ?終わったあとはアーカイブに保存されて、いつでも見れますし。こんな劇的な試合、みんなすぐに拡散するでしょうね。」
「あ、あ、あ…」
「つまり、菊原先輩はボクササイズを始めたばっかりの女子にボコボコにされてKOされたプロボクサーとして、一夜にして有名人になるわけです。そんなプロボクサー、ジムがいつまで面倒見てくれますかねえ。対戦相手も決まらないだろうし、だいたい先輩自身、恥ずかしくてボクシングを続けられないんじゃないですか。」
「や、やめ…」
あまりにも残酷な宣告の連続に、悠斗は哀願するように呟くが、そんなことで千佳が止められるわけもなかった。
「先輩、ボクシング始めて十年でしたっけ?きっと青春の全てをボクシングに注いできたんでしょうね。その努力も夢も未来も、今日で全部お終い。これから最後のラッシュで、先輩を完璧にノックアウトしちゃいますからね。ふふっ、歴史に残る試合になりますよ。」
「や、やめてくれ、たの…」
悠斗の言葉が終わらないうちに、千佳は思い切り踏み込んで胃のど真ん中にボディーストレートを放つ。
「うええぇぇぇっっっ!!」
日々の鍛錬で鋼のように鍛えた、どんな拳も跳ね返してきた悠斗の腹筋。だが、グロッキー状態で最後の希望まで奪われ、闘志を失って力が入らない状態では、女の子のパンチすら防げない。
「アハハッ、女子アイドルのボディーブローを耐えられない男子ボクサーとか、ホントお笑いですね。先輩、ボクシング芸人に転職して女子に殴られる役をやったらどうですか。」
千佳の言葉は既に粉々に砕け散った悠斗のプライドをさらに粉砕し、粉末のようにして消し去ってしまう。もちろん攻撃の手は緩めない。
「ほらっ、ほらっ。痛いのが嫌なら、ギブアップしてもいいんですよっ!!」
「うえっ、うええぇぇっっ、ぐおぉっっ、あぁぁっっ、おええぇぇっっっ!!!」
千佳はゆっくりと嬲るようにボディーを連打していく。何度も揺さぶられた胃からは胃液がこみ上げ、遂に胃液や涎や血が混じったマウスピースを吐き出してしまう。口はだらーんと開き、そこからはぼたぼたと情けなく涎や胃液が垂れ続けている。
「あっ、はぁっ、はぁっ、うぇっ、うぇぇっっ…」
体をロープにもたせかけ、苦悶の表情で喘ぎながらも尚も膝を屈しようとしない悠斗に向けて、千佳は一旦手を止めて言った。
「先輩、本当に粘りますね。さっすがプロボクサー。そんな先輩を慰めるために、一ついいお話をしてあげましょう。第3ラウンドの先輩のラッシュ、すっごく良かったですよ。あのまま右ストレートなんて打たなければ、今頃先輩が勝ってましたよ。それか、もう少し回復してて、もうちょっと早い右ストレートが打ててたら、クロスカウンターなんて無理だったでしょうね。つまり、先輩、あの時は勝利の一歩手前だったんですよ。どうですか、嬉しいですか?」
ニヤニヤ笑いながら、千佳がそう告げる。もちろん、嬉しいわけがない。あの時、ミスしていなければ、不運な偶然が重ならなければ、女なんかを相手にこんなことにならずに済んだ。その事実を、対戦相手から宣告される屈辱と、湧き上がる後悔。それは、どんな試合の後よりも遥かに強烈だった。そんな悠斗の心情を知ってか知らずか、千佳は尚も続ける。
「いやー、本当に残念ですねー。あそこでミスさえしなければ、先輩はボクシング選手としての未来を失わずに済んだんですよ。先輩はきっと、今日のあの瞬間のこと、一生後悔し続けちゃいますね。」
歌うような軽やかでリズミカルな口調でそう告げた千佳に対して、悠斗は全身を焼くような屈辱と後悔と絶望に襲われている。だが、幸か不幸か、その時間は長くは続かなかった。
「さて、そろそろ本当におしまいにしましょう。行きますよッ!!」
宣言と同時に、ありったけの力を込めた千佳のパンチラッシュが悠斗を襲う。
まずは悠斗の鳩尾のど真ん中を狙った、今日何発目か分からないボディーストレート!
「ぶええぇぇっっっ!!」
次は、勢いがついたままの左のボディーフック!
「おええぇぇっっっ!!」
一旦引いて、全体重を乗せた右ストレートを腹筋のど真ん中に!!
「うえええぇぇぇっっっ!!!」
胃に残っていた全ての胃液やら水分やらを全て吐き出し、悠斗はそのまま崩れてしまいそうになる。千佳の方に向かって倒れ込もうとする悠斗に向けて、右ストレートで付いた勢いのまま、千佳は悠斗の顔面に左ストレート!
「がああぁぁっっっ!!」
その衝撃に、悠斗の全身は後ろに反り、ロープにもたれるような格好になる。すぐに膝から崩れ落ちそうになる悠斗に向けて千佳は一気に踏み込み、さらに右ストレート、左ストレート!!
「がああっっ、ぐええぇぇっっっ!!」
立て続けのパンチに悠斗の顔は嵐に飛ばされる木の葉のように左右に揺れ、血と涎が混じった液体がリングに飛び散る。こんな状況でも、残酷にも悠斗の意識は完全には失われていなかった。いや、失わせないように千佳が絶妙の戦い方をしているのだ。そのせいで、信じられないほどの痛みと屈辱が、悠斗の脳髄の奥の奥まで刻み込まれてゆく。悠斗の表情からそのことを見て取った千佳は、満足げな表情と共に身を屈め、完璧な角度と威力で左右のアッパーカットを放つ。
「ぶえっ、ぶええぇぇっっっ!!!」
完璧に顎の先端に決まった渾身のアッパーカットの衝撃で一度は伸び上がった悠斗の肢体は、すぐに膝から崩れ落ちていき、まさに文字通りリングに沈んでしまう。すぐにカウントが始まり、レフェリーがテンカウントを宣告した瞬間、会場は猛烈などよめきに包まれる。チカ、チカというコールが鳴り止まない中、マイクを手にした千佳は、試合の疲れを感じさせない声で言った。
「みんな、私のショウの前座は楽しんでくれたかなー?プロボクサーって言ってたから、私もドキドキしたけど、思ったより手応えがなくて拍子抜けしちゃった。」
そう言うと、観客は口々に「チカ最高ー」とか「もっともっとー」と叫ぶ。その声に応えるように千佳が言った。
「さあ、これからが私のショウの本番だから、みんな気合を入れて応援してね。じゃあ、歌います…」
千佳はそう言って、リングの中央に立ったまま、日本中を魅了するその歌声を披露し始める。その横では、鍛え抜かれた肉体を持ち、ほんの十数分前まで誰にも負けない実力を持っていたはずのプロボクサーが微動だにせず倒れ伏していた。白目を剥き、だらんと開いた口から血と涎を吐きながら、大の字になってリングに沈んでいる惨めなその姿からは、試合開始時の凛々しさも誇り高さも屈強さも、プロボクサーとしての菊原悠斗を特徴づけていた雰囲気の全ては微塵も感じられなかった。そこに横たわっていたのは、ボクシングを始めてからの10年もの歳月をかけて鍛え抜いた鋼の肉体と磨き抜いた洗練された技を、ボクシング暦わずか半年弱の体格も遥かに劣る女子アイドルに徹底的に打ち砕かれ、強さも誇りも全て失い、厳しい鍛錬と苦難の末の勝利により掴みかけていたプロボクサーとしての栄光も未来も夢も全て奪われてしまった、哀れで惨めな男の無惨な残骸だった。
"modushanyu":請問M格鬥的文章如何去找?很喜歡但是感覺此類文章很少。
善用關鍵字 歐美和日本的其實多的很
日本的用ミックスファイト(男女混合) 逆リョナ(女虐待) 歐美用mixed(混合) 後面自行加上摔角 拳擊等等的英文 用femdom(女強勢)也可以
大家好 我好不容易拚完了大考 想說來久違的更新一下 不過還是日文就是了(苦笑)
這次男主角是拳擊教練 他在教一位女大學生一陣子後 她要求比試 結果可想而知(笑)
最後淪為女大學生們的沙包
とある街の雑居ビルの一画にあるボクシングジム。部屋の真ん中のリングで二人の男子ボクサーが対峙している。その片方、青いグローブを身に付けた青年が、見事な右フックで勝利を収めた。青年の名は市村京一、21歳。中学でボクシングを始め、アマチュア時代から全国大会で優れた戦績を残し、高校卒業と同時にプロデビューしてからは連戦連勝、一年あまりでA級ライセンスを取得し、その後も8回戦や10回戦で見事なKO勝利を収め続け、将来の世界チャンピオン候補とも言われる実力を持つ、このジムのエースである。
リングでは、僅かなインターバルを挟んで、別の男子ボクサーが京一に挑んでいた。体格の上回る相手に対しても動じることなく、巧みなテクニックでパンチを急所に叩き込み、京一は再び難なく勝利を収める。その光景に、リングの周囲から歓声が上がり、そして観客達の中からまた新たな挑戦者がリングに向かった。
三連休の初日であるこの日、ジムではボクシングの振興と練習生の勧誘のため、飛び入り参加可能な公開スパーリングを実施していた。ジムのエースであり、全国トップレベルの実力を持つプロボクサーである京一と戦えるとあって、腕に覚えのある大勢のボクサーがやって来ていたのである。
鍛え抜かれた肉体を持つ見るからに屈強な男子ボクサーに混じって、抜群のルックスとスタイルを持つ可愛らしい女の子が、ビキニ姿でラウンドガールをしていた。彼女の名は三科理緒、19歳。近くの大学に通う女子大生で、このジムのボクササイズコースに通う練習生でもあった。京一の属するプロコースと理緒の属するボクササイズコースはフロアが違い、コーチや練習メニューも異なるため、普段は基本的に交流が無かった。しかし、ジムの誇るトップクラスのプロボクサーである京一が公開スパーリングを行うという話を聞きつけ、面白そうだからラウンドガール役をやりたいと申し出てきたのだった。
試合はまたも京一の勝利に終わり、この日のスパーリングは京一の全勝で終わった。
「お疲れ様でーす。」
京一が連戦で疲れた体を癒していると、ビキニ姿のままで理緒が声をかけてきた。
「三科さんも、お疲れ様。」
京一がそう答えると、理緒は興奮して言った。
「市村さん、凄くカッコ良かったです!あんなに大勢を相手に、一度もダウンせずに勝ち続けて。さすが、未来の世界チャンピオンですね!」
可愛いらしい女の子に憧れのまなざしで見つめられながらそんな風に褒められては、屈強なプロボクサーと言えど骨抜きになってしまう。そんなことないよなどと言いながらも、浮わついた気持ちになっていた。
しばらく今日の試合の話をしてから、理緒が切り出した。
「市村さんの試合を見てたら、私ももっと強くなりたいなって思いました。でも、何から手をつけたらいいか分からなくて。アドバイスとかありますか?」
そう尋ねられて、京一はうーんと唸る。ボクササイズコースは、あくまで美容や体力増進が主目的で、ボクサーとして強くなることを目指した練習メニューになっていない。
「うーん、ボクサーとしての基本的な技術を身につけるのがまず第一だと思うけど。」
そう言って理緒に普段の練習メニューを聞き、パンチやフットワークを実践してもらう。理緒はボクササイズを始めて二ヶ月、パンチやフットワークの最低限の基礎は出来ており、パンチ力も女の子にしては強かった。一方で、防御や回避、実践的なコンビネーションなどは全く習っていないらしい。
「じゃあ、一番基本的なブロッキングとヘッドスリップとダッキングを教えてあげるよ。」
そう言って、ブロッキングとヘッドスリップとダッキングのやり方を教えてみせる。理緒はなかなか筋がよく、短時間でコツを掴んでみせる。もちろん、実戦で使えるレベルに達するには長い時間が必要だろうが。
「ありがとうございます、市村さん。随分強くなった気がします。」
笑顔でそう言って帰っていく理緒を、京一は微笑ましい気持ちで見送る。いくら型を覚えても、実戦で上手く使いこなすには長いトレーニングが必要だ。けれど今は、初めて覚えた実戦的なテクニックに喜ぶ段階なのだろう、そんな風に考えていた。
翌日もスパーリングは京一の圧勝に終わり、試合後に理緒が教えを請いに来る。まだ防御の基礎を教えたばかりだったが、面白半分にコンビネーションを教えてみせる。攻撃のコンビネーションとして、最も基本的なワン・ツーや右ストレートから左フック、防御から攻撃へのコンビネーションとして左ジャブをダッキングしてからの左ボディストレートや、右ボディをブロッキングしてからの右アッパーと左フックなどである。こういったテクニックを使いこなせるのは何ヶ月も先だろうな、と思うが、理緒の表情は真剣だった。
最終日となる三日目も京一はスパーリングで圧勝し、理緒はやはりやって来た。これまでのおさらいをしてから、理緒の強い希望でカウンターを教える。相手の右ストレートを避けて右ストレートのカウンターを返す、威力は高いが難易度も高いカウンターを教えてみる。
「そうそう、いい感じだよ。三科さんは身長があるからやりやすいね。」
身長175cmと日本人ボクサーとしては比較的恵まれた体格を持つ京一と比べても、理緒はあまり身長差がない。はっきりとは分からないが、恐らく170cmを超えているだろう。そのため、京一相手にも、さほど無理せず右ストレートを放つことが出来る。
「相手のパンチをかわして、そう、そのタイミングだよ。」
そう言って、京一が放った手加減したパンチを避けてから、理緒が右ストレートを放つのを見る。形だけは完璧に決まり、それが面白かったのか、理緒は何度も繰り返して練習していた。いずれ理緒が女子ボクサーとスパーリングする機会があるとして、もしこれが決まれば実力差をひっくり返して理緒が勝つかな、などとぼんやり考える。
ひととおり練習を終えてから、少し雑談を交わした。
「三日間、本当に凄かったですね。さすが全国でもトップクラスのプロボクサーは違うなって思いました。市村さん、弱点とか無いんですか?」
可愛らしい女の子にそんな風に褒められて、少し舞い上がった気分の京一はつい口が軽くなってしまう。
「うーん、弱点ってほどじゃないけど。昔は割とボディが弱くて、鳩尾にガツンとやられると無意識にガードを下げちゃう癖はあったかな。もちろん今は直したけど、ダウン直後とかにやられたら今でも危ないかもね。」
内緒だよ、と言いながら思わず弱点を曝け出してしまう。相手が男子や女子プロならともかく、ボクササイズコースに通う年下の可愛らしい女子大生ということが京一の警戒心を無くさせていた。
「そうそう、今度、初めてのスパーリングが決まったんです!何かアドバイス、ありますか?」
嬉しそうにそう語る理緒に、少し迷ってから勝つためのアドバイスを授けることにする。
「怖いかもしれないけど、チャンスがあれば前に出て相手を追い詰めるのもアリだと思うよ。」
その言葉に理緒は満面の笑みで頷いて、そうします、と言った。
数日後、京一はボクササイズコースのフロアでスパーリングをしていた。公開スパーリングの後、理緒が大学の友人を何人も誘ってくれたので、ボクササイズコースでもスパーリングをしてボクシングの魅力を伝えようということになったのだ。もちろん、スパーリングの相手はボクササイズコースの男子である。
「あっ、ありがとうございました!」
ボクササイズコースの男子がお辞儀をしてリングから降りる。既に5人目だが、いずれも実力的には全く勝負にならないレベルだったので、軽いミット打ちの後ほども息は上がっていない。
「次のやつは…もう終わりか。」
周りを見ると、既に室内に男子の姿は無かった。スパーリングで負けた男子は休憩室に向かっており、室内には理緒が連れてきたらしい、10人ほどの女子大生だけが残っていた。京一がリングを降りようとすると、誰かがリングに上がるのが見えた。
「相手する人がいないなら、私がやってもいいですか?」
そう言ったのは、ビキニ姿に真っ赤なグローブをはめた理緒だった。理緒は今日もラウンドガール役を買って出ていたので、こんな格好でジムに来ていたのだ。突然の申し出に、京一は少し呆れながら答える。
「三科さん、さっきのスパーリング見たでしょ。男子でもああだったんだから、女子の三科さんが俺とやったらケガするかもしれないし、止めたほうがいいよ。」
そんな京一の忠告に、しかし理緒は耳を貸さない。
「えー、でも、私も強いんですよー。一昨日のスパーリングでは男子に勝ったし。ねっ?」
そう言って周りにいる女の子の一人に話を振ると、その子は興奮した様子で頷きながら言う。
「そう、凄かったんですよ、理緒が男子をKOして。もうヤバイくらい強くて、理緒なら男子ボクサーにも勝てるんだなって。」
興奮しながら賞賛されて気分が大きくなったのか、理緒は鼻高々に言う。
「ほら、ちゃんと男子にも勝ってるんです。市村さんだってKOしちゃうかもしれませんよ。」
自信満々な様子の理緒に、京一は内心で肩をすくめる。理緒が述べたスパーリング相手の男子は、ついさっき京一が相手をした一人だが、理緒よりも小柄で体つきも貧弱そのもの、ボクササイズを始めて二週間ほどで基礎的な技術すら習得出来ていなかった。そんな相手と、10年近いボクシング暦を持ち、鍛え抜かれた鋼のような肉体と、磨き抜いた全国トップクラスの技と経験を持つ京一を同一視するとは、あまりにも馬鹿げている。
だが、と京一は思い直す。これまでの練習光景からも、理緒は本格的なボクシングを習い始めたことにかなり興奮しているようだった。そんな状態で男子相手のスパーリングに勝ってしまい、やや自信過剰になっているらしい。このままでは、無謀なスパーリングや試合に挑戦し、怪我をするような危険さえある。ここで京一がしっかりとプロの強さを教えて、無謀で危険なことはしないよう釘を刺した方がいいかもしれない。
「そこまで言うなら、分かったよ。負けても泣かないようにね。」
「やった!そんなこと言って、負けるのは市村さんかもしれませんよー。」
嬉しそうに飛び跳ねる理緒を見て、苦笑しながら適当に頷く。まあ、軽いジャブでも喰らえば、すぐにギブアップするだろう。そう思って、理緒と対峙する。
こうして、京一と理緒のスパーリングが行われることになった。ラウンド数は、これまでのスパーリング同様、4ラウンド。もちろん京一は、最初のラウンドで終わらせるつもりだった。
盛り上げるためなのか、女子大生の一人がリングアナ風の選手紹介を行い、理緒はフライ級と紹介される。スーパーライト級の京一とは、実に7つもの階級差があることになる。
身長175cm63kg、ボクサーらしい無駄のない体つきながら、日々の厳しい鍛錬の成果が伺える鋼のような筋肉が全身を覆い、盛り上がった背筋やがっしりした二の腕、見事に割れた腹筋が見るからに屈強な印象を与え、まさにプロボクサーという風格を持つ京一。対するは、身長170cm50kg、モデル体型を露出の覆いビキニで覆い、真っ赤なグローブをはめた理緒。一応、ほんのりと割れた腹筋や、女子の割には筋肉の付いた二の腕がボクササイズの成果を見せている。
どこから見ても屈強な男子ボクサーと、モデル体型のラウンドガール。なぜこの二人がリングでグローブをはめて対峙しているのかと思うような組み合わせである。
ゴングがわりのタイマーのアラームが鳴り、いよいよ試合が始まった。
数日前のスパーリングと違い、特にレフェリーなどもおらず、観客もボクシング初心者の女子大生のみ、相手も圧倒的に格下の理緒だ。真剣勝負だったあの時と比べ、京一は気楽な面持ちで試合に臨んでいた。何といっても、今回の最大の目的は、理緒に身の程を分からせて無謀な挑戦をさせなくすることなのだ。
そんな京一の気持ちに反して、理緒は真剣な表情でパンチを打ち込んでくる。ワン・ツーや右ストレートからの左フック、いずれも京一が教え込んだもので、数日前に教えたばかりなのに意外とサマになっているな、と少し驚かされる。元々何かスポーツをやっていたと聞いたし、運動神経が良く、女の子の割にはスタミナもパンチ力もある。鍛えれば女子ボクサーとして強くなれそうだな、と思いながらも、スーパーライト級でトップクラスの実力を持つ京一の目から見れば止まって見えるような理緒のパンチを、ヘッドスリップやスウェーバックで楽々とかわしていく。
「ハァッ…ハァッ…何で、当たらないのっ!」
ラウンドの中盤までそんなことを続けていると、空振り続きでスタミナを消耗したらしい、早くも息が上がった理緒が悔しげに言う。男子を倒したと大口を叩く割にこの程度か、と少しがっかりしつつも、余裕の表情で京一は言う。
「これがプロと初心者の実力差だよ。もう止める?」
「や、止めませんよ!勝つのは私ですから!」
この状況でもムキになってそう言う理緒に内心苦笑しつつも、余裕の表情のまま言う。
「その意気だよ。日本ランカーのプロボクサーとスパーをやれる機会なんてそうそう無いんだから、ちゃんといい経験にするようにね。」
そう言って、理緒でも対応できるような、敢えて手加減した軽いジャブを放つ。ブロッキングにヘッドスリップ、どちらも京一が教えたものだ。
「そうそう、ブロッキングはそのタイミングだよ、上手い上手い。」
完全に練習気分でそう言って褒める京一に対して、理緒は顔を真っ赤にして言う。
「市村さん、今は試合中ですよ、真面目になって下さい!」
馬鹿にされている、と思ったのか、理緒は怒りのままに渾身の右ストレートを放つが、京一はあっさりとそれを避ける。それがますます理緒の怒りに火をつけ、無茶苦茶なラッシュを放つが、もちろん当たるはずも無い。
「三科さん、試合中は常に冷静でいなきゃ駄目だよ。」
そう言ってから、そろそろラウンド終了だな、と思って、左ジャブから軽い右ボディを叩き込む。ほとんど腰の載っていない、手加減した軽い右ボディだが、それでも理緒の貧弱な腹筋では防ぎきれなかったようだ。
「ウッ…!」
呻き声を漏らして、理緒はダウンしてしまう。これで終わりだな、と思いながらテンカウントを取る。だが驚いたことに、テンカウントが鳴る直前、理緒は立ち上がってファイティングポーズを取ってみせた。
「まだやるの?もう止めたら?」
「私はまだ戦えます!勝つのは私ですから!」
肩で息をしながらもそう叫ぶ理緒を見て、本当にガッツはあるんだなと思う。もう一発ボディに食らわせて終わらせようと思ったところで、ラウンド終了を告げるアラームが鳴る。
それぞれが自分のコーナーに戻るが、理緒の方は周りの女子大生ともども沈痛な面持ちである、慰めるように、京一は言う。
「仕方ないよ、よほどの幸運でも無ければ、女子が男子に勝てるわけないんだから。まして、三科さんはボクササイズコース、俺はプロコースのエースなんだから。」
京一にとっては当たり前のことを言ったまでだが、理緒達の気に障ったのか、ますます険悪な雰囲気になる。やれやれ、と思いながら、第二ラウンドに向けてリングの中央に向かった。
アラームが鳴って第二ラウンドが始まった。理緒はインターバルの間にだいぶ回復したようで、息はほとんど上がっていない。やはりスタミナは有るんだなと感心し、もう少し練習相手になってやろうと考える。軽いジャブを何発か放つと、理緒の動きは着実に良くなっていて、手際良くブロッキングしていく。いくら手加減しているとはいえ大したものだ、と感心する。
第二ラウンドも中盤になり、そろそろ終わらせるか、という気分になる。あまり深く考えずに、第一ラウンドと同じく、左ジャブで牽制してから軽い右ボディを叩き込む。だが、第一ラウンドと異なり、左ジャブをヘッドスリップで巧みにかわした理緒は、ガードを下げて京一のパンチをブロッキングする。
「なっ…」
いくら思い切り手加減したとはいえ、理緒を倒すつもりで放ったパンチが防がれたことに、京一は軽く衝撃を受ける。
理緒は元々、動体視力が抜群に良かった。それでも、トップクラスのプロボクサーとして磨き上げられた技量を持つ京一のパンチの動きに対応するのは簡単ではなかったが、気まぐれとはいえ公開スパーリングのラウンドガールを務めたことで、三日間に渡って京一の動作を余すところなく観察することとなった。三日間に渡って、一人のボクサーの何十回もの試合を見たことで、元々の目の良さもあり、理緒は無意識のうちに、京一の動きをかなり正確に読むことが可能になっていた。もちろん、いくら動きが読めても、プロボクサーのパンチを防ぐことは決して容易ではない。だが、元々素質があったところに、2ラウンドに渡って京一が稽古をつけたことで、潜在能力が花開き、今の理緒はスパーリングが始まった頃より遥かに強くなっていた。
もちろんそうは言っても、ボクシング暦10年、鍛錬に鍛錬を重ね、才能にも恵まれ、日本ランキング入りを果たしたプロボクサーの京一と、ボクササイズを二ヶ月やっただけの理緒では、実力差は天と地である。もし京一が少しでも本気を出していれば、理緒に防ぐことは不可能だった。しかし京一は迂闊にも、第一ラウンドと全く同じコンビネーションの攻撃を、思い切り手加減したまま放ってしまったのである。圧倒的に格下のボクササイズ女子が相手だからこその、油断ゆえのミスであった。
もちろん、パンチがブロッキングで阻まれることなど、試合であれば全く珍しくはない。だが、相手が理緒だからこそ、軽い驚きが生まれることになった。もちろんだからと言って、プロボクサーの京一にとって、理緒が脅威になるなどとは考えられない。だが京一は忘れていた、自分が教えたコンビネーションの中に、ブロッキングからの攻撃があったことを。
パンチが阻まれて、驚きで一瞬動きが止まった京一に対して、理緒は素早く反応する。ボクサーとしての本能が危機を告げ、京一は慌ててガードを戻そうとする。だが、驚いて生まれた一瞬の遅れにより、僅かの差で理緒の方が早かった。さっきまで防御一辺倒だった理緒の突然の素早い動きに意識が追いつかないうちに、理緒の真っ赤なグローブが迫り…
「グハッ!!」
右ボディを放ってガラ空きの京一の顎に、完璧な角度で理緒の右アッパーが炸裂する。男子プロボクサーを相手に厳しい試合を勝ち抜いてきた京一にとっては、本来であれば全く脅威にならないはずの、階級も体格も技術も遥かに劣るボクササイズ女子の超軽量パンチ。だが、無防備な状態で顎の先端を直撃したため、てこの原理で京一の脳を揺さぶり、無視できないダメージを与えてしまう。フラつき、一瞬ではあるがガードが乱れた京一に、今度は左から理緒の真っ赤なグローブが迫る。
「ブフッ!!」
右アッパーでついた体の勢いを生かした、見事な左フックが直撃する。右ボディをブロッキングしてからの右アッパーと左フック、京一の教えた防御から攻撃へのコンビネーションが、京一相手に完璧に決まったのであった。いかに非力な女の子のパンチとはいえ、体の勢いのついた左フック、しかも頭部への二連続の直撃であり、さすがにたまらずダウンしてしまう。
「いえーい、ダウン奪っちゃった。あっ、カウントしなきゃ。ワン、ツー…」
「クソッ、油断した。女なんかにダウンを奪われるなんて…」
カウントが始まった直後、すぐに京一は立ち上がってファイティングポーズをとる。ダウンを奪われたとはいえ、所詮は女の子のパンチ、ダメージは軽微である。すぐに試合を再開した。
試合再開後の理緒は、これまでと打って変わって猛烈な攻勢に出てくる。いくらダメージは軽微とはいえ、ダウンはダウンであり、少しダメージを回復したいとの考えが働き、京一は牽制の左ジャブを放つ。だが、ただでさえダウンのダメージがあったうえ、理緒にダウンを奪われたことのショックや突然の理緒の豹変への混乱もあり、プロボクサーとは思えない甘いジャブとなってしまう。これまでの試合で京一の動きを読みきった理緒は、ダッキングで巧みに左ジャブをかわした。
左ジャブが空を切ったことに驚く間もなく、ダッキングで腰を落としたままの理緒が、狙い定めた左ストレートを放ってくる。
「グエェッッ!!」
左ジャブをダッキングしてからの左ストレート、これも京一が教えたコンビネーションであった。左ジャブを放ってガラ空きの京一の鳩尾に、理緒の渾身の左のボディストレートが炸裂する。
「ハァッ、ハァッ、ウゥッ…」
男子プロの京一にとって、全く脅威とならないはずの「女の子のパンチ」。だが、ただでさえダウン直後で筋肉に力が入りにくくなっていたうえ、まさか女の子が男子プロのボディを攻めてくるとは思わなかったため、完全に不意打ちの形となってしまう。しかもそのパンチは、京一も「女の子にしては強い」と感じた理緒のものであり、この数日間の集中的なトレーニングでフォームがずっと良くなっていたこともあり、予想外の威力となってしまう。
ダウン直後のボディへの強烈なダメージにより、京一はかつての悪い癖がぶり返し、一瞬ではあるがガードを下げてしまう。そう、理緒は京一がうっかり口にした弱点を覚えていて、それを狙って鳩尾を狙い撃ちしたのだ。京一は慌ててガードを戻すが、このタイミングを待っていた理緒がそれを許すはずもない。
「ブヘッ、ブホッッッ!!」
理緒の真っ赤なグローブが宙を舞い、右フック、左フックを立て続けに直撃させる。フラついてよろめき、完全にガードが崩れた状態の京一に対して、理緒は止めとばかりに右アッパーを放つ。
「グアアァァッッ!!」
京一の体はアッパーカットの衝撃で一瞬伸び上がってから、大の字になってキャンバスに沈んでしまう。
「やった、ダウン二回目!これでKOかなー?」
理緒は楽しげにそう言いながらテンカウントを始める。前回と違い、さしもの京一もすぐには立ち上がれない。それでも、シックスカウントで立ち上がり、ファイティングポーズを取る。
「グッ、ハァッ、ハァッ、この俺が、女なんかに二回もダウンを奪われるなんて…。」
屈辱感で一杯で息も上がっている京一に対して、理緒は息を弾ませながらも楽しげで自信たっぷりな表情を浮かべている。とてもプロボクサーとラウンドガールのスパーリング中の光景とは思えない光景である。
「さすが、タフですね。でもいつまで耐えられますかねー。」
そう言ってステップを踏もうとした瞬間、第二ラウンド終了を告げるアラームが鳴る。
「クソッ、ともかくインターバルで回復して、立て直さないと…」
そう考えてコーナーに戻ろうとする京一に対して、理緒が声をかける。
「お互いダウンを奪ったことだし、引き分けってことで今日は終わりにしませんか。市村さんは次の試合も近いですし。」
そう言われて、京一は少し考え込む。確かに、次の試合は二週間後であり、既に調整に入っていた。幾ら女の子のパンチとはいえ、二度もダウンを奪われたのは事実であり、しっかりダメージを抜いたほうが良いかもしれない。
「分かったよ、今日はここまで。言っとくけど、俺は三科さんのために、思い切り手加減してたからなっ!!」
まるで負け惜しみのようなセリフを言ってしまい、それが余計に屈辱感を煽る。それでも、心を落ち着かせつつリングを出ようとした京一の耳に、理緒と友人の会話が耳に入る。
「すごーい理緒、男子プロボクサーがKO寸前だったじゃん!!しかも、手加減して引き分けにしてあげるとか、優しすぎ!!」
「だから言ったでしょ、女子だって鍛えれば男子に勝てるって。」
「うんうん。でもあいつ、最後にあんな負け惜しみまで言って、情けなーい。プロボクサーって言っても、あの程度なんだねー。」
ボクシングに全てを捧げて肉体と技量を鍛え上げてきた、プロボクサーとしての京一のプライドを徹底的に辱める言葉に、さすがに黙っていられなくなる。
「おいお前ら、どういうつもりだ!俺が弱いって言いたいのか。」
さすがに耐えられずに大声で叫ぶが、理緒がバカにしたように言う。
「えー、だって、市村さんは二回もダウンしてましたよね。KOに近かったのは、どう見ても私より市村さんだと思いますけど。二回目のダウンの時なんて、ほとんどKO寸前でしたよね。」
「ふざけんな、女なんかのパンチで男の俺がKOされるわけないだろ!!」
京一にとっては当然の事実だが、理緒はその言葉にあざ笑うように返す。
「えー、でも、ついさっき二回もキャンバスに沈んでダウンしてたじゃないですか。」
「あれは、油断してたからだ!!」
なんでそんなことも分からないんだ、このバカ女は。そう思うが、理緒は不敵な表情のまま、あっさりと言う。
「そこまで言うなら、試合を続けましょうよ。どっちが強いか、ボクシングではっきりしましょう。」
「いいぜ、やってやる!!」
少し痛い目を見ないと、本当に分からないようだ。そう思ってリングに戻ると、ちょうどインターバルが終わり、すぐに試合を再開する。
「少し痛い目見ないと、ボクシングをなめたその態度は変わらないみてーだな。プロボクサーの強さ、俺がきっちり教えてやる。痛いからって泣いたりするなよ。」
ラウンド開始早々、そう宣言する京一に対して、理緒は冷たい表情で言い返す。
「へー、ダウンを奪われたからって、女の子相手にそんなこと言うんですね。ほんっと、見下げ果てたプロボクサーですね。」
「…っ、言ってろ!!」
どこまでもムカつく女だと思いながら、京一は素早く左ボディを決める。京一の青いグローブが理緒のロクに鍛えていない腹筋を一撃で貫く。
「アァッッッ!!」
ほとんど手加減無しの京一の左ボディを防げるはずもなく、理緒の表情に苦悶が走るが、何とか耐え抜いている。だが、ここまでは計算通りだった。京一は、ボディブローで試合を終わらせるつもりはなかった。ダウンを奪われたのは自分の油断だから仕方ないにせよ、あんな暴言でプロボクサーとしての京一のプライドを踏みにじったのは許せなかった。だから京一は、右ストレートで理緒をKOするつもりだった。顔の真正面から直撃するストレートパンチは、格闘技に慣れていない者の心を容易に折ってしまう。ましてプロボクサーの放つ右ストレートとなればなおさらだろう。少し痛い目を見れば、ボクシングをなめきったこの女子大生達も、プロボクサーの強さを身にしみて理解するだろう。圧倒的に格下と思っていた相手に二度もダウンを奪われた屈辱、そしてその相手からの見下すような発言に対する怒りが、京一の冷静な判断力を奪ってしまっていた。
京一の目論見通り、強烈なボディブローに耐え切れず、理緒はガードを下げてしまう。ガラ空きの顔面に、さすがに少し手加減しつつも、右ストレートを放つ。絶対の自信とともに放った京一の右ストレートは、しかし空を切る。その意味を理解する間もなく、理緒の真っ赤なグローブが京一の顔面に迫る。
「グハアァァッッッッッ!!!」
右ストレートに対する右ストレートのカウンター。京一が理緒に教えた唯一のカウンターが、京一にとっては最悪の、理緒にとっては最高の形で決まってしまう。
元々理緒はカウンターで相手を沈めることに憧れがあり、京一から教わったこのカウンターを熱心に繰り返し練習していた。しかも二度のダウンで本人が思っている以上に大きなダメージを受け、インターバルでも回復に専念出来なかった京一のパンチは、いつもよりも遥かに鈍いものとなっていた。そのことに気付かぬままに手加減してしまったため、ちょうど理緒へのカウンター練習で放ったのと同程度のスピードの右ストレートを放ってしまい、右ストレートを待ち構えていた理緒に絶好のチャンスを与える形になってしまった。
元々右ストレートはリスクの大きいパンチであり、普段の京一なら二度のダウンの直後のラウンドで放つことはなかった。それをこんな不用意に放ってしまったのは、油断から二度のダウンを奪われたとはいえ、相手はボクササイズ女子大生であり、自分が本気でやれば防げるはずがないというプロボクサーとしての自信、そして何より女子大生にバカにされたことへの怒りによるものだった。第二ラウンドに続き、相手がボクシング経験の乏しい女子大生だからこその偶然の連続が、京一を最悪の形で三度ものダウンに追いやってしまったことになる。全ては偶然とはいえ、まるで巧緻な罠のような展開であった。
ただでさえ二回のダウンでダメージを受けていたところへの、右ストレートへの右ストレートのカウンター。いくら女の子のパンチとはいえ、想像もしなかったほどのダメージが京一を貫いてしまう。カウントが進んでも京一は起き上がれなかったが、テンカウントが鳴る直前に何とか立ち上がり、必死に両腕を上げてファイティングポーズを取る。
スーパーライト級でトップクラスの実力を持つ男子プロボクサーの京一と、ボクササイズを二ヶ月経験しただけのフライ級の女子大生の理緒。二人の間には想像を絶する実力差があり、二度のダウンの後でさえ、京一の力は理緒を上回っていた。だが、信じがたいほどの偶然の連続で決まったカウンターにより、二人の力の差は遂に逆転してしまう。満身創痍の京一の様子を見て、一目でそのことを理解した理緒は、楽しげに言う。
「アハッ、まだ私を楽しませてくれるんですか?いいですね、せっかくの『日本ランカーのプロボクサーとスパーをやれる機会』ですもんね。第四ラウンドまで楽しまなきゃ損ですよね。」
さっき自分が言ったセリフをこんな形で返され、屈辱感で胸が一杯になるが、何も言い返せない。
「こんな、こんな女に、絶対に負けてたまるか。何とかインターバルで回復して、プロの強さを見せてやる。」
そう言って自分を奮いたたせ、何とか理緒と対峙する。リングの中央で向き合うと、絶好調の理緒の方から仕掛けてくる。さっきの教訓を踏まえて、あくまで回避と防御に徹して回復に専念することにする。いくらKO寸前のダメージを負っているとはいえ、距離を取った状態での防御や回避では、圧倒的に長いボクシング暦を持つ京一が有利だった。理緒の放つパンチを次々に避け、あるいは防いでいく。そんな展開がしばらく続き、わずかではあるが京一はダメージから回復しつつあった。
「プロボクサーのくせに、女の子のパンチを避けることしか出来ないんですか。ほらほら、プロボクサーの強さ、私に教えて下さいよ。」
パンチが当たらないことに不満を持ったらしい理緒が挑発して来るが、何とか黙って耐える。このラウンドの残り時間も一分ほどとなっていた。何とかこのラウンドを凌ぎ、インターバルで回復すれば、最終ラウンドでは理緒と互角に戦えそうだった。俺はプロボクサーなんだ、何としてもこの女に勝って強さを見せつけてやる、そう決意する京一の目の前で理緒が不敵に笑った。
「こういう時こそ、市村さんのアドバイスに従いますね!!」
その言葉の意味を理解する間もなく、理緒が一気にステップを踏み込んだ。突然のインファイトに対応が遅れる京一に対して、理緒は一気に踏み込んでパンチを放つ。
「チャンスがあれば前に出て相手を追い詰めるのもアリ、ですよねっ!!」
その言葉と共に放たれた左のショートフックが、突然の急展開に僅かに反応の遅れた京一を直撃する。
「ブハッ!!」
腰の入っていない、ごく軽いショートフックであり、何とかダウンは免れる。だが、ただでさえ脳へのダメージが蓄積された状態でもあり、京一はたまらずガードを上げてしまう。ガラ空きの鳩尾に、腰の入った理緒の右ボディアッパーが突き刺さる。
「ウエエェェッッッ…!!」
三度のダウン、さらにごく軽いとはいえショートフックが決まり、完全に脱力状態の鳩尾への理緒のボディアッパー。あまりの激痛に思わずダウンしそうになるが、男子プロの誇りにかけて女子大生のボディブローに屈するわけにはいかないと、何とか踏みとどまる。そして、何とかこのラウンドを凌ぐため、何とか理緒と距離を取ろうとする。
「フフッ、逃がさないよ、このラウンドもちゃんと楽しまないとね。」
そう言うと同時に、理緒は左腕を伸ばして京一の右腕を抱くようにして背中に手を伸ばす。ホールディング、試合であれば反則である。だが、レフェリーもルールに詳しい者もいないこの場では、誰も注意しない。反則だ、と言おうとした瞬間、強烈な衝撃が京一を貫く。京一を逃れられなくした理緒が、至近距離からボディアッパーの連打を始めたのだ。
「オォッ、ウェッ、グエェ…ゴホッ、ガハッ、オォッッ…」
ただでさえ脱力状態の上、さきほどの渾身のボディアッパーのダメージが残った状態での鳩尾への連打。距離が稼げず腰の回転も載っていないため、一発一発は非力とはいえ、その分手数の多いボディへのラッシュに、京一は呻き声を漏らしながら必死に耐えることしか出来ない。自由になる左腕で何とか理緒にダメージを与えようともがいても、グロッキー状態の京一がこんな姿勢でまともなパンチを打てるわけもない。一応、ほとんど効果のない弱々しいパンチを何発か放つが、その必死の抵抗はかえって理緒を楽しませるばかりだった。
「ハハッ、プロボクサーのくせに、こんなパンチしか打てないんですかぁ。パンチっていうのは、こうやって打つんですよ!!」
そう言って一瞬腕を離し、距離を取って渾身の右のボディストレートを叩き込む。
「グアァッッ…オエエェェッッ!!」
もはやボロボロの鳩尾への、今日一番の右ストレート。あまりの激痛に崩折れそうになるが、理緒はそれすら許さない。
「まだ第三ラウンドですよ、市村さん。せっかくの機会、ちゃんと最後まで楽しませて下さいね。」
そう言うと同時に、崩れかけた京一の下に潜り込むように、突き上げるようなボディアッパーを放つ。
「グエエェェェッッッ…!!!」
あまりの痛みの連続にほとんど抵抗の意欲を失った京一の腕を再び掴み、完全に抵抗力を失った京一のボディに再び連打を叩き込む。
「ウゥッ、グアッ、オエッ…ウグッ、アアッ、グエエェェッッ…」
京一はもはや理緒に支えられるような状態で、辛うじて立っているだけだ。いつまで続くか分からぬほどの痛みの後、ラウンド終了を告げるアラームが鳴り、ようやく京一は解放される。
「アアッ…ハァッ、ハアッ、ウェェッッ…オオッ…」
解放された途端、京一は崩折れて倒れこんでしまう。何とか立ち上がり、フラフラとコーナーに戻るが、息は上がりきり、目は虚ろ、腕はだらんと下に垂れ、とても試合が出来る状態ではない。荒い息に混じって、京一は呆然と呟く。
「ゼェッ、ハァッ…クソッ、嘘だろ、この俺が女なんかに…」
ジムのエース、将来の世界チャンピオン候補とも言われる京一にとっては、こんな状態になっても信じがたい展開だった。スーパーライト級の10回戦選手として、軽量級とは比べものにならない思いパンチにも耐えてきた。その自分が、まさか軽量級女子のパンチでKO同然に追い込まれる、ほんの数分前には想像も出来なかった状況である。
第一ラウンド、いや第二ラウンドの序盤にでもさっさと倒してしまえば良かった。いや、最初のダウンを奪われた直後ならまだほとんどダメージが無かった。こいつに俺の弱点なんか教えなければ。それにインターバルの挑発、あれがなければ右ストレートなんて放たなかったのに。そして、京一にとどめを刺したインファイトとラッシュ。あの最後の猛攻で、回復しつつあった京一のスタミナは完全に奪われ、さらにボディを乱打されたことで疲労感もピークに達している。理緒に与えた助言の数々が、悔やんでも悔やみきれなかった。
屈辱と絶望に包まれている京一と対照的に、理緒とその友人は沸き立っている。
「理緒すごーい、あの口だけプロボクサー、ボコボコじゃん。見てよあいつ、もう立てないんじゃないの?」
「なーにが女のパンチでKOされるわけないだよ、殴られて情けない声出してたくせに!ウケるよねー。」
「プロボクサーってことはボクシングを何年もやってねんでしょ?それがボクササイズを二ヶ月やっただけの理緒に手も足も出ないってヤバくない?どれだけ弱いんだって話だよねー。」
投げかけられる数々の屈辱的な言葉にも、京一はまともに反応することも出来ない。インターバルの一分はあっという間に終わりに近づき、京一は鉛のような手足を気力だけで引きずって何とかリングの中央に向かう。
「女なんかに、女なんかにKOされてたまるか…。」
うなされるようにそう言いながら、何とかファイティングポーズをとる。まともな試合なら、とっくにTKOとなっているであろう、とてもまともに戦えない状態の京一。対する理緒は、インターバルの間に呼吸を整え、気力も体力も充分という様子である。アラームが鳴り、いよいよ最終ラウンドが始まった。
「こんな女なんかに、絶対に負けられない…。何とかこのラウンドを凌がないと…。」
さすがの京一も、この状況では勝利は諦めざるをえない。だがプロボクサーの誇りにかけて、せめてKOされることだけは避けなければならない。何としても耐え抜く、という悲壮な決意を固める京一に対して、理緒は満面の笑みで言う。
「最終ラウンド、行きますっ。最後まで楽しませて下さいねっ!!」
言うと同時に、一気にステップを踏み込んでくる。グロッキー状態の京一は、何とか防御に徹しようとするが、最初の一撃は凌げてもすぐに隙を突かれてしまう。
「ウグゥッッッ…オエエッッッッ…」
顔面への左右のフックを何とか防いだ直後、ガラ空きのボディに左フックでレバーブロー、続いて右のボディアッパーを鳩尾に叩き込まれ、ダウン寸前になってしまう。次の攻撃は何とか防いだが、リングの中央で理緒が縦横に動き回り、対する京一がグロッキー状態でヨロヨロとしか動けないのでは、ガードも限界がある。理緒の猛攻を何とか防ぎながらも、京一はジワジワとロープ際に追い込まれてしまう。気が付くと、背中に硬いものが当たる。
「え…?」
見ればそこは、コーナーであった。女子大生にコーナーに追い詰められた、という事実が京一を再び屈辱感で燃やす。対する理緒は不敵に笑って言い放つ。
「さあ市村さん、もうどこにも逃げ場は無いですよ。女のパンチでKOされるわけないんですよね?このラウンドの残り時間、ちゃんと耐えてみせて下さいね。」
その言葉が京一のプライドに火をつけ、負けてたまるか、という気分にさせる。
「ハァッ、ハァッ…クソッ、プロボクサーなめんなよ…女のパンチなんかで、KOされるかよ…」
何とかそう言って、腕を上げてガードを固める。頭部も鳩尾やレバーも両腕でガードし、攻撃に晒されるのは腹筋の真正面だけだった。強豪ひしめくスーパーライト級で、数々の試合で強烈なパンチに耐え抜いてきた鋼の腹筋。幾らグロッキー状態とはいえ、女のパンチにこの腹筋が打ち抜けるわけがない。そう言って自分を奮いたたせ、残り二分弱の最終ラウンドを耐え抜く決意をする。視界の端で理緒が右のボディストレートを放つのが見える。腹に力を込めた瞬間、理緒の真っ赤なグローブが京一の腹筋を直撃する。
「ウエエェェッッッ!!!」
想像を遥かに上回る打撃が腹筋を貫き、京一を守る最後の盾を完全に打ち砕いてしまう。
「クッ、アァッ…ハァハァッ、何でだ、俺の腹筋がこんな女なんかのパンチで…」
そう呟いてから、一つの可能性に突き当たる。それは背後にあるコーナーの存在であった。パンチを受けた瞬間、フラついていた京一はコーナーにもたれるような体勢になってしまった。コーナーマットは比較的柔らかい材質だが、コーナーポストは鉄柱だ。しかもこのリングはボクササイズコース用で点検が疎かになっていたらしく、コーナーマットがボロボロになっており、ほとんど衝撃を吸収出来ないようだった。結果的に、コーナーにもたれた京一は理緒のボディストレートと鉄柱に挟まれる形になり、ダメージが倍加してしまったのだ。
「ま、まさか、このために…」
信じられないという面持ちでそう呟くと、理緒は不敵に笑って頷く。
「私が何も考えずに、市村さんをここに追い込んだと思ってるんですか。さあ、女の子のパンチの威力、たっぷり味わって下さいねっ!!」
言うと同時に、理緒のラッシュが始まった。完全に打ち抜かれ、脱力状態の京一の腹筋のど真ん中に、理緒のボディストレートやボディアッパーが次々と炸裂する。筋骨隆々の見るからに屈強な男子プロボクサーが、ラウンドガール姿の華奢な女子にコーナーに追い込まれサウンドバックにされている、格闘ゲームや漫画のような光景である。
「オエエッッ、グアアッッ、ウグゥゥッッ…」
いくら女の子のパンチとはいえ、完全に脱力状態の腹筋をこれだけ滅多打ちされてはたまらない。しかも背後のコーナーポストのせいで威力は倍加しているのだ。腹部が圧迫され、胃液が逆流して口に充満する。それでも京一は、プロボクサーのプライドにかけて、何とかこのラウンドを耐え抜こうと必死にガードを保つ。そんな京一の必死の抵抗を、卵の殻を踏み潰すように理緒は楽々と打ち砕いていく。
「ウエエッッ、グホッッッ、カハッッッ…」
「まだまだ行くよっ!!」
「オエエェェッッ…グアアァァッッッ…」
左右のボディストレートで、既にダメージが蓄積しきったポイントを狙い打つ。遂に京一のボディは限界を超え、ほとんど無意識のうちにガードを下げてしまう。口からは胃液交じりの涎がぽたぽたと漏れ、目は虚ろ、肩で息をしている状態だ。もはやプロボクサーとしての威厳も誇りも完全に打ち砕かれている様子の京一を前に、理緒はニコッと笑ってから、渾身の右ストレートを顔の真正面から叩き込んだ。
「グハアアァァァッッッッッッ!!!!!」
限界を超えたダメージに加え、完全に戦意を奪われてしまい、京一は完全にノックアウトされてしまう。口からは涎と胃液がぼたぼた溢れ、両目は完全に戦意を失い、ボクサーの命であるはずの両腕も完全に力を失っている。右ストレートの衝撃でコーナーに叩きつけられた後、コーナーにもたれるようにしてゆっくりと倒れ込みかけるが、そんな京一を見て理緒が見事な笑顔で言う。
「プロなんだから、自分の発言に責任を持って下さいね。まだ一分近くありますよ。」
そう言うと同時に、まだ辛うじてガードの形を保っている京一の両腕をロープの外に弾き飛ばす。
「な…何を…」
朦朧とする意識の中で、理緒の意図が理解できぬままに、しかし何か恐ろしいことを企んでいることだけは分かり、京一は恐怖に包まれる。
「何って、男子プロボクサーが女の子のパンチなんかに負けるわけないって言葉の責任を取ってもらうだけですよ。ほら、ちょうどいい具合になった。」
京一は身長175cm、対してリングのトップロープは132cmの位置にあり、ちょうど京一の脇と同じかやや高いくらいの位置であった。そのため、両腕がロープの外に弾き飛ばされたことで、京一の体はロープに引っかかり、吊るされるような格好になってしまったのである。
「ま、まさか…」
恐怖に慄く京一の前で、理緒は天使のような笑みを浮かべて言う。
「プロボクサーは、女の子のパンチなんかではKOされないんですよね?」
そう言うと同時に、右のボディアッパーを京一の鳩尾にめり込ませる。
「グエエェェッッッ!!!」
リングのロープは比較的柔らかく、放っておけば京一はずるずると倒れこんでしまう。だが、吊るされて前のめりになった状態で炸裂したボディアッパーにより、一気にコーナーに押し戻されてしまう。京一にとっては、完全に脱力状態、これまで何度も狙い打ちされてきた鳩尾への追撃であり、しかもキャンバスに倒れ込もうとする途中だったため、まるでカウンターのような形となり、凄まじい打撃が全身を貫く。
「ハァッ、ハァッ、も、もう、やめ…」
あまりの痛みに意識を無理やり覚醒させられた京一は、懇願するようにそう呟くが、言い終わる間もなく理緒の追撃の手が伸びる。
「まだゴングは鳴ってませんよっ!!プロボクサーをサンドバッグに出来る貴重な機会、しっかり楽しませてもらいますっ!!」
言うと同時に左右のボディストレートで腹筋を貫く。
「ウエエェェッッ…オエエェェッッッ…」
さらにボクサーのボディのウィークポイントである左脇腹、さらにこれまで何度も抉ってきた鳩尾をいたぶることも忘れない。
「ガアアァァッッ!!!ゲエェェェッッッ!!!」
京一の声は、呻き声と言うよりもはや悲鳴に近い。再びこみ上げた胃液をぼろぼろこぼし、遂にマウスピースがはみ出してしまう。
「アハハッ、マウスピースはちゃんとはめないとダメですよっ!!」
「ブヘッッッ!!!」
言うと同時に左フックを放ち、京一のマウスピースを弾き飛ばしてしまう。両腕に加えマウスピースまで失い、あらゆる守りを失って丸裸状態の京一に向けて、理緒は最後のラッシュを始める。
「女の子のパンチ、ちゃんと受け止めて下さいねっ!!」
言うと同時に、まずは左右のストレートを放つ。それも一度でなく、三回繰り返し、計六発である。
「ガハッッッ、グェェッッ!!!ゴホッッッ、グフッッッ!!!ガアッッッ、グエェェッッッ!!!!!」
最悪の想像すら遥かに上回る余りにも凶悪なラッシュに、京一の中に僅かな残っていた戦意やプライドさえ恐怖と痛みで叩き潰されてしまう。完全に戦士の矜持を失った京一の表情を見て、理緒は満足げに頷いてから、次の攻撃に移る。次は左右のフックである。
「ブフッッッ…ブヘッッッッッ!!!ブハッッッ、ブエエェェッッッ!!!!!」
左右のフックが直撃する度に、京一の顔は人形のように左右に揺れ動き、涎と汗と胃液と血の混じった液体が飛び散る。四連打で脳を揺さぶられ、完全に意識を失った京一の体はずるずると崩れ落ちていく。そんな京一に、理緒は「とどめです!!」と言うと同時に渾身の右のアッパーカットを放つ。
「ガハアアアァァァッッッッッ!!!!!!!」
パンチの衝撃で一瞬伸び上がった京一の体は、ずるずるとコーナー沿いに数秒かけて崩れ落ち、キャンバスに大の字になって沈んでしまう。京一がキャンバスに沈んだのとほぼ同じ瞬間、試合終了を告げるアラームが鳴った。一応カウントを取るが、もちろん起き上がられるわけもない。テンカウントが鳴った瞬間、理緒はリングの上でピースサインを見せる。
「イエーイ、プロボクサーをKOしちゃった!!何がプロボクサーの強さだ、女子なめんな!!ほらほら、悔しいなら起き上がってみて下さいよ!!」
そう言って勝ちほこる理緒の周りに女子大生達も集まり、口々に賞賛を口にする。
「さっすが理緒、本当にプロボクサーをKOしちゃったね!!」
「てゆーか、こいつ弱すぎ。途中から完全にサンドバッグ状態だったじゃん。これで本当に、プロボクサーなの?」
「ホント、あり得ないよね。あっ、でも、何年もかけて必死に鍛えたのにこの程度だと思うと、笑えるねー。」
「そう言われると、弱すぎて可哀想かもー。何年もの必死の鍛錬も、理緒の二ヶ月のボクササイズ以下とか。」
「確かにー。こいつが男子プロボクサーってとこが、一層哀れさを掻き立てるね。」
口々に京一を辱めてから、一人が「写真とろうよ」と言ってリング上の勝者と敗者をカメラに収める。ほんの数分前まで強靭で誇り高かったプロボクサーの京一が白目をむき泡を吹く傍で、ビキニ姿のラウンドガールの理緒が拳を突き上げている、あまりにも非現実な一枚である。そして京一にとって、あまりにも屈辱的な一枚であった。
数ヶ月後…とあるジムのボクササイズコースのスパーリング。リングの上では、見るからに屈強なプロボクサー、市村京一と、身長も体格も遥かに劣る、半月前にボクササイズを始めたばかりの女子が向き合っていた。女子は内気な性格なのか、リングに上がる直前まで躊躇っていた。だが、理緒の助言と励ましを受けてリングに上がると、一転して猛烈な攻撃で京一を追い詰めていく。
「グハッッッ…オエエッッ!!」
ボディストレートの連打が決まり、苦しげにのたうち回る京一。対する女子は、これまで見せたこともないような笑顔で言う。
「アハッ、プロボクサーをサンドバッグにするのって、本当に楽しいんですね!!私、こんなに楽しいことって生まれてはじめて!!」
言うと同時に、心から楽しげに京一のボディに連打を叩き込んでいく。
「ゴホッッッ…ウエエェェッッッ!!!」
ボディへの猛烈なラッシュの末に、京一はキャンバスに沈んでしまう。今日もまた、ボクササイズコースのスパーリングは、プロボクサーのはずの京一の全敗であった。
あのスパーリングの後、女子大生に負けたというあまりにも恥ずかしい事実を黙ってくれるよう、京一は必死に頼み込んだ。軽く頷いた理緒が出した交換条件、それがボクササイズコースのコーチ兼サンドバックとなることであった。あまりにも屈辱的な条件ではあったが、プロボクサーとしての夢を諦められない京一には、受け入れるしか道がなかった。
そういうわけで京一は、ボクササイズコースのサンドバックとなり、このジムのボクササイズコースは、男子プロボクサーをサンドバックに出来るということで、理緒の通う大学の女子大生を中心に密かな人気を博すことになった。しかも、理緒に弱点や癖を完全に見抜かれてしまい、女子ボクサーへの恐怖感まで植え付けられたことで、最低限の防御や回避さえロクに出来なくなってしまっていた。
こうして、プロボクサーのスパーリングでボクシングの魅力を知ってもらい、ジムの練習生を増やすという方針は、当初の目論見とは全く異なる形で、目的だけは達成したのだった。
「ウエエッッ…オエエェェッッッ!!!」
こうして今日もまた、京一は大勢の女子大生に一方的に殴られ、キャンバスに沈められ、サンドバックとしてボクシングの魅力を伝えるという、エースと呼ばれた男子プロボクサーとして、あまりにも屈辱的な日々を過ごすのであった…。
好棒,虽然基本看不懂,但是靠着90%的脑补(靠)还是看着很爽
大家好 我又來了 由於很閒 我又來更第四彈~
這次大意是咱們的男豬腳喜歡用拳擊來虐女生
於是他在網上約了喜歡打拳擊的少女 結果......自然是GG(笑)
とある駅の改札前、一人の青年が待ち合わせをしていた。
青年の名前はシンジ。
シンジは、少し特殊な趣味をもつ者が集まるサイトで出会った女の子と
待ち合わせはしていた。
待ち合わせの時間は20時、そろそろ時間だと思い時計の針に目をやった時、
「あの・・・」
背後から女の子の声が聞こえ、シンジは後ろを振り返る。
「す、すみません・・・シンジさんですか?」
そこには、緊張した面持ちでシンジのハンドルネームを確認する小柄な女の子がいた。
「あ、はい、そうです。カスミさん・・・ですか?」
「はい!よかったぁ。人違いかとだったらどうしようかと思った。」
思わず表情がほころぶ女の子。
カスミというハンドルネームのこの子がシンジの待ち合わせの相手だった。
「あの・・・初めまして、サイトでは色々とありがとうございました。
改めまして、カスミです。今日はよろしくお願いします。」
「こちらこそよろしくね。なんか・・・サイトじゃ普通に話せてたのにリアルで会うと緊張するね。」
シンジはカスミが見た目以上に可愛いことに驚いていた。
所詮、ネット上で知り合ってリアルで会ってくれる女の子に可愛い子なんていないだろうと思っていたシンジの予想は完全に覆された。
学生時代のクラスメイトなど自分の交友関係上の女の子達と比較しても間違いなく、
トップであろう。
モデルやタレントをやっていても不思議ではないくらいのレベルに感じた。
「フフ・・・そうですね。なんか変な感じ。」
カスミは照れくさそうに頬を少し赤らめる。
「立ち話もなんだし、それじゃさっそく行こうか?」
「あ、はい!」
そう言って二人はとある雑居ビルの一室に移動した。
「ここだよ。ここが、今日俺たちがプレイするリングだ。」
その部屋は無人のボクシングジム。
二人に共通する特殊な趣味、それは格闘技プレイであった。
とりわけシンジとカスミはボクシングで異性と対戦することを好み、
サイトで意気投合した結果、今日ボクシングプレイをすることとなっていた。
「ここが、俺が前に通っていたボクシングジム。
前にも言ったかもだけど、この前、別の場所に移転したんだよね。
そんでこっちは今空家状態なんだけど、まだリングとか道具の一部とかは撤去できずに
残ってるんだよね。
今日は管理人の人に無理言って鍵借りて来ちゃったってわけ。」
シンジはデビューしたてのプロボクサーだった。
ボクサーとして日々厳しいトレーニングを積んでいる一方で、
女の子とボクシングで対戦したいという願望を持っていた。
理由や経緯はシンジ自身にも分からないが、普段は厳しい練習の舞台となっているリングで女の子とボクシングをするという非現実な空間がたまらなく好きだった。
そして、女の子を自分のパンチでいたぶり、苦しむ姿を見るのが好きというややサディスティックな趣味も持ち合わせていた。
「へ~すごい!!誰もいないリング・・・貸切だね!」
リングを見てテンションの上がるカスミ。
「そうだよ。ホテルとかでやるより断然雰囲気出るっしょ?」
「うん!」
「よし、じゃあさっそく始めようか」
男女に分かれて更衣室に入る。
一足先に準備ができたシンジ。
ボクシンググローブを装着し、試合でも使用する白地に金のラインが入ったトランクスを身に付け、リングに上がる。
「お待たせ~」
遅れてリングに上がってきたカスミ。
ピンクのトランクスに白のスポーツブラ、赤いリングシューズとグローブという格好であった。
シンジはまず予想していたよりもカスミの格好が本格的であったことに驚いたが、
それ以上に驚いたのは、カスミのバストだった。
駅前で会った時の服装ではわからなかったが、細身な体の割にD、Eカップはあるかというほどのものであった。
シンジはカスミの胸にくぎ付けになった。
「ん・・?シンジ君?」
カスミに呼びかけられ、我にかえるシンジ。
「よ、よし・・・それじゃあ、用意も出来たことだし、さっそく始めようか。」
カ――――ン!!
電子タイマーの付いたゴングがなり、二人がリング中央で対峙する。
シンジは身長175㎝、カスミは150cm半ばといった身長で、向かい合うとかなりの体格差があることがよくわかる。
シッ!シッ!!シンジがまずは、軽くジャブを放つ。
「んッ・・」
プロのパンチを初めて体験して、思わず辛そうな声をあげてしまうカスミ。
カスミのパンチを見てみようと思ったシンジが、いったん攻撃の手を緩める。
「エイッ!!」
カスミがジャブからストレートとワンツーを放ってきた。
ボクシングを1年ほど習っているというカスミのパンチは、確かに形は綺麗であり、威力も女の子にしては、強い方であった。
しかし、シンジが普段見ているパンチに比べると止まって見えるほどだった。
「ハハッ・・・ほらほら、どうしたの?自信あるんじゃなかったのかな?」
サイトで会話した際、カスミは男性とボクシングプレイをし、KO勝ちした経験がある、
プロボクサーのシンジと対戦してもKOできかも、と豪語していた。
それを思い出したシンジは余裕の笑みを浮かべてカスミをからかう。
「ハア・・ハア、うー、なんかむかつく・・・」
「やっぱり男をKOしたなんて嘘だったんじゃないの?」
「う、嘘じゃないから!まだ始まったばかりだし・・」
カスミがそう歯切れが悪そうに言った後、再びシンジが攻勢を強める。
まだまだ半分程度の力だが、素早いジャブを連打し、カスミは完全にガードに終始した。
カーン!!
第1ラウンドの終了を告げるゴング鳴り響く、
「へへ、ポイント10-6で俺のリードってところかな。」
「フンッ!ポイントなんて関係ないし、調子のってると痛い目にあうよ!」
顔を赤くしながらふくれっ面をするカスミ。
「おう・・・怖い怖い」
あざ笑うようにシンジがいうと、二人はそれぞれのコーナーにもどった。
いきなり全力でガードを強いられたカスミは肩で息をしているのに対し、シンジは全く息も荒くならず、余裕の表情を浮かべていた。
もっともボクサーとしてトレーニングをしているシンジにもっては、普段のアップ以下の運動量でしかない。
「いいな・・・可愛い子の辛そうな表情。今度はパンチを当てていくか。」
コーナーで一人つぶやき、ほくそ笑むシンジ。
カーン!!
第2ラウンドを告げるゴングがなる。
するとカスミが一気に距離を詰め、ラッシュをかけてきた。
おそらく男をボクシングプレイでKOしたことがウソだと思われていることが気に入らなかったのか、それともいくらボクサー相手だからと言ってもこれだけ子供扱いされていることが腹立たしかったのか、カスミはムキになって全力パンチを打ち込んできた。
しかし、プロのパンチを見慣れているシンジはそれを難なくかわしていく。
そして、ガードが甘くなったボディに軽くパンチを入れた。
「うん!!・・・あ・・・」
その一発のパンチで、一瞬で勢いが止まったカスミは、苦しそうな声を漏らす。
容赦なく今度は顔面にジャブを放つシンジ。
「アッ!!」
軽くではあるが、顔にパンチをもらってよろめくカスミ。
「もう、終わり?早いよ~」
意地の悪そうな表情で言うシンジに対して、カスミはもう反論する余裕もなく必死にパンチを打ちだす。
しかし、簡単にはじかれ、再びジャブを顔にもらってしまう。
「ほらほら、そんなことやってるとすぐKOしちゃうよ。」
ガードを固めるカスミに対し、隙を縫ってわき腹などにパンチを入れていくシンジ。
カスミはただただ後退していくことしかできなかった。
「そろそろ、ダウンさせちゃおうかな・・・」
そう思ってどこにパンチを入れるか、少し距離をとってカスミの体を見渡すシンジ。
その視線に白いスポーツブラから溢れんばかりの豊満な胸が目に入る。
「しかし、いい胸してんな・・・」
視線に入るカスミの胸が気になって仕方なくなってきたシンジ。
「どんな感触するんだろう・・・ちょっとクリンチでもしてみるか。」
ステップを踏むたびに大きく揺れる胸の魅力にシンジは虜になっていた。
頭の中を下心で支配され、半ば上の空になりながらもシンジは先ほどと同じようにカスミを痛めつける作業を続けた。
そんな状態でも、カスミを苦しめるのは容易いことだった。
そして、2ラウンド目の終盤、シンジはついにカスミをコーナーまで追い詰めた。
シンジは一層距離を詰め、再びボディでダウンを奪おうと考えた。
ボディにパンチをもらう悶絶する女の子の表情をもう一度見たいと思ったからだ。
そのため、ガードが上がるまでジャブとストレート、フックで顔を中心に攻め立てる。
距離を詰めると、魅力たっぷりの胸が間近に見えた。
「うわ・・・なんて柔らかそうなんだ・・・」
完全に心はここにあらず。予定を変更してクリンチを仕掛ける決意をするシンジ。
パンチを打ちながらもどうやってクリンチしようか、隙さえあれば揉んでやろうなどと、卑猥な妄想が頭を巡る。
そんな中、完全に集中力が切れた状態で不用意に右フックをカスミに放った瞬間だった。
スパンッッ!!
イチかバチかのカウンターでカスミが放った右のフックがシンジの顎を綺麗にとらえてしまった。
「ブフッ!!な・・・?」
何が起きたかわからないシンジ。
右にはじかれた顔を元に戻し、カスミを視界にとらえた瞬間真っ赤な物体がシンジの顎に近づいていた。
しかし、シンジがそれに気がついた時には、既に遅かった。
再び視線が、乱され顔がはじかれる。
スパーン!!!
「グヘッッッ!!」
カウンターを命中させた後、反撃を恐れたカスミが渾身の返しの左フックを放ったのだった。
苦し紛れに放った連打だったが、気の抜けていたシンジのガードの緩んだ顎に見事にヒット、しかもカウンターになることで、威力を倍増させ、予想外の衝撃をシンジの脳に及ぼすことになった。
「グハァァ・・・なッ・・?」
シンジは何が起きたのかまだ理解できない。
脳を激しく揺さぶられ、体に力が入らなくなってしまった。
その瞬間、フラついてガードが解かれているシンジのボディをめがけて、
カスミが大きく振りかぶって、ボディプローを打ち込んだ。
ドスン!!
鈍い音が響きカスミの小さな拳が深々とシンジの鳩尾にめり込む。
「グェェッ!!」
内臓を圧迫され、胃液がこみ上げる。
そして、苦悶の声も漏らしたシンジは思わず、体をくの字に曲げる。
その状態のシンジを見たカスミは千載一遇のチャンスと判断した。
カスミは全身のばねを使うように思いっきり右アッパーをシンジの顔面に打ち込んだ。
ガコンッ!!
「ガハアッッッッ!!」
シンジの口からマウスピースが顔をのぞかせ、大量の唾液と胃液が上空に飛び散った。
そして、その瞬間下半身の感覚を完全に失ったシンジはカスミの足もとに崩れ落ちた。
「えッ!!?うそ・・・」
その姿に思わず驚きの声を上げるカスミ。
「やった・・やったぁ!!」
驚きから喜びへと感情が移り変わったカスミは思わず、声を上げる。
「イエーイ!!逆転しちゃった。ボクサーをダウンさせちゃったぁ。フフ・・・ワン、ツー・・」
テンションが上がるカスミは、崩れ落ちたシンジに対し、カウントを始める。
「グッ・・・嘘だろ・・・クソッ・・・・」
思わぬカウンターからの連打、しかもいずれのパンチも最高のタイミング、角度でシンジにクリーンヒットしていた。そのため、女の子のパンチとは言えシンジは完全にグロッキー状態になってしまった。
その光景を見ている者がいれば誰しもが予想外ともいえる、一瞬の逆転劇であった。
「ファイブ、シックス、あれ~もしかしてこれで終わり?」
「クソッ!!」
シンジは何とかロープに持たれかけながら立ちあがる
「セブン・・・フフ、ふらふらだね。あれだけ余裕だったくせに私より先にダウンしちゃったねぇ。」
気分を良くしたカスミが挑発するように言う。
「うるせー・・・どうせただのラッキーパンチだ。」
「そう言ってられるのも今のうちだよ。すぐKOしてあげるから」
カスミはそういうとシンジとの距離を詰め、一気にKOを狙ってラッシュをかける。
大幅に体力を奪われたシンジは、ガードを固めこの攻撃を耐えしのごうと思った。
バン!バン!
不自由な下半身をうまくごまかしながら、カスミのパンチを防ぐが、
トスッ!!
ガードの合間を縫ってパンチがボディにヒットする。
「ウッ!!」
普段であればなんでもない女の子のパンチも、
ついさっき重大なダメージをもらったばかりのシンジのボディには効果的であった。
思わず苦しそうな声を漏らしてしまう。
バン!バン!バスッ!
動きがとまったところにカスミは、ワンツーからフックを放つ。
ワンツーをなんとかガードしたシンジだが、右のフックを頬にもらってしまう。
「グハッ!!」
小柄な女の子が、筋骨隆々のボクサーを圧倒している非常に信じられないような光景である。
「このままじゃ、ホントにKOされるかもしれない・・」
そんな考えが脳裏に浮かんだ時
カーン!!
第2ラウンドの終了を告げるゴングが鳴り響いた。
「フフ・・・ポイント10-6でこのラウンドは私がとったかもね。」
先ほどシンジに言われた言葉をそのまま馬鹿にしたような口調で返すカスミ。
「クソッ!!」
屈辱感が湧き上がるシンジ、しかし返す言葉がなかった。
フラつきなりながらも自分のコーナーに戻る。
「クソッ・・なんでこんなことに・・」
油断し隙を作ってしまった自分に後悔の念をぶつける。
しかし、何発もらっても大丈夫だと思っていた女の子のパンチ、
しかしカウンターになることでこれほど効いてしまうということは予想外であった。
あの逆転のパンチはカスミにとっては最高の、シンジにとっては最悪のラッキーパンチであった。
リングの反対側のコーナーには、息は荒れているものの充実感のあふれる表情でこちらを見つめる端正な顔立ちの女の子。
本来であればすでにリングに沈め、介抱をしているか、苦しみと恐怖に戦く表情を堪能しているはずだった。
全く予想外の展開である。
「俺は女にダウンさせられるために来たんじゃない・・・こんなかわいい子とプレイできる機会なんてそうないはずだ・・・KOして十分楽しませてもらわないと・・・」
シンジは体力の回復とカスミを倒す算段を頭の中で巡らせていた。
カーン!!
第3ラウンドを告げるゴングが鳴る。
「んじゃ、このラウンドでKOしちゃおうかな。」
「ハハ、あんまり調子に乗るなよ。」
先に攻撃を仕掛けたのはカスミだった。ジャブからフックアッパーをシンジに放つ。
多少体力が回復したものの、やはりKO寸前の状態まで追い詰められたとあってシンジの体は万全というにはほど遠いものだった。そのため、まずは、このラウンドはカスミの攻撃をしのいで、カスミの体力が消耗した次のラウンド以降に反撃をしかけようと考えた。
事実、プロボクサーとちょっとかじっただけの女の子の体力には雲泥の差がある。
バン!!パン!!
カスミのパンチをなんとかガード、スウェーでかわすシンジ。
「あれ~全然攻撃してこないんだね。もうびびっちゃった?」
「パンチうたせてやってんだよ。そんなこと言うなら当ててみろよ?」
なんとか、かわせていけそうだ。
このペースならこのラウンドの終盤にはカスミもかなり体力を消耗しているはず、
そう考えてシンジが希望を見出した時だった。
カスミがやや大ぶりな左右のフックを放つ。これをシンジはスウェーでかわそうとした。
しかし、いつもの感覚とは体の状態が違った。
ダメージを受けていた体は自分の考えている位置まで距離をとることができず、さらにシンジの予想以上にカスミの右フックが伸びてきた。
パスンッ!!
カスミの拳がシンジの顎をかすめる。
視界がはじかれ、一瞬浮遊感を感じるシンジ。
なんとか体勢を立て直して反撃を・・・そう思ったシンジの顎に何かに下から押し上げられるような衝撃が伝わる。
ガコンッ!!
そしてカスミをとらえるはずの視線は一気に天井に向けられた。
ダダ―ン!!!
何かがリングにたたきつけられる音がしたと思った瞬間、シンジの視線は天井にくぎ付けとなっていた。
「なッ!!?・・・・えっ!!?」
シンジには何が起きたかわからない。
「いえーい!!ダウン2回目~、ご希望どおりパンチを当ててあげたよ?」
カスミの嬉しそうな声が上から聞こえてくる。
「ダ、ダウンしてる・・・?」
シンジはやっと自分がダウンしていることに気がついた。
どうやらあの右フックが顎をかすめた後、グラついたシンジの顎にカスミがアッパーを打ちつけたようだった。
「じゃあ、カウントするね。もうおしまいかな?ワン、ツー、スリー、」
自分がダウンしたことすら気づかいほどのダメージ、だが、かろうじてまだシンジの体には感覚が残っていた。
「ファイブ、シックス・・・」
カスミのカウントが続く中、もつれる足に鞭を打ちなんとかシンジは立ち上がることができた。
「フフ、完全にグロッキー状態にだね。ボクサーのクセになっさけない・・もうやめた方がいいんじゃない?」
「ハハ・・・冗談よせよ。10カウント聞くまで試合は決まんね―んだよ・・・そんなことも知らねーのか?」
「いいのかな?これ以上続けるともっと屈辱味わうことになるよ。
失神しちゃったり、ゲロ吐いちゃったり・・・フフ」
「クッ・・・調子のんな!」
シンジはカスミの減らず口を黙らせるため、恐ろしく重たくなった体に活を入れ、
距離を詰めてジャブからストレートを放つ。
「ハァハァ・・・一発でも当たれば・・・」
例えグロッキー状態になったとしてもプロボクサーである。
一発でもクリ―ヒットすれば、華奢な女の子の体で耐えられるわけがない。
勝機はある、そう信じ気力を振り絞った。
しかし・・・その二発のパンチはカスミの顔面をとらえなかった。
今の状態のパンチでは、精度は通常の状態からは程遠く威力も3割から4割程度のものであろう。
しかし、そうはいってもプロのパンチ、普通の女の子では軌道を補足することすら不可能なパンチをカスミは完全に見切ってかわした。
逆転劇に至った理由は、2ラウンドでシンジがカスミの胸にくぎ付けになるという愚を犯したこと、偶然にもカスミのカウンターが決まったことが主なものであるが、カスミにもまったく能力がないわけではないようだった。
もともと運動神経は良く、ボクシングのセンスもなかなかなものであったのであろう。
「なっ・・・」
放ったパンチを完璧にかわされ、驚くとともに一瞬動きが止まったシンジ。
「駄目だよ!油断しちゃ・・・」
カスミはシンジの懐に入り込み、鳩尾にボディアッパーを放つ。
ドスンッ!!!
「カハッッ!!!」
ダメージの残るボディに再び衝撃が走る。
「今度はボディ攻めちゃおうかな・・・」
体がくの字になりかけたシンジに対し、低い姿勢のまま上体を右に移動させながら、引っ掛けるような左フックでボディを打ち抜くカスミ。
ドンッ!!
「グオォォォッ!!」
これもまともにヒットし、シンジは苦痛と湧き上がる胃液に立ちつくすことしかできない。
カスミは、いったん距離をとり、苦しむシンジの様子を眺めるように軽快なステップを踏む。
「ハハ・・・苦しそうだね。」
余裕に満ちたセリフを放つと再びシンジの懐に飛び込む。
今度は上から打ちおろすようにボディに右ストレートを打ちつけ、さらに左、右、左とフックの連打をボディにまんべんなく、撃ち込んだ。
ドスン!!・・・ドスッ!!ドスッ!!ドスッ!!!
「ゴホッッ・・・ウエッ・・・・」
腹部を蹂躙され胃液が湧き上がる。
シンジはガードを下げたかったが、万が一あのアッパーをもう一度顎にもらってしまえば、今度は立てないかもしれない、そんな予感が頭をよぎり、下げることができない。
再び距離をとるカスミ。
「そういえば、聞いた話なんだけど・・・ボクサーってボディブローでダウンを奪われるのが一番屈辱的なんでしょ?」
シンジの耳にその言葉は入ったが、それにこたえる余裕はない。
何か企みを含んだ笑みを浮かべるカスミは、再び距離を詰め、今度は右アッパーから左右のフック連打でシンジの内臓を揺さぶる。
確かに鍛えようのない顎やテンプルにパンチをもらってダウンすることより、腹筋を鍛えることでダメージを防げるボディでダウンを奪われることは、ボクサーにとって自分の鍛錬不足を突きつけられるようで屈辱的である。
シンジも決して腹筋が弱いわけではなかった。
ボディでダウンを奪われるようなことはほとんどなかった。
ただ、どんなに鍛えた腹筋でも一度深刻なダメージもらってしまえば、ほとんど盾としての役割を果たさない。
ドスン!!・・・ドスッ!!ドスッ!!ドスッ!!!
「ゴホッッ・・・カハッァ!・・・・」
シンジの口からマウスピースがはみ出し、涎がこぼれる。
「フフ・・・苦しそうな顔だね・・・腹筋ちゃんと鍛えてるの?ねぇ?シンジくん?」
ニヤつきながら意地悪そうな台詞を放つカスミ。
すでにシンジの苦痛は限界を超えようとしていた。
再び距離をとるカスミ。
そして、キュッとリングを蹴る音が響き、カスミが低い姿勢でシンジとの距離を詰める。
ボディを打たれる、そう思ったシンジは思わずガードを下げてしまった。
腹部に走る激痛が判断力を奪ってしまっていたのだ。
「バーカ・・・」
口元に笑みをたたえるカスミ。
懐に飛び込み、そして下から撃ち込まれると予想していたカスミの拳は、まったく違う軌道を描いてシンジに接近していた。
「な・・・」
スパーン!!
カスミの拳が鋭くシンジの顎を打ち抜く。
カスミは、そろそろガードが下がると予想し、右のフックをシンジの顎に放ったのだ。
「グアッッ!!・・・アァ・・・」
口にたまった胃液と涎が糸を引いて空中に飛び散る。
脳を激しく揺さぶられ全身の力が抜け、浮遊感に襲われるシンジ。
フラつきながら背後に迫っていたロープに一旦体を預け、弱々しく押し返されるシンジの体。
「えーと、それから・・・」
重力にまかせて崩れ落ちそうになったところに、カスミはそれを許さないかの様に下から渾身のボディアッパーをシンジの鳩尾にめり込ませた。
ドスンッッッ!!!!
カスミのパンチの威力に自らの体重が加わりとてつもない衝撃がシンジのボディを襲う。顎へのフックで脳を揺さぶられ、全身の筋肉は力を失っていた。
もちろん、腹筋はアッパーの衝撃を防ぐことはできず、内蔵に激しい衝撃が響く。
腹部に走る激痛で飛びそうになっていたシンジの意識は再び鮮明に呼び戻された。
「グェェェ!!!・・・」
シンジは涎を垂らしながら、まるで芋虫のような姿勢で崩れ落ち、リングに再び這いつくばることとなってしまった。
「やったぁ~思いどおり!ボディでダウン完了!!フフ・・・なにその格好?芋虫みたいだね。」
「グォォ・・・カハッ!!・・・ハアハア・・・ウェェェッ!!・・・ハァハァ・・・」
シンジは苦痛に身をよじらせ、そして堪らず胃液をまとったマウスピースを吐き出した。
「フフ・・・それじゃー、カウントするよ。ワン、ツー、スリー・・・」
身を捩じらせ苦悶の声を漏らすシンジを、コーナーに寄りかかり満足げな表情で見つめるカスミ。
弾むような声でカウントを始める。
「グエエ・・・ハァハァ・・・ぐるじい・・苦し・・い・・・ウエェェッ・・・」
「ファイブ、シックス・・・フフ・・・すっごい苦しそうだね・・・」
「ハア・・・ハア・・・ウェッ!・・・ハァハァ・・・クソ・・・」
なんとか激痛に耐え、手足を踏ん張って立ち上がろうとするシンジ。
もう女の子をいたぶり、苦しむ姿みたいという余計な考える余裕はなく、とにかくプロボクサーとして、体格が遥かに下回る女の子に負けるわけにはいかない、というプライドだけが精神的な支えだった。
「ハア・・・ハア・・・ウォォッ!!」
痛みに耐え自分を奮い立たせるため、大きな声を上げると、
ロープにもたれかかりながらなんとか立ちあがった。
「すご~い・・・さっすがプロボクサー、根性あるんだね。」
まだまだ楽しみ足りない様子のカスミは嬉しそうな表情を見せるカスミ。
「ハァハァ・・・うるせェ・・・」
一方屈辱感に塗れるシンジは、鬼のような形相でカスミを睨みつける。
「あれ~、でも忘れ物だよ?マウスピース・・・つけてないと、思いっきり殴れないじゃん。さすがにシンジ君が死んじゃったら責任とれないし・・・フフ・・」
女の子のパンチなんかで死ぬわけない、シンジはそう言い返してやりたかったが、今まさに女の子のパンチでKO寸前の状態では言うことが出来なかった。
「クソッ・・・」
悔しさを堪えながら、カスミの言うとおり足元に転がるマウスピースを拾い上げ、口に含み直す。
「よし!・・・んじゃ試合再開ね・・・次はどんなパンチでダウンさせてあげようかな~。」
わくわくしている様子が、表情から見て取れるカスミ。
ゆったりとしたフットワークで、距離を詰める。
一方、シンジはとにかくこのラウンドを耐え凌ぐため、ガードを固める。
「行くよ・・・それッ!」
射程圏内付近まで近づいたカスミはフットワークのスピードを変えてシンジに急接近、懐に潜り込むと、脇腹に左フックを叩き込む。
「クッ!!ガァッ!!」
蓄積したダメージで心身を消耗し尽くしたシンジはガードしきれず、まともにパンチをもらってしまう。
散々蹂躙されてきた脇腹に激痛が走り、苦悶の声を漏らす。そして、ガードも下がってしまう。
「アハッ!」
確かな手応えを感じ、思わず笑みをこぼすカスミ。
叩き込んだ左の拳の軌道を変え、今度は下から突き上げるようなショートアッパーとしてシンジの顎に叩き込んだ。
パカンッ!!
乾いた音がリングに響き渡る。
「ブハッッ!!」
脳を揺さぶられ、再びフラつくシンジに対し、今度は顔面を正面から叩き潰すように右ストレートを叩き込む。
バスッ!!
「ブェェェェッ!!」
強烈に弾かれたシンジの顔面、鼻から真っ赤な鮮血が滴る。
1歩、2歩と後退りを余儀なくされ、虚ろな表情で背後のロープに体を預ける。
「どうしたの?反撃しないと・・・負けちゃう・・・よッ!!」
カスミ突進するようにシンジに向かって行き、全体重をぶつけるように鳩尾に右ストレートを打ち込む。
ドスンッッ!!!
「ガハァァァッッ!!・・・オェェッ!!」
入れ直したばかりのマウスピースがはみ出し、口元から胃液が滴る。
体はくの字に折れ曲がり、完全にガードが落ちる。
「それッ!」
下がった顔面に無理やり起こすように容赦なく左アッパーで顎を突き上げるカスミ。
さらに右フック、左フック、右アッパーと半ばサンドバック状態になったシンジの顔面を滅多打ちにする。
顔面を左右上下に弾かれ、血と汗と涎と胃液が混じった液体が派手に飛び散る。
試合であればとっくにレフリーがTKOを宣告している状態だった。
「ハァハァ・・・そろそろ、終わりかな・・・」
カスミが一際大きく振りかぶって右フックをシンジの左頬に叩き込もうとした時、
カーンッッ!!
「あれ~、もうこのラウンド終わり?」
残念そうな表情のカスミ。
「楽しい時間ってあっという間に過ぎちゃうもんだね。
でも、これで次のラウンドも遊べるね?・・・シンジ君?」
さわやかな笑顔を浮かべながら、自分のコーナーへ戻るカスミ。
「ア・・・ウァ・・・」
虚ろな表情で、ロープにもたれかかりながらズルズルと崩れ落ち、尻餅を付いたシンジ。
ゴングに救われなければ、あと数秒も持たなかった状況。
「ハァハァ・・・嘘だろ・・・こんなの・・・」
なんとか這って自分のコーナーまでたどり着く。
ぼんやりとした視界の向こうに見えるカスミの姿、満足気な表情が屈辱感を煽る。
「どうすれば・・・」
必死に打開策を考えるシンジ、しかし、カスミのパンチでかき乱された脳内ではその答えを導き出すことができなかった。
カーン!!
そうこうしているうちに、無慈悲にも第4ラウンドを告げるゴングが鳴る。
「ハァハァ・・・く・・・」
まるで鎧を身にまとっているように重く感じる体をなんとか起し、
ゆっくりとファイティングポーズを取りながらリング中央に歩みだす。
「うーん・・・なんか、辛そうだね・・・ギブアップする?」
「は?・・・何言ってんだ・・・ボクシングにギブアップなんかねーよ・・・」
「そう・・・じゃあ、シンジ君はこれから私のサンドバッグになっちゃうけど、それでいいんだね?」
しばし自分のコーナー付近に留まり、余裕の笑みでフットワークをとっていたカスミが、
シンジに向かって一気に接近し始める。
「クソ・・・まずい・・・どうすれば・・・」
「ハハッ・・・もしかしてシンジ君ってマゾ?・・・サンドバッグになりたいの?」
少し調子に乗り始めたのか、軽口をたたき始めたカスミ。
直線的な動きで何の小細工もなく、正面から近づき、大振りの右ストレートをシンジの顔面に伸ばそうとした。
「くッ・・・おらッ・・・」
突進してくるカスミに対し、シンジは咄嗟に、というより苦し紛れにジャブを伸ばした。
バシッ!!
「あッ!!・・いッ!!・・・痛ッ!・・・」
予想外にシンジの拳がカスミの鼻柱を捉える。
綺麗にパンチが決まり、苦痛に顔を歪ませるカスミ。
「痛ッ・・・うぅ・・・」
思わず顔を両方の拳で抑え動きが止まってしまう。
「あ・・・い、今だッ!」
千載一遇の好機を得たシンジ。がら空きのボディに右アッパーを叩き込む。
「ウンッ!!・・・ウグゥゥゥ・・・」
鳩尾にシンジの拳がめり込むと苦悶の表情を浮かべ、体をくの字に曲げ、1歩、2歩と後退りをする。
追撃を避けるため、亀のようにガードを固めるカスミに対し、シンジはガードの上から左右のフック、右ストレートと次々とパンチを叩き込む。
「あッ!!いやッ!!あッ!!」
あっという間にロープ際まで後退するカスミ。これまで蓄積したダメージで本来の威力からは程遠いシンジのパンチであるが、体格の下回るカスミの体はパンチを受けるたびに左右に揺さぶられる。
「ハァハァ、形勢逆転だな・・・オラッ!ほらッ!!」
「あッ・・・」
耐え切れなくなったのか、カスミはその場に座り込んでダウンしてしまう。
「ハァハァ・・・ウゥ・・・ハァハァ・・・」
肩で息をし、苦しそうな表情のカスミ。
「ハァハァ・・・やっぱ打たれ弱いね、女の子は。あんなパンチでフラついちゃうなんて」
同じく肩で息をしているが、満足げな表情でカスミを見下ろすシンジ。ゆっくりとカウントを始める。
「ワン、ツー、スリー・・・どうする・・・まだやる?」
「ハァハァ・・・ま、まだ大丈夫・・・」
フラつきながらなんとか、カウント8で立ち上がったものの、相変わらず荒い息遣い、辛そうな表情のカスミ。
「ハハ・・・カスミちゃんも女の子の割に根性あるね。・・・それじゃあ、再開だ。」
試合再開を告げるとシンジは一気に距離を詰め、左ジャブを2発放ったあと、再び左右のフック、右ストレート、アッパーをガードの上から連打していき、カスミの体を蹂躙する。
「くッ・・・ウッ・・・」
ガードを固めたまま、なすすべのない様子のカスミ。
「あッ・・・」
再びロープ際まで追い詰められると、すぐに座り込むようにダウンしてしまう。
「ハァハァ・・・もう諦めなよ、もう逆転の可能性はゼロでしょ?」
立て続けのラッシュで体力を消費しシンジも肩で息をしている。
しかし、表情は自信に満ちた様子で、座り込んだカスミを見下ろしながら問いかける。
「ハァハァ・・・ウゥ・・・ハァハァ・・・ま、まだ・・・」
虚ろな表情、口からはマウスピースをはみ出させながらも負けを認めようとしないカスミ。
ロープにすがりながらフラフラと立ち上がる。
なんとか構え直すが、立っているのが精一杯という様子。
「ハァハァ・・・まったく・・・本当に諦めが悪いんだな。ハァハァ・・・もっと苦しい思いをすることになるのに・・・」
そう言うとガードの上から力を込めた右ストレートを打ち込む。
「いやッ・・・」
パンチの威力で弾かれ、後退りをしてコーナーに寄りかかるカスミ。
「ハァハァ・・・これで終わりにしてやる。」
これまでのダメージとラッシュで体力を消費しているシンジ。これ以上長引くと、体力が尽きる危険性があると考え、試合を終わらせにかかる。
「フンッ!!おらッ!!フンッ!!」
これまでよりも力を込め、やや大きなモーションで、コーナーを背にするカスミにパンチを叩き込む。
「いやッ!・・・あッ!・・・ウッ!!」
ガードを固め必死に耐えるカスミ。しかし、ガードしてる腕も徐々にパンチに弾かれ始め、今にも崩れ落ちてしまいそうな様子。
「ハァハァ・・・フンッ!!・・・これで・・終わりだッ!!」
左右のフックを連打、そして、シンジはガードをぶち抜こうと全身を使い大きく振りかぶった渾身の右フックを放つ。
パカンッ!!!
リングに乾いた音が響き渡ると涎と汗が飛び散る。
シンジは渾身のパンチでカスミのガードを破って顔面を打ち抜き、試合は決めるつもりだった。
しかし、顔面が弾かれ醜く口を歪ませていたのはシンジであった。
「ブエエエェェッッ!!!??」
カスミのカウンターで放った右の拳が、アッパーとフックの中間軌道でシンジの左頬に命中したのだ。
「フフ・・・」
「あァ・・・う・・・?」
全身の力を失ったシンジ、パンチを打った勢いでそのままフラつきながら目の前のコーナーにぶつかっていくと、コーナーに抱きつくような姿勢でなんとかダウンを免れる。
「クスッ・・・シンジ君って本当に単純なんだね。」
「ウゥ・・・な・・・何・・?」
ロープに縋り、コーナーに体を預けながらなんとかカスミの方に向き直るシンジ。
「私がグロッキー状態だと思ったの?・・・演技だよ、え・ん・ぎ!・・フフ・・・
シンジ君のパンチなんて全然効いてなかったからね。
ガードの上からだったし、何より最初の頃のパンチと比べて全然威力もなかったしね。」
「な・・・?う、嘘だろ・・・」
「でも最初のジャブとー・・・」
そういうと無防備なシンジの鼻柱にジャブを打ち込む。
パンッ!!
「ウガッ!!」
顔面を弾かれ、シンジの鼻血が勢いを増して滴る。
「その後のボディは・・・本当に痛かったよッ!!」
さらに無防備な鳩尾に右アッパーを叩き込む。
ドスンッ!
「ウグェェェッッッッ!!!!」
体がくの字に曲がり、目を見開いて、力なく開いた口から血と涎と胃液の混じった液体がボタボタと落ちる。
「本当に痛かったし、苦しかったんだよ。だから回復するまで演技してたんだ。
もしかして・・・女の私相手ならガードの上からでも効くと思った?
さすがにあんなに弱ったパンチじゃダメだね。女の子の体力も舐めちゃダメだよ。」
「ウェ・・・ハァハァ・・・クソ・・・」
「今度こそ逆転されるのは嫌だから・・・徹底的に行くね!」
満面の笑みを浮かべて、そう言うと左右のフックから右ストレートをシンジの顔面に放つ。
パン!パン!スパーン!!
「ブヘッッ!!!ガハッ!!!グヘッッッ!!」
激しく脳を揺さぶられ、足がガクガクと震え、意識が飛びそうになるシンジ。
「まだまだ行くよッ!!」
左フックから右アッパーを叩き込む。
ズバンッ!!ガコンッッ!!
「ブハッ!!!ガァッ!!!」
「容赦しないんだからねッ!!」
顎をかち上げられ、伸び上がるような姿勢になったシンジの鳩尾に右ストレート、脇腹に左フックを叩き込む。
ドスンッ!ドスッ!!
「グェェェッッ!!ガハッッッ!!!」
飛びそうになった意識が激痛で強制的に呼び戻される。
「フフ・・そろそろ限界かな・・・?」
腰が落ち始めて中腰のような姿勢となっているシンジに渾身の右ストレート。
ガッ!!
顔面が拳とコーナーでサンドイッチに。
「ガアアアァッッ!!」
朦朧とする意識、全身の至るところに走る激痛。まったく行くことを効かなくなった手足。
シンジの心は完全に折れた。
「それじゃあ、止めだッ!!」
カスミが大きく右の拳を振りかぶる。
「あァ・・・も、もう・・・やめッ・・・」
バコンッッッッ!!!
これまでにない打撃音がリングに響く。
カスミの右アッパーがシンジの顎に命中、口から胃液と涎と血の混じった液体を絡ませたマウスピースが勢いよく飛び出す。
シンジの体は一瞬伸び上がった後、膝が落ち、膝立ちの体勢から顔面をリングに叩きつけるようにうつ伏せで崩れ落ちた。
「よしッ!やったァー!」
可愛らしい声を上げるカスミ。
シンジの頭の近くにしゃがみ込み、耳元でカウントを始める。
「ワン、ツー、スリー・・・」
口元に笑みを浮かべ、嬉しさがにじみ出たような表情。
「ナイン、テンッ!!カンカンカーン!!!やったぁー!カスミの勝ちッ!!
プロボクサーに勝っちゃったァ!」
立ち上がって小躍りするように喜びを爆発させるカスミ。
再びシンジのもとにしゃがみ、
「シンジ君、楽しかったよ。フフ・・・また試合しようね。」
満面の笑みを浮かべ耳元でそう囁いた。
プロボクサー ボクシング好きの少女
●シンジ 第4ラウンド 〇カスミ
2:40
失神KO
各位好 我來更新了 沒有大神能翻 只好上機翻了
我有稍微修飾一點 網址http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=7504874
男子职业拳击手VS猫耳朵女仆
某体育专业频道的访谈节目的工作室。在这个节目中,在各种各样的运动的关注选手,和主持人一起交谈,回答到收看者的质问,又和运动员们的对话。今天的题目是拳击的有前途的年轻选手的对谈,男女二名拳击手在工作室里被称为。
“没错,我在比赛中只会赢的,我想也会在歌迷的大家一起快乐。”
用猫的大胆的真意的真意的语声,假意词。苗条的身材,偶像风格可爱的容貌出众,而且头上孤零零地坐了猫的耳朵。与约职业拳击手这样的话,与形象的人物形象相反的女孩在麦克风前说话。她的名字是猫宮芽衣,堂堂职业拳击手。
微笑和散布笑容一边做作的语调说芽衣的事,主持人夹在对面坐着的青年愤怒押し隠し一边眺望着。运动服隔着那锻炼后的体态被拜访,精悍凛凛的面孔看强度达到极致的职业拳击手的风格酿成这青年的名字是新谷龍人自幼便拳击为首,二十岁还一边拳击旧历十五年附近,业余的时代从许多的记录,残し肉体和技术都是世界的上位的目标器,被日本拳击界的超级新人。
那样的龙人愤怒压抑的职业拳击手,完全看不见的芽衣和对话让芽衣的拳击手的,也不觉得开玩笑的语调焦急着也没有了。
“猫宮先生,交叉战斗的选手一边职业拳击的执照也被抢走的哟。要怎样的理由去拿拳击的许可呢?
主持人的放出了的话,龍人发怒的原因包含了。最近,在日本国内收集爆炸性的人气,是以拳击为基础的女子格斗技。以拳击为基础的格斗技,其实际情况是毫无限制的,不限制性,对服装也有cosplay,并且比赛后,比赛后获胜的选手唱自己的主题歌,已经是拳击和格斗技也不被称呼的。而且比赛小巧轻级的外观和优点的歌以外不系偶像的选手,遥远阶级在技术上也有选手KO了假球只能有着很多的展开。
但是青春拳击的奉献,一心一意的强度在追求龙就像人的职业拳击手来说是令人感到愤怒了,那个以上的,苛立たしい爱克斯战斗最近开始了混合拳击。从哪里搂的“现役职业拳击手”被称为男,和爱克斯战斗的女子选手们,交叉霸王为对战,使都爱克斯战斗机“元职业拳击手”KO的。反正是假球,那个职业拳击手和也实力不足的海外选手,不过,由于爱克斯的人气高涨,在格斗技术没有关心的人的中间,X战士是男子拳击手比男子拳击手强的人。而且爱克斯战斗的营运团体也,交叉霸王最新的医学的成果也加入了独特的训练方法男子职业拳击手,不输给实力影响力的等张扬,其误解助长了。那样的现状,到了十几年的拳击手和拳击手的严格的锻炼,对于熟悉拳击的深奥、职业拳击手的强度的龙人来说,是难以忍受的屈辱。
但是,不管怎么说这场单方面的愤怒撒ける斑不能。职业拳击也积累业绩格斗家的实力想证明等のたまう芽衣的话随便置之不理的话,主持人问下转移。
“这次的下一代冠军争夺战的女子部门,交叉战斗出身的选手在其他的女子职业拳击手全部打破,下一代冠军的宝座総ナメ了啊。X斗士的强度的秘诀是什么?
这次的问题也龍人的愤怒,渔具立。这次的对谈,是这个频道主办的,从出道到三年内的年轻的发展的职业拳击手,用淘汰赛形式战斗,获得优胜的一个人被称为“下一代冠军”的企划的优胜者。然后,龍人和芽衣,彼此成人刚刚20岁,全都是专业初次亮相大约一年的优胜的话,同年的下一代的能手叫了。
但是龍人来说,芽衣和同等对待是屈辱而已。男子部门加入国内的年轻有为选手,作为嘉宾在海外的年轻实力派拳击派也被称,哪个阶级也在大热战的最后一代人加入了。其中龍人是ウェルター级的选手,作为学生拳击的世界大会有实际成果的选手,日本排行榜连成一排名选手战胜,决赛中世界排名的海外的年轻拳击手对方漂亮的胜利,KO决定下一代的能手而声名轰鸣。
对于这种白热的男子的门来说,女子部门的状况是茶房。除了X战机以外,只有出道没有成绩的新人和第一次引退的选手,判定也明显地有奇怪的东西。总之是假比赛,交叉霸王优胜的对战对方也判定也完全被安排好了。
原本此次的下一代人决定的战斗,应该是男子部的门。在那即将来临的女子部门也设立了,并且如此恣意的展开的是,这个频道和爱克斯运营团体的背面交易的传言。人气急剧上升中的爱克斯的转播权将在这个频道加入手上,爱克斯向女子职业拳击手所战胜的目的,「仅仅单纯只是可爱的偶像」的」,并证明了战斗机的实力,更是人气上升一代吧。为了证明其背后交易,这个频道在数日前,今后的爱克斯的转播和自局发表了。
那样的幕后交易的存在就很开心,但是龍人的愤怒更激起了,比赛的处理是完全不同的。龍人的比赛,都是强敌对手的比赛也不管几乎文摘版科长,决赛录制了的东西连深夜广播的这样的待遇。对以May为首的X斗士们的比赛,几乎是黄金时段进行转播,并且作为特例在比赛后进行歌和舞蹈的表演,确实是两重,三重地愚弄拳击的东西。想起那个情景拼命地控制愤怒的话,麦克风的May说出了意想不到的事。
“我们是,被细分的阶级和裁判保护,秒针的甲斐甲斐しく地照顾,在被溺爱爱撒娇的自称职业拳击手不同,环上如字面那样拼命的认真决胜负的喵。平素的训练和比赛,X战士是专业拳击手,气势和密度都很遥远。对方在过家家这边是认真的胜负,胜负是很明显的喵。
龍人不时地眺望着傻了一样地一边笑一边放出的职业拳击手,彻底地愚弄的发言。男子那女子也好,职业拳击手每天只哪个认真练习,努力极限一触即发的肉体和本领,擦亮必胜的信念面临比赛的吗,每天的练习和拳击练习,通过了解龙作为人,无法承受的谩骂灭亡了。
喂,给我适可而止吧。你的偶像的X斗士和,真的能赢了我的职业拳击手。
“这样的喵说的话,那么为什么这次的淘汰赛,我们女部门総ナメ了的吗?而且爱克斯战斗中,女,连男子的原职业拳击手也我们的手和脚都没有,被KO着。”
这一切都是假球的,但也要说起来了,但还是忍耐。完全把比赛完全假球,并且转播的预定和这个电台的关系也很不好。职业拳击比赛积极广播局的关系,我想在沉默的龙人前,梅是好事,想出了一只手打说。
“对,到那里的职业拳击拳击强的话,和我的胜负。这个淘汰赛的冠军们,职业拳击手代表的你和爱克斯霸王代表的我,在任何被KO为止认真战斗的话,真的很强的谁清楚。”
你,你…精神正气?
龍人不禁愕然嘟哝。轻炸级身高身材短小的芽衣,ウェルター级的龍人相比体格差异和阶级差就有压倒性的东西。当然,作为拳击手的技术和经验,从幼儿时期近15年拳击经验,中学和高中的许多的业绩残し了龍人,高中毕业后拳击开始2年弱,而且偶像活动的空闲,去了的芽衣只在是无法比拟的水平。体格,技术,经验,在所有方面超过压倒的男子职业拳击手,偶像的女子拳击手参加了比赛。龍人来看,理智不认为的话。
“正气”。向你正式报名参加比赛。要是可怕逃也不错,可是我被KO的觉悟,接受想要喵。”
“好可怕啊。”
已经感觉也失去生气,呆れ返り一边这样说龍人,芽衣的话决定“喵”这样的话点头。反正无法实现吧这样想着,如果实现的话这家伙速攻沈め职业拳击手的强度和龍人证明就能做到,内心有点可惜。
背叛了那样的龙人的预料,实现二人的比赛的企划也在咚咚的节拍前进。总觉得电台的人也想要作为特别企划的转播节目而引起话题的东西。职业拳击界的超级新人的存在的男子职业拳击手与爱克斯战斗的女王的对决,并且正合适。话被带入的龍人所属的健身房,也列举了諸手欢迎。肯定赢的比赛,健身房期待的新人。龍人的知名度也提高,交叉战斗流向了恢复的机会也有客人。就这样,特例中的作为特例,龍人和芽衣的对决决定的。
比赛当日。龍人是在等候室里,交叉战斗的规则手册重读了。爱克斯,说是假球的表演,规则的基本是拳击。阶级差别和男女差别,无视比赛中设定决定性差异之外,秒针的不象和笑星组合TKO没有事,和拳击以外几乎没有变化。因为X战士都没有第秒针,所以为了公平而龍的人也没有一个。为此,与在一起比赛的秒针和是拳击场分别,当然,谁一个人的胜利也没有怀疑自己的胜利。龍人,即使对方的只轻松的心情去会场。
为了慎重起见,再规则书重读。比赛决定从数周前,龍人几乎是一如既往的过着。爱克斯战斗的最低限度的规则,头上叩き込み芽衣的比赛视频过眼,交叉战斗形式的轻的拳击练习一次的做了以外,特别是这这样的对策也没有。也可以说,只要看视频芽衣的实力远远降格了,加上专业拳击手作为下一次的比赛1个月后即将过。那对手是日本排名靠前的老手拳击手,风闻龍人来说艰苦斗争和被看。但是龍人,无论如何都淘汰赛,ウェルター级超级新人和的地位坚定的东西决定了。职业拳击手志し以来的梦想,日本人首次ウェルター级世界冠军,向龍人是心技体全部彻底地锻炼继续有着精神准备。
终于比赛开始的时间迫近,一边听广播龍人戒指的特设会场中央走向环。会场的气氛与拳击相比,休闲而明亮,演出华丽华丽,格斗技的比赛比一般的偶像的实况录音和表演。这件事,在平素的拳击比赛中也不可能会产生的放松心情。总算赛事,勒紧气没有的一边想,龍人的紧张感是轻对打的普通吗那以下。
终于进入拳击环,脱下法袍前进。身高178厘米,体重66公斤的龍人,似乎是拳击手的浪费没有的敏捷这样的身材,一边锻炼后的钢一样的肌肉全身覆盖,只是一眼其实力和至今为止的锻炼的积累,才明白了。漂亮地碎裂的腹肌和胸肌冲头也热烈的是怎样看待坚固城墙的样子,坚固了背部和热烈的上臂的前头的鲜红的手套,无论是什么样的对手拳一个打破这种专业作为拳击手的骄傲和实力表示似的。在锻炼的肉体上金球、特兰克斯、那只穿了鞋,正是很强悍的职业拳击手的气氛的龙人的前,有了很好地向擂台的芽立,脱了法袍。
表露了芽衣的样子看,龍人不禁失去了言语。芽原原本就是那个名字也有猫形象的角色,不过,在戒指上与其他的X斗士相比质朴的打扮的事很多。但是现在,龍人面前的是…猫耳朵的女仆服,无袖肉球的形象?白地粉色图案描绘的手套掌握了猫宮芽衣。
“别耍宝了,什么啊那样子!”
在约比赛中面对着不想比赛的样子,很想让人激动的样子,但是,芽在凉快的脸上回答。
“什么,是我最的服装。使用特殊的素材,和平常的比赛一样能动的优。今天我在现役男子职业拳击手的你KO的历史,残る比赛,所以要特别准备的喵。”
“哈哈,男人输给女人了!”
不由得吐き捨てる这样那样说,芽衣和笑了笑着说。
“大家看到的都说那种话,没问题吗?”。我用一个Punch,在我的冲头上,就在害羞的喵。
看了芽衣的言词那样,会场到处都是的屏幕龍人和芽衣的脸显现,发言字幕流淌着。很好的机会几乎是龍人宣言。
“你怎么说,女人的冲头之类了数十枚喰らお吧被蚊子叮的程度啊。在拳击中赌上了人生,不断地锻炼着的职业拳击手的强度和荣耀,给我看。一回合就要在一回合中,觉悟吧。
龍人的宣言,芽衣的粉丝居多从会场嘘声发生,龍人是也不会介意中挥舞拳头给你看。胜利宣言了似的龙的人,芽衣地微笑着说。
“那么,假如我第一回合战斗的话,你的间隔中会跪下的喵。”
“哦,跪着,什么都做。”
在观众的面前,堂堂正正地宣言。反正是第一回合的最初的数十秒就决定的,所以没有关系。
“决定了喵。那个约定,记得你的约定。
“哈哈,没有浪费的约定哦!”
这样说的话,互相Fighting姿势取得转向。身高163厘米,体重48公斤,轻轻量级的芽衣,女仆服隔着也明白苗条的身材,ウェルター级的龍人相比,身高、体格就有压倒性的差别。作为苗条的二的手臂只有不好意思的肌肉,在严格的锻炼下与用手象的钢一样的肌肉全身的龙人相比,Punch力·防御力·速度的事也一目了然的事是一目了然的。当然肉体方面,不仅作为拳击手的技术和经验,然后向胜利的战斗到底不屈的精神力,到各个方面是芽衣龍人压倒的自信。胜利的信心,不,几十秒后,芽衣的画布上沈ん在微微的嫌疑也没有,锣响,终于开始了比赛。
第一回合开始,首先狠狠地大口敲了芽衣的瞧你的本领吧只是,防守彻,决定。芽衣爱克斯战斗的假伪秀的女王说,女子职业拳击手与的许可,也具有正式比赛,但是女的4轮拳击手对方的差别不大的判定取胜说,姑且的实际经验,从职业是爱克斯比赛少数认真的格斗家也说。也就是说,刚出道的女子专业选手的实力具有,确实,Punch和同一拳击的女子专业相比也不逊色,动作也都是拳击手的最低限度。说,它是芽衣的比赛视频检查的时候感觉到的实力大大超过了的东西,而是肉体和技术方面都是压倒性地超过龙的人来看,吉姆的新人的对打的交往的程度的感觉。攻击模式也单纯,对压倒性的实力差的龙人来说,在哼着也能回避。多少次的冲头闪过,轻为打进分列一二。最初只是刺拳芽衣的防御崩溃花费,尽情手下留情的右直拳,在一瞬间フラつく程,反而变得不安的程度。龍人是芽衣的面部打算瞄准了没有。ウェルター级的男子职业光轻量级的女子的脸认真打,芽衣的脸上沾满鲜血可能。那么多少获胜,女子的脸认真殴打男子职业拳击手而被认领了,龍人来说也是职业拳击界来说也负了。到底是一个在身体上放上很轻的一击倒进的作战。芽衣果然会提高防御,身体成为空。立刻龍人,平时的两,三成左右的左钩打进,身体。
“ウニャッ!?”
芽衣和奇妙的悲鸣一起倒下,到了那个场合。倒计时一边听,大口敲上这种程度,和耸肩缩背。比赛一开始,还不太二十秒,龍人来说也比预想的速度。
但是,难以相信,计数是六停止。看到,芽衣站起来,一个fai。观众狂热了,龍人是一边吃惊一边说。
“喂,还在做呢?”。都有胜算的原因吧。虽然说,但是刚才的拳是一个尽情地手下留情的。
虽然说完全确定的龙人的胜利不被承认的芽那样告诉,不过,May说是粗暴的呼吸。
刚才稍微有点大意…从这里的逆转KO,最高不认为吗。”
虽然还打算买一大笔,但是没有办法重新开始了比赛。无论嘴巴,金藏实力差距是不会改变的,所以马上破绽做出来了,龍人再次把打进重击。
“ウニャアッ……”
虽然一边提高自己的奇妙的悲鸣,但是,芽衣下次再也不让我去承受。手下留情的太多了吧一边想,难道全力的拳关进不能弱剪票夹,打进。
不管什么时候都能把对手打倒的状况下王婆的身体吹风,那次对方发出悲鸣苦闷。这样平时的比赛中是绝对不可能的展开,龍人的心奇妙的感情开始发芽。
“怎么了,要打倒我呢?”刚才开始一点打也不打。
这么说,显得故意如此挑逗降低防御给你看。好的芽衣的冲头轻易啦,我Gara空的脸,没有在任何时候都能瞄准车身轻拳打进,再次。
“ウニャアァ……”
一如既往的奇妙的悲鸣,一边想办法忍受芽衣。看到这个,是龍人地笑着说。
“现在还在今后啊,加油的女王”。
龍人这样说着,又放出冲头。不知不觉龍人,这一情况稍微长的享受,自己也这么清楚的意识到没有下降,芽衣为了不轻的冲头尽情放出了。已经比赛一开始,近一分钟过去,当初的几十秒结束的预定逐渐偏离了,龍人把那件事几乎毫不介意的。
原本龍人,非常普通的常识性的礼仪正确的职业拳击手,作为拳击手想赢的比赛的强烈的想法,也有想伤害对方的欲望是没有的。但是,在这之前,一直用拳击的言行不断的,愤怒的对手的比赛,以压倒性的实力敲着的对手的比赛的对手的比赛,芽衣的话,也会因为有一个很强的反击,而在这场拳击人生中的优势是不同的快感。虽说是拥有顶级级别的实力的职业拳击手,还是二十岁成熟的年轻人。赢了也一样,什么时候也能打倒的自信和,人生初的快感的前,完全忘记了我。
“ウニャッ…ウニャアァ……”
“ハハッ承受,真的好…被虐狂的吧?啊,这难道打算那样的玩的表演的打算吗?
这之前的报复,总是在尽情的愚弄。芽衣的体力龍人重击而被夺去了,龍人也得能听见呼吸上升,脚也停,几乎完全沙袋状态。拳击比赛的话早就笑星组合TKO的判定出现龙人的胜利了吧,笑星组合TKO的规则不爱克斯比赛是May立只要继续比赛持续。现在的龍人把它不利的规则,而是拳击嘲笑了不知天高地厚职业拳击手的真正的强大,尽情品尝能够觉得,极好的规则。
不知不觉钟表的前进,只要注意到第一回合就可以在30秒左右了。就这一结束吧,在增强的左身体钩。这就结束了啊,和高缚了龍人预想的相反,芽衣的龍人拳结块的。在这个时机下防御成功之类的话就好了的家伙,要是再稍微有点威力的话,防御的基础上的话也会被夺走,这样的幸运几次都没有了,这样的家伙马上打倒的自信也不会动摇。但是芽衣,接下来的瞬间,龍人来说是预料之外的行动。
“变成……”
哎呀,到刚才为止呼吸上升脚也停,一看就打出状态的芽衣,巧妙的阶段从工作龍人采取距离。
“挣扎呀。”
不由得咂嘴,压倒性的实力差来的自信是肯定。但是,芽衣比预想的还要好,完全可以回避和防御。逐渐第一回合的结束靠近,刚才的芽衣和的约定浮现在脑海中,龍人突然急躁的袭击。
“这个,这个!!!!
这样的女人下跪让什么的实在对不起!不过,因为是焦虑的思考不统一,中道而废的距离的决定冲头的力量没有连续时间浪费了。一来二去,轮残り10秒宣告梆响了。
“狗屁不通,这样的话……”
反正是芽衣的,女子偶像的Punch是没有威胁的。有多少反击的风险无视,一下子把距离装上了。在左刺拳牵制,右边的身体钩敲进去的。
右边的身体挂钩,一个大的冲头力能发挥,但是,也有间隙,实战是不太使用的冲头。敢于选择这一的是,以压倒性的冲头来防御,因为是对芽衣的疏忽而而存在的。
“马马虎虎,你的!”
龍人的话的同时放出的右身体钩,确实击中了芽衣的防御。
“ウニャァ……”
不愧是ウェルター级的男子职业拳击手的认真的车身钩是防御透过都要强烈。但是,因为强行装了距离,通常的比赛是不可能的,因为有一个不可能的体格差的对手,所以,Punch的威力减半。总算冲头经受了芽衣留下一击的放と想龙的人,但勉强的姿势放出了为了返还的姿势、仅花了很长时间。我看了芽的头微微移动,下一瞬间…
パスッ!!!
“グアッッッ!”
芽衣的放出了的右上钩拳,虽说是一瞬间完全无防备了龍人颚直接袭击。近距离慌忙放出的短upper的也有,威力很小,但是虽然可以说是巧合的下巴的尖端暴击的,比起杠杆的原理龍人的大脑动摇,龍人的动作停止了。突然的突然展开反应慢了的龙人,芽衣更加放出左钩。
バスッ!!
“ブフッ!!”
一瞬间的间隙慌忙放出了刚才的鞋帮和使用,腰的旋转用左钩拳女子偶像说笨蛋威力,不能有人也不禁会フラつい龙。即便如此,作为拳击手磨拔了来自本能的无意识的防御,以巩固的决心,梅是一瞬间的差别而浑身的右钩关进!
バスンッ!!!
“ブヘエェェッッ!!!」
用左钩的腰的旋转的气势利用了,全身的右钩。那漂亮的冲击,那样的龙的人也下降了。有龍人画布倒向几乎同时,回合终了宣告锣响了。龍人马上站起来,抬起头笑了笑的芽衣,站着。
“刚才的约定,记得的喵?”
被这样说的龙人,用屈辱感在胸口一边颤抖一边也一边下跪。过于懊悔与后悔,愤怒、屈辱、害羞的是怎么变得相当的样子,不过,作为拳击手锻炼的精神力能想办法冷静。实力差不压倒性,以下一回合打倒。为了那个…刚开始考虑,也会听May的声音。
“啊,现在的回合,你看了吗?”这家伙,是女人的Punch,我用我的拳很简单地下降了。然后现在就这样做得很难看了。真的很弱,只是不成体统的职业拳击手。我也不会觉得到这里很弱,很有可能会在这。男子拳击手的却太可怜了,下面一回合稍微手下留情吗?
那个芽衣的话,会场沸腾,龍人轰然职业比赛中是不可能的芽衣的嘲弄的愤怒,引起被完全失去冷静的思考。把这家伙搞砸了,完全让我彻底崩溃,让专业拳击手舐的事让我后悔…!!!!!!!!。
间隔结束,第二回合开始了。
“ウオオッッ!!!」
回合开始急急忙忙,龍人呐喊给May猛扑过去。不认为是很实力派的职业拳击手,粗暴,强行攻击。通常的比赛中是绝对不可能这样的攻击,但异常兴奋状态,再加上没有秒针的情况也有,龍人停止的东西什么都没有。
“クソッ,クソッ,这个吧!
无论压倒性的实力差距,但是羽绒被夺走了的紧接之后这么强行的攻击,总算职业拳击手作为最低限度的技能的芽衣有效,也不可能。芽衣的距离,保持龍人攻击巧妙地躲过。体力容易失去落空反复,龍人不知不觉的消耗强了。
“ハアッ,ハアッ,该死……”
尽管如此轮后半也来到龍人的拳击手,作为身经百战的本能发出警告,总算恢复冷静挂。但是那样的龙人,芽衣笑着说。
“那个,已经耐力了吗?”男子职业拳击手的强度和,哪里去了哪里呢?
“啊!”
女仆装上附着的直觉,同时也绝妙的时机的挑衅龍人无法反抗。
“这是!!!!!!!!!!!!!
但是,接下来的瞬间,愤怒任放出了的左刺拳,芽衣的仅有的空隙捅了。没什么了不起的反应,不过,芽的脚完全停了。我伤害的证明,判断了龍人,浑身的右直拳放出。在这个时间内的右直直是危险的本能的一刹那警告,不过,「女子偶像」的大意还在哪里,把那个警告封印了。如洗脱般的浑身右直,但将天空切…
ッッッ德加!!!
“ガアアアァァァッッッッッ!!!!!」
接下来的瞬间,从正面的画布上龍人倒下了。龍人放出的右直拳对最小限度的动作,芽衣的头在避免防滑的同时,完美的时机和角度十字柜台放出了的。“ウェルター级男子职业拳击手”的锻炼出的沉重的冲头的强烈的攻击力陈列在跳ね返っ来,龍人一击沈め了。
原本,降低和空振在体力大幅度被夺走的状态,龍人运动比赛开始当初是无法比拟的迟钝。在这种状态,刺拳后的右直拳的太单调的攻击了,所以先读芽衣完美的柜台吃了。
“一、三、三…”
“喵,一击必杀”!难道,这就结束了吗?没劲喵。”
裁判所开始倒计时,梅是胜利的说。
“five,六、七……”
对浑身的右直球的完美的十字计数器。不管对方是女生偶像,伤害严重。尽管如此,还好龍人意识飞了。
“Good,ハァッ,ハァッ…女人什么的…笨蛋的偶像战士什么的输了!
在这倒计时的八点中,我想办法站起来,用fai的姿势,一边激发自己。龍人来说这场比赛,自己一个人,没有职业拳击手全体的骄傲存亡的战斗。在同一拳击场的伙伴,到现在为止战斗的对手,职业拳击手是谁也为了坚强而努力。要证明这一成果的成果,证明拳击手的坚强,证明了人生的男人的骄傲。这样想起来,龍人全身,激发。
“那个偶像霸王上难看被KO喵!!”
芽衣这样说的同时也会在猛攻。对的龙人是坚定防御的方针。
“什么啊这轮超过,间隔专心恢复的话,下一轮一定会有机会…!!”
设法逆转,男子拳击手的强度。那个决心的同时,龍人是巩固防御。芽衣就在这里开始了进攻,不过,不愧是体格也有拳击经验和技术都很遥远的龙人守护的话,那也不容易。
“喵”
芽衣喊着身体,同时瞄准锻炼后的钢一样厚厚的腹肌的铠甲覆盖的龍人的身体,是女孩子的冲头程度毫不动摇。那个事,龍人确实的勇气。芽衣之后距离一边取下的间隙拜访,偶尔重击放出,防御也巩固了其攻击龍人轻而易举地忍耐。轮残り僵局的时间就过去了。
间隔进入,龍人总算恢复专心致志。芽衣依然依然是面向观众愚弄龙的人,观众席在那个词里沸腾,但是,连龙也用同样的手载着。这场比赛作为四回合被设定为,还有第二回合。龍人第二轮的尾盘芽衣的攻击轻而易举地顶住事信心正在恢复之中,体力也确实恢复了。彼此的压倒性的实力差距的话,再恢复体力的话,芽衣的事等简单压倒了。对获得胜利的确信的龙人的耳朵,听到了芽衣的话。
“男子拳击手的习惯单方面的二次也被剥夺了下降,怎样的心情?但是不要垂头丧气的喵。都是我的作战。在认真的胜负的爱克斯战士的完美作战上,像你们这样的娇惯的拳击手是理所当然的。下一轮我也拿出你KO的,期待着喵!”
那句话沸腾的观众于不顾,龍人是思考被打乱了。龍人迄今为止,两次下跌完全是偶然,芽衣的幸运冲头持续了而已。但是,考虑到现在为止的比赛展开,确实是不太过分的。怎么说呢?在这种可能性很惊讶的同时,也考虑下一次的芽是怎样呢?。间隔接近结束,龍人戒指的中央去。什么迷惑。断ち切ろFighting姿势取干劲的话,对峙的芽衣说。
“作战那样,你这轮KO的喵!”
“…啊,说吧!”
龍人有吐き捨てる的同时,第3轮开始的锣响了。
终于第三回合开始了。芽衣的语言注意,同时也龍人总算巩固防御。这一回合专心致力于体力的恢复,最后一回合可以收回。反过来说,芽衣龍人心想打倒的话,还龍人恢复途中的这轮唯一的机会,那是芽衣也应该知道。
“我想你到底在想什么……?”
绝对不能输的想法,只招募什么对面的态度打算探听焦急的龙对人,芽衣采取距离零星刺拳开炮。不过,突然开了口。
“呵呵,着急吗?”。想你的话,教给他也好。你到现在为止怎么搞的,我想起了。那个展开吸引的我的作战喵。”
直到“现在……?”
不禁被那句话所吸引,一瞬间把这场比赛展开了。注意力下降,动作也略微迟钝的龍人相对,芽衣一口气步骤间隔装。龍人反射性的提高是防御,芽衣的手套防御上升Gara空了车身的狙い打っ了!
ドスンッ!
“ウエェェェッ!?”
一刹那的判断防御提高了对龍人,完全偷袭的形式的芽衣的浑身的车身直爆炸。平时锻炼后的钢铁一般的腹肌被遮住,给予伤害等也不应该是女孩的无力的冲头的,完全的突然袭击了仅仅也龍人的防御吃掉了。而且冲头,龍人预期的拥有巨大威力。
“呵呵,我真心的穿孔的味道怎么样?”受到预想以外的伤害,惊讶的脸。还不是这样的东西,才有心理准备的喵。
“狗屁不通,在这个程度的拳击会的时候就好了…!”
确实,芽衣的冲头是轻量级别的女孩是强大了,龍人是ウェルター级的男子拳击手。几倍强拳多少都能忍耐,胜利抓住了。这个事实自己激发,什么态势重振,芽衣龍人那样的时候是不会给予。
“还有很多,去喵!”
ドスッ,ドスンッ!
“ウグッ,ウエェッ!”
“辛啊喵喵。女孩的Punch,女孩子的Punch,更加更加品味的喵!
ドスッ,バシンッ,ドカッ,バシィッ,咕咚ッッッ!
“ウッ,ウグゥッ,啊,アゥッ,ウッッ!”
一发一发就轻。但是芽衣,刚才的车身直接龍人受到伤害的部分,仅在定点狙い打ち各有踏实的伤害。而且敏捷的热门アンドア索道反复,二度下降的动作迟钝的人不允许反击龙。还有一点缓急的冲头,虽然无力发挥了最大的威力,一点点地折磨着龙人。
说是这么说,ウェルター级的男子拳击手的龍人的防御力是压倒性的防御,有坚定右脇腹部和胸口等薄弱点攻击没允许以上,严重的威胁。但是,这个回合体力恢复的龙人的作战的破绽,恢复了,比什么难道偶像女子的车身布洛中受到伤害,真的打击龍人动摇了。龍人不知道,但是芽衣这个比赛准备彻底冲头力磨砺,那个打击力龍人映像与相识的东西远远强。那个冲头力,龍人的反击的风险丢了这个局面中最大限度发挥。
那样的龙人的焦躁看透一样,芽衣突然放缓进攻的说。
“呵呵,从刚才开始ダンゴムシ一样凝固怎么了吗?明明是男的,却连女孩子的冲头都不敢,手也脚也不出来,真是无情的职业拳击手。大家也生气了吗?
被这样说的龙人意识到观众席的声音。场内充满着的是,芽衣的压倒性的欢呼声,对龍人骂人的暴风雨。投向责难的大小,龍人就快要たじろぎ。
“大家对你生气了?。这样就好了吗?
“嗯,ううっ……”
挑衅的芽衣的话,龍人什么也不要回复。拳击界期待的新人而引人注目了龍人,环上欢声浴也有沐浴骂声经验几乎没有。在最糟糕的时机上面对压倒性的客场的状况,仅仅是焦躁的思考的思考混乱。
龍人职业出道以来,真正意义上的苦战了。对格的对手也磨练的技能和肉体,并且出众的感觉经常和优势作战。所属的健身房方面,期待的新人。龍人完美地支持着我。所以说,如果只是以苦战的经验来说,也有说“芽衣的人”,真是太好了。作为拳击手天生的才能,这种才能不沉溺认真锻炼实力磨练的,因为弱点,逆境的经验缺乏。这个弱点暴露最糟糕的时机,加上孤立无缘,有压倒性的客场龍人精神震撼。偶像女子对方绝对不可能的比赛应该展开,龍人的思考,焦躁的度,只是增加了。
“ニャハッ穷途末路,在怎么办才是好的容颜的喵。那么可怜的你,我会做最后的机会。从现在开始十一秒钟,我完全地卸下了防御。在哪里都会喜欢喜欢的地方。如果你很好的话,你也会有机会吗?
这样说的话,芽衣显得故意如此防御降低给你看。冷静地考虑的话,是这样龍人看陷阱设置的挑衅的是没必要。多少苦战的话,综合实力龍人仍芽衣超出着,这个回合超过间隔插的话最后一轮挽回的可能性高。但是,出乎预料的苦战,出生后第一次在客场孤立无缘的状况,并且真伪不明的芽衣的言词的许多捉弄完全冷静的思考失去了龍人,那句话吸引了。
“你看,已经开始了呢?”。最后的机会,放弃吗?5、4、3……
“ウオオッッ!!”
芽衣的显得故意如此计数里被装上,龍人是浑身的右直拳陆续放出。作为熟练的职业拳击手不认为,太唐突单调的攻击。芽衣的是右直拳简单的头打滑躲开,伸长切了的右腕下渡过一样龍人的怀里钻入,Gara空了龙的人的右脇腹,拳击手的车身的最大的薄弱点目掛け,浑身的左钩打进,车身!
ドスゥゥゥッッッ!!!!!
“上ェェェッッッ!!!”
右直拳气势的车身被灌输,浑身的左侧车身钩。什么样的锻炼肌肉的铠甲覆盖也无法拳击手的车身的薄弱点,完美的时机和角度狙い打っ的杆吹风的一击,龍人的到现在为止的拳击人生最大的猛烈的疼痛和冲击用全身的力气夺走了。从脚下开始崩坏快要龙对人,芽衣最后一击,只恶心的右车身鞋帮心口目掛け叩き込ん来!
ズブッッッ!!!
“グハアッッッ!!!”
平时的话四周的肌肉和防御的阻碍而轻易伤害胸口也不能防御,崩溃的边缘フラつい车身下降了现在的龙的人来说,那是关键。而且,强烈的杆吹塑嚐从膝盖崩拐弯吧的那一瞬间,从下面塞进一样发射。因此,遥远的体格超过龙人的重量芽衣的浑身的车身鞋帮波浪的样子,威力的两倍,三倍放大让会。无力的应该是女孩冲头车身完全被冲,龍人在画布上抱着肚子打滚。
“ウェッ…オエェェッッ!!ガッ,ハァッ,ハァッ…ゼッ,ハァッ……”
“ニャハッ,男子职业拳击手身体从下跌夺走了喵!男子职业拳击手却被女孩子夺走了车身,你的弱点真的是一个历史。难道这就是KO吗?”
伏在画布上的呼吸的也会竭尽全力的龍人,那样的龙人俯瞰在余裕綽々——芽衣。这是非常男子职业拳击手和女子偶像的比赛的景象。不顾粗暴的呼吸也无法完成的龙人,计数是稳步而前进的。
“five,六……”
“ハァッ,ハァッ,アァッ…クッ,我说,这是……”
“呵呵,万一的车身KO吗?”
“七,八EITO…”
“ハァッ,ハァッ…オォッ!!”
计数nine,龍人总算起来Fighting姿势一定取得。总之想办法,这回合的残り时间凌ご想巩固防御龙对人,芽衣余裕綽々这样的表情。
“我很可爱的男子职业拳击手,几次都可以爬起来,作为一个沙袋”。但是,一直忍耐吧喵!?”
说的同时踩下阶梯,一口气攻击了。对的龙人,岂止是牵制,回避也不能充分地做,坚固防御。
“电脑了!”
ドスッ!ZAP公司!ドスウゥッッ!
“ウグッ!哈哈哈…ウェェッッ!!”
右身体上部,左边的右手钩,并且全身的右身体直。虚弱的身体为目标,不断地被陆续放出的拳,剩的力量竭尽总算忍耐。然而激烈增加激烈的另一方面的芽的攻击,龙人逐渐被后退,终于被缆绳逼到了。
“呵呵,已经没有逃,喵!”
说起来同时,芽在身体也不会活动的龙人的身体上,用直和上鞋帮的连续打。
ZAP公司,ズブウッ!
“グホッ,カハッ……”
“就这样,我的记忆喵!”
伤害被积蓄了的腹肌的正中间,芽衣的浑身的右直拳穿洞!
ドスウゥッッ!!
“ウゲェッッ!!”
预想以上的一击,龍人身体穿的字拐。即便如此,什么样的冲头也能忍耐的铠甲,肌肉锻炼,应该每天不断的修炼,许多的男子拳击手的攻击弹回了钢的腹肌,什么龍人支持。气喘吁吁地也什么Fighting姿势保持着龙的人,芽衣已经想要给予一击的瞬间,回合终了的钟响。
“那个,结束了吗?”。嗯,期待着快乐的话就坏了。
“ハァッ…ハァッ…这样的,应该是这样的
步履轻快地回到自己的角,芽衣和呼吸上升,フラつき一边返回龙的人。在几分钟前就没有想象的劣势。
还是一如既往地说,现在的龙人没有富余。拼命地呼吸,稍微恢复体力,只考虑下一回合的战斗方法。
“ハァッ,ハァッ…可恶,就这样,结束了……”
屈辱感一边嘟哝的面容扭曲的那样,三次下降,身体被夺走体力下降中也大量削减了现在的龙被人残さ匮乏的选择。尽管如此,间隔恢复守护固めれ的话,下次的最后一轮勉强承受了。女子偶像被KO的最坏的展开,为了避免没输的话,判定什么借口或许能。在这样的方向考虑的方向倾向的方向倾斜的龙人的耳朵上,May的歌声回响。这是芽衣的出道曲的高潮,May利用间隔在戒指的正中唱着跳。
“谢谢大家了,下一轮的话,那家伙KO主人们很多为我们服务的喵!大家,交叉霸王男子职业拳击手沈める的地方,希望看到最后的喵!
芽衣的语言是观众席沸腾,这句话是龍人战意都点燃了。龍人为沈める和宣言的事也是那样,不过,那个以上环舞台一样使用,猫耳朵女仆和偶像本身的拳击的表达方式,彻底地愚弄的态度是不可原谅。对了,这场比赛,用神圣戒指的cosplay身姿,在假赛比赛中把原职业赢了的拳击手成为笨蛋,更加用舞台用舞台唱歌跳舞,在哪里也被贬低拳击的X斗士,为了展现职业拳击手的强度和骄傲的东西。这家伙KO不结束,是不能决定龙的人最后一轮的一发逆转决定赌。
间隔结束,终于最终回合开始了。
“呵呵,这次才要彻底击倒!”
得意洋洋的冲头放出对芽衣,龍人是间隔稍稍恢复了,但是巩固防御只能。
ドスッ,ZAP公司!
“ウェェッッ,ゴホッッッ!”
スブッ,ゴッッ!
“ガハッッッ,アァッッッ!!”
芽衣的重击的影响,龍人好像痛苦地打滚。当然受到了伤害的身体的连打是キツかっ了,间隔中多少恢复态势重整的情况也有,防御的正中的芽衣的冲头勉强承受范围的东西。尽管如此,痛苦的是,为了这样的事,为了让我的疏忽大意,也就是说,总之是为了陷阱的一种吊球。
バスッ,ドスッ!
“ウェェ,アァッッッ!”
数发重击后,龍人已经无法忍受了,只会降低防御。而且,芽衣毫不犹豫地放在左直直。
“就这样,结束了!”
一链!
对的龙人是内心!我一边想着一边芽衣的左想办法头在右直躱し打滑,放出。
ZAP公司!
“ウニャッ!?”
龍人右芽衣总算防御,突然的反击,那也是右直拳为食,防御崩溃能间隙。到那里龍人,气势的左钩拳放出。决定了这么想的瞬间,龍人的左边是天空,然后切下一个瞬间…
一链!
“ブフッ!!”
龍人左钩在ダッキング躱し的芽衣放出的左钩,龍人面部的对面,炸裂的。在ダッキング沈ん身体声的恶心的钩击防御,还没有恢复龙人完美的时机和角度,间隔狙い打ち恢复了体力一击吹散了。尽管如此龍人是一边想办法クリンチ起踩带入,下降避开的。
“ニャハッ陷阱的打算,反沉迷的心情怎么样喵?”
在耳边芽衣放出的话,龍人愕然。看着那样的龙人的表情,May。
“你的狗屁演技露馅了了喵。大概,大概就是偶像的我用演技取胜呢?你在男子职业拳击手的却拳击也我输左右弱っちく而不行不行啊,我的本职的偶像活动不可能赢的喵。”
那个芽衣的话,龍人的脸上的混乱和绝望流行起来。裁判所布莱克命令龙人总算Fighting摆姿势,思维混乱中几乎已经凝固。
“好的脸啊!今后会更加好的脸解决你喵!”
ッッッ匕首!
“ウエエェェェッッッ!!!”
疲労と混乱の極にある龍人の腹筋を打ち抜く、メイの渾身の右ボディストレート。完全毫无防备的状态的一击,是什么样的龍人冲头可以防止了钢一样的腹肌,十五年近的岁月的锻炼了最强的铠甲完美打贯穿了。
“ウッ,アァッ,カハッ…ハァッ,ハァッ,骗人的,这样的……”
人生的一切锻炼出了,世界为目标而不断的修炼了绝对的自信的车身的女孩,被冲,茫然失措状态的龙对人,梅是最后的高峰打。
“还有,去喵!”
バスッ,ドスッ!
“ウェェッッ,グホッッッ!”
ズブッッ,煤气ッッッ!!
“ゴボッッッ,カハァッッッ!!!”
ボクサーとして磨き上げた本能だけで辛うじてガードを維持している龍人に対して、メイは容赦なくボディへの連打を浴びせる。肌肉的铠甲都失去了龍人双臂的防御,什么致命傷一边避开,演技,而是真心打滚。一不留神,龍人是角侧面被迫。
“ニャハッ…终于到了一决胜负的喵。你的职业拳击手的强度和骄傲或者看起来了不起的事说了,最后左右用心也呈现出想要喵。我那样的年轻拳击经验也短的轻量级别的女孩被沈め好吗?你看,还有1分钟的话,也许,如果能承受一点输KO是可以避免的。”
芽衣的挑衅的话,龍人的职业拳击手与的自尊心,再次燃烧。对了,这样的偶像正业的轻量级女子,拳击经验15年的男子职业拳击手的自己被击倒不能!还有1分钟,什么样的拳看看吧,一直站在你的决定,剩的力量竭尽巩固防御。脊椎弯曲着抬起双臂,面部和身体的部分几乎覆盖包覆提高的姿势,唯一赤裸取了下腹全部的力量。
“フフッ,干劲出来了吗?那么开始喵!”
ドスウゥゥッッ!
“ウエエェェェッッッ!!!”
什么样的冲头都接受,这样做的决定参加了决心摧毁般的强烈的右直拳龍人身体的腹肌完美贯穿了。
“フフッ,开瓶器吹风的味道怎样喵?切り札は最後まで取っておくものニャ!」
“啊,アァッッッ…ハァッ,ハァッ,畜生啊……!”
芽衣的王牌,扭挤的科克螺旋吹风。防御返回的时间等使用产地的难冲头,不过,那个分威力出众。龍人完全失去反击能力的时机中放出的一击,正是完美的时机的最后一击的一击说出了。
“你看,还继续喵!”
ドスッ!ドスッ!
“ウェェッッ伽哈!!!”
完全的铠甲的功能,不再失去使劲事都做不到的龙人的腹肌,芽衣的连续打经过多次贯穿。并且,松弛的防御的缝隙,芽衣龍人的心口和杆狙い打つ!
ズブッッッ,バシッッッ!!!
“オエェェッッ,ガアァッッッ!!!”
芽衣的车身高峰薄弱点连续被龍人,终于疼痛难以忍受防御下降。接下来的瞬间,芽衣的放出了的右直拳,龍人直接袭击的面部!
バシィィィッッッ!!
“ガハァァァッッッ!!!”
打出的状态也没人脚下龙是芽衣的右直拳直击吃也会たれこん角。即便如此,作为拳击手的本能和自尊心而已像铅的身体,什么防御重振的,这样的龙人梅是毫不留情的左右的钩质问!
超级镜头,ZAP公司!
“ブエェッッ,グホッッッ!!”
而且这次是左直拳!
ドスッ!!
“グエェェェ……”
脑震撼,并且从正面的冲头的连续打沐浴了龍人,完全丧失战意了。それを見てメイは、弾むような声で言う。
“ニャハッ,刚才的威势去哪里了吗?フフッ,你那样的脑筋拳击手从推倒的挑衅是最高的享受喵。难道在那种情况下,真的有机会想的吗,喵!!”
バシィィィッッ!!
“ブハッッッ!!”
芽衣放出了第二次的右直拳,再次把叩きつける龍人角。但是芽衣的连续打最后剩的体力都被夺走的龍人墙角,靠努力勉强支撑身体的只能。右直拳的冲击,防御也崩溃,如字面那样赤裸裸”。
“ニャハッ殴打,哪里都随便,正是沙包状态喵!残り30秒、楽しい時間になりそうニャ!」
言うと同時に、メイの最後にして最大のラッシュが始まった。刚开始,防御的盾也腹肌的铠甲也完全被剥夺了龍人身体,左钩的身体从右upper狙い打つ身体!
ZAP公司!ドスッ!
“ガアァッッ…オエェェッッ!!”
龍人肝吹风的痛苦郁闷身体向前倾倒,那里芽衣放的恶心的右身体上部有完美的时机炸裂的。胃液が逆流し、口の中が血と胃液と涎で一杯になり、マウスピースがはみ出した。
「なんか汚いものがはみ出してるニャ。沙包你不需要的东西的喵!”
秘密的!
“ブエエェェッッッ!!!”
芽衣的放出了的右上钩拳有胃液和涎一起护齿吹走,龍人是最后的盾都失去了。完全笑星组合TKO状态的龙对人,但是芽衣倒下的都不允许。
“猫耳奥特高峰,吃掉喵!”
保护身体的全部的东西失去了对龍人,梅是猛烈的速攻陆续放出。
跨度,パシッ!ガコッ,パンッ!
“ブフッ,ブエェッッ!カハッ,グハッ!”
左右的短鱼钩龍人的脸颊多次剜,设法保持着意识淡化。眼看就要倒的龙的人,芽衣的车身高峰倾注而下!
ドスッ,ZAP公司!ズブッ,ゴッ!バンッ,ドカッ!!!
“ウェェ,グホッッッ!カハッ,ガアァッッ!!グエェ,ウェェッッ!!!”
ボディアッパー、ボディフック、ボディストレート…。多少次都抉ら了周点的无情的连续敲打的痛苦龍人的意识被拉回。
“啊,アァッ,已经停止……”
“听不到,喵!”
ZAP公司,ズブゥッッッ!
“グアァァ,オエェェッッ!!”
龍人的悲鸣声如左钩和芽衣身体右在上钩拳一刀两断的身体。
ドカッ,ボスッ,バンッ!
“ウェェ,カハッッッ!グホッッッ……”
敢龍人意识不掠夺,车身的折磨狙い打つ芽衣的高峰。那一击一次性照射度龍人的脸扭曲的痛苦,昏了过去。
猫耳女仆姿态可爱的娇小纤细的女孩,体格的遥远超过筋骨粗壮的男子职业拳击手角侧面赶进沙袋状态。很现实不认为的展开,观众兴奋达到高潮。芽衣放的冲头龍人打,贯彻,剜度欢声溢出,芽衣为了回应那样的欢呼声也没有休息的岚陆续放出冲头。
已经龍人足支撑腰腿都没有办法,芽衣的冲头身体浮被提升勉强站着这样的状态。但是芽衣接受欢呼,而自己的乐趣,也为了这个不切实际的动画和漫画一样的,猫耳朵女仆男子职业拳击手狠狠继续展开。
ZAP公司,ドスッ!バンッ,ガシッ,ズブッッッ!!
“グエェ,ガハッッッ!オェェ,グアッ,ウェェッッ!!”
在什么三十发的高峰之高峰,终于回合结束10秒前的柏木。芽在攻击状态的样子,似乎也不。
“该快乐的时间就结束了。那么,完成的喵!”
呼喊着同时全身的右直直!
ドスッ!
“ガハァァァッッ!!”
前倾了龍人是芽衣的迎头一击角能摔。完全无力的状态龍人,角也垂变得慢慢快要倒下了,一下子阶段界内做那样的间隙的芽衣不给予龙人从正面去看望的高峰。
ZAP公司,ガッッ!ドスッ,癌症ッッッ!!
“ブベッ,カハッッッ!ゴフッ,ガハァァァ!!”
脸的迎面的冲头是脑被动摇,意识不容易失去,但是,强烈的恐怖的战意。当然龍人是强壮自负职业拳击手,与肉体不仅在精神上也不断的修炼的恐惧,克服了。但是拳击人生首次的预想外的苦战,无处可逃的角侧面的沙袋状态反复反复不堪忍受的痛苦赐予,不仅体力精力也完全被剥夺了打出状态的正面的五连打,终于龍人的职业拳击手和战意和自豪完全打碎了。拳击献上自己的全部锻炼不断的修炼,职业拳击手自己作为强度有绝对的自信了,只有几分钟之前强壮誇り高かっ的青年的眼瞳里浮现的恐怖和绝望,看到芽衣满意地笑。然后,沿着角落慢慢正在崩溃龙人的身体的下面,举起钻进身体气势充分利用了浑身的右鞋帮龙人无防备的下巴关进!
“这样,完蛋了喵!!”
バシーンッッッ!!!
“グハァァァッッッッッ!!!!!”
芽衣的一击龍人的身体浮起来,一瞬间完全意识被夺走的身体从脚下开始崩溃,在一瞬间沈ん画布。几乎同时回合终了的锣响了。从正面倒れ込み,趴了大字伸展的龙人裁判十计数取。昏倒在KO邋遢伸长着龙对人,芽衣活力满满地抬起双臂暴风雨般的欢呼回应。
“大家的比赛,快乐吗?”听说男子职业拳击手的对方听了之后稍微有些不安,不过,太弱了很吃惊!这就是我们的X斗士,还有大家一起应援的大家的力量!
那个言词从观众席破裂那样的芽!May!的呼叫引来很大。为了回应那个呼叫,芽在双手继续挥动。
“即使那也这家伙,男人也不输女人啦,职业拳击手的强度和自豪的成,真的是没有嚼着嚼的”!但是,一直在锻炼这一程度,就觉得有些可怜了!啊!
这样说的话,大字了长长的样子的龙人的锻炼后的上臂践踏V手势给你看。会场的大屏幕,比赛开始前的龙人伶牙俐齿切掉的场面,和自己不好使的说了“女人的冲头”昏了过去在比赛中的龙人的影像播放,看了观众们的身姿龍人无情一下子沸腾。对观众席的氛围满足了的芽,一边拿着麦克风一边说。
“那么,纪念胜利的胜利”!这首歌…持续了十年的拳击,经验和体格也都会一直输给下面的女孩子,这可怜的男子职业拳击手君!!!
那句话的观众席再一次沸腾。伴奏和伴奏一起唱。听到这,意识也完全被夺走的龍人是一动不动。
拳击历十年以上的看起来强壮的筋骨粗壮的男子职业拳击手与经验没有,体格压倒性低下的偶像假造的女孩。谁都没怀疑吧预期打翻了芽衣,悲惨的败北象征四肢伸开仰面伸长着龙人旁边,开朗,持续唱的…。
数个月后…。
在某个会场的戒指里,两个男女合起拳头。仔细看,那是个异样的组合,并且难以相信的展开。
鲜红的手套掌握的男子,筋骨粗壮的看起来强壮的身材,体格也很丰富。对女子,淡粉色的护士一样的服装的,纤细童颜的可爱的容貌。虽然服装颜色的手套掌握着,但护士的角色扮演的偶像用余兴拳击手的打扮只能。但是,女护士的身姿的女子,是对峙的青年…年轻的职业拳击手中的顶级实力拥有和评价的新谷龍人为迅速和驱赶,冲头的岚的体无完肤。而且龍人的表情,这场比赛绝对的演技都假也不认真,龍人认真被迫,表明了。
“你看新谷小姐,你怎么了?从刚才开始像乌龟一样地圆,总是防止着。刚出道的女孩子,怕得不敢,手也不走了吗?
“谁,クソッ,ふさげん!”
龍人总算自己激发刺拳放出,那个冲头是ウェルター级顶级的职业拳击手非常不认为,腰的下班的震撼力的东西。护士身姿的女子那无情的打击在一边避开头滑移,Gara空隙的龙人的脸左直球打进。
ZAP公司!
“グハッ!”
与车头在同时放出的左直直没有加入腰,原本用窈窕体格也差不差的事,即使是旁观者看也无力的穿孔。男子职业拳击手来说几乎是伤害不一样的一击,不过,龍人的脚完全停止了。
“アハッ,趁现在啊!”
停止动作的龍人相对,一口气深入的女子防御的缝隙间穿行似地右身体直球,再向左机身上部放出!
ドスッ!ZAP公司!!
“ウエェッッ!ガアァッッ!!”
左直拳的直接影响到身体的注意不认真了,也有完全偷袭的形式的连续打有心口坚持下去,剜杆。身体的薄弱点的暴击,龍人不禁防御下降。
“不行了,新谷先生,重击沐浴清淡的防御下降的话。有什么事也咬牙防御高,拳击的基本是啊?职业拳击手的虽然是基本都没有新谷先生,惩罚,哦!”
一边说着,一边防御下降Gara空的龙的两人左右的脸颊挂钩剜。
パンッ新闻!帕面!!
“ブフッ…ブエェッッ!!”
女子的语调虽然是护士,但是,那个表情是一个战士的。左右的鱼钩,吃フラつき防御崩坏的龍人向,最后一击的尖锐的右上钩拳放出!
突然卡昂
“グハ啊…ッッッ!!!”
无防备的下巴完美的角度进行抵制上勾拳,龍人是一击沈ん画布。貂计数采取裁判员的旁边,女子挑衅的样子。
“你看,请站在新谷先生!男子职业拳击手2轮也没拿新人的女孩被KO好吗?还是说,因为注射恐惧而蹲着呢?
女子的挑衅,龍人的职业拳击手与的自尊心,刺激快要折了斗志引起了。倒计时赛文龍人站起来,气喘吁吁一边也Fighting摆Pose。
“哈哈哈…ハァッ…女人什么的…输了吧?…クソッ……”
作为男人,作为拳击手的只有自尊心站起来了龍人的情况看,女子满足地说。
那是气势。那么新谷先生,康复开始!”
这样说的同时,防御坚定地竭尽全力龙人扑向!
娇小可爱的女护士身姿,体格的遥远超过筋骨粗壮的男子职业拳击手压倒了。在沸腾的观众席的边缘,有一只交易标志的猫耳朵的芽,满足了比赛的展开。
龍人和芽衣的比赛后,竟然KO输而惨败的龍人是假比赛被怀疑拳击练习场被赶出了。哪里也没有领回中,伸出了手的们,战斗的主办团体成立的健身房。在健身房,龍人拳击允许有继续寻找,对手代替,交叉比赛出场的要求。作为拳击手只能龙人没有选择的余地,但是爱克斯比赛胜利如果反复拳击手的实力应该展示相信。如果不大意的话,不可能会输给女人的。
但是,交叉比赛进入决定了龍人是芽衣主导的“特训”退出,交叉霸王,奇特的样子环上升到女子全部的彻底的恐惧心被灌输了。这样龍人,在环交叉霸王对峙只是身体变得沉重,直一击的瞬间身体凝固了起来了。当然,试图克服恐惧心多次尝试了,每次芽衣察觉龙人的心多次恐怖心刷り込ん了。于是现在,芽衣以外的对手龍人束手无策了。
“フフッ,真的是很好的景色喵。那场比赛真的很幸运。
这样嘟囔着,芽衣龍人的比赛的回顾。原本以May为目标,只有在第1回合里向龙人下跪。但是,这也就是画,对芽的知名度提高有用。当然,男子职业拳击手对方简单凌げる是没考虑过,龍人比赛录像多次报仇的习惯和读取模式。但是龍人的实力是预想以上,当初是KO输的觉悟了。在第1回合的尾盘中,也完全是幸运Punch。
这样的芽开始把握比赛展开的是第二回合的中盘。龍人的职业拳击手和精神上的不成熟,随即挑衅的陷阱。龍人读取的习惯了的事也活,完美的十字柜台放出,比赛的流动打翻了。此后也很巧妙的语言龍人戴,身体慢慢地责备了。身体狙い打ち了,确实会让打死减弱,也有因为身材短小的女子筋骨粗壮的男子职业拳击手的身体的话打ち抜け画的考虑过。
“你在这里吗?”。那个男,终于新人也被Sand包了啊。刚来到战斗的时候,男人也没有输给女人的自信满满的,很悲惨。
芽衣的一个弟子,芽衣以外最初龍人打倒爱克斯霸王芽衣发现打招呼。芽衣的那场比赛后,龍人的专业拳击手和比赛的同时,让其他的交叉霸王接连对战,导致了。然后,龍人作为拳击手的实力拳击的正式比赛中获胜,从恐怖心X比赛输下去了。就这样,龍人有拳击比赛赢赢得如果那样,那个人的交叉霸王龙KO的名声也提高了。
“快去吧,芽衣小姐的轮到出场也近。”
对了,和点头之后,说不见谁也听不见的声音。
“フフッ,你更更坚强我喵。你作为职业拳击手而去上的那样,我们的X战士的强度被证明,人气也汇集了。
环中,龍人女子放出了的右挂钩打出状态,绳索侧面被迫完全沙袋状态。筋骨粗壮的男子职业拳击手绳索方面赶进高峰打女子的姿态,让观众席兴奋达到了顶点。
ZAP公司!ガンッ!ンッッ匕首!!!
“カハッ!グアァ!ウェェッッ!!!”
女子是恶心的右身体鞋帮近距离探望,这种气势的身体就在左钩杆剜,甚至痛苦和冲击完全无力的状态的龙人的腹肌右人体直接贯穿。
ZAP公司!一链!!
“ブヘッ!グホッ!!”
而且用左右的钩摇动脑的事也不会忘记。气势的附有了的挂钩的连打是龍人头剧烈摇晃,终于血和涎一起护齿弹飞。
“喂,怎么了?新谷先生,再也无法防御锁定吗?请让原职业拳击手的意气!啊,现在也是一个现役的,太弱了,太弱了,真是对不起!
做作的语言龍人的自尊心多次伤害,甚至从后卫护齿为止所有的抵抗力也是防御力也夺走,光秃秃的龙对人女子最后一击的连续转移。
“你看,拳击手,所以我想不让直球冲头,就得不成。”
ドカッ!ガスッ!!
“哈哈哈!グエェッッ!!”
左右的直拳连续的恐惧心理,龍人利用其斗志完全碎。龍人的眼眸中的最后的希望的光芒夺去了确认,女子大叫。
“那么新谷先生,差不多该消灯时间,所以休息哦!”
一键!!!
“ガハァァァッッッ!!!”
女子放出了浑身的右上钩拳为食,龍人是绳索倚着同时仰面朝天的画布上沈む。绳子缠绕着眼白削翻的那个身姿,男子职业拳击手与的威严也强壮也丝毫感觉不到。
水貂响了,女子用双手举起双手响应欢呼。那件护士衣服,是一片又一回的血。看了那个的女子,别说是不愿意,用笑容宣言。
“决定了!从下次开始我打死护士,两名!”
那个宣言,观众更加沸腾。新人女子新的辉煌,摆动着双手抓住那个喜悦的另一方面表示,那个女的几倍的时间花费了拳击男子职业拳击手的龍人,だらんと双臂而倒下了。龍人职业拳击手活跃越是继续,拳击侮辱开玩笑的偶像的战斗机的名声提高了。这种绝望性的屈辱的状况,还没有结束呢…。
各位好 新年快樂 這次帶來兄妹的戰鬥 機翻請見諒
http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=7651740
环中,两名男子激烈挥拍着。那个运动攻防一起眼睛也止不住的那样敏捷,彼此的Powerful的冲头陆续放出一边巧妙的防御展开。有时拳食一边也白天首先继续前进的那个身姿,到现在为止积累的锻炼和无论如何都胜出的斗志,作为拳击手的强度和骄傲,象征着似的。不久,穿着红色手套的男子慢慢压倒,夺取了下降的判定。照相机,画面结束了。
映像中红手套身上的男子,武藤宗馬映像,被深深的吸引了一年级的面前出现了拳击的魅力一说,拳击部的入部对劝。高中三年级的宗馬,这部的队长,数个月前的全国大会上这部历史上的第一次全国优胜。利用午休时间收集一年级学生,在全国大会中获胜的队长郑重地指导下未经验的人都会有很强的时候,后辈的二年级学生说了一惊。
“那个、队长。入口一年的女子的集体来。”
“啊,女子的集体?真稀奇啊。
虽然这里的拳击部是少数,但是女子在籍,不过,人数少女子活动的事也有很难的事,与男子一同流汗。不用说,拳击部希望的女子是很少见的,从一开始一択拳击部的类型多,和朋友相率参观的感觉来看却很少。女子部员的总结角色的副将的铃森让叫去的话,一年的前面进来。
“主将的武藤”。不好意思,女子的副将的铃森现在出来……”
没办法宗馬前出来,一年的女子的人素っ頓狂的呼声高涨。
“那是,哥哥!”
“…千早,你啊……”
提高声音的,是宗馬两下的妹妹,千早。妹妹说也不太关系好的妹妹了,比什么这个高中住进宿舍,长期休息也几乎拳击部的练习和集训埋头,所以宗馬来说是正面看是隔了好久。
你说的“没有吧?”这里的特别升级路线进入的。哥哥是体育推荐的框架吗?
千早的问题宗馬默默地点头。这个高中在县内屈指可数的名校,一般考试后进来的学生以外,成绩特别优秀难关学为目标的特别升级路线的学生、部活动中的活跃被期待体育推荐框框入学的学生了。
“不是那样的啊,哥哥在这里不可能考的。”。怎么,学习了吗?啊,我们看一下大家特别升级路线。”
这么说不怀好意笑,似乎也亲信女子们齐声笑。刚才也说了这本高中是名门学校,偏差值也高。成绩优秀难说宗馬来说,确实一般考试进去很难。但是,把那把它给妹妹…从很早以前成绩优秀,现在特别升级路线似乎妹妹被揶揄,那样的事说,坦率地点头,也不可能。
“能够让您,多余的照顾”。你才是什么来的呢?。如果你来嘲笑我,你回来啦,我很忙。
“嗯,不对啊。”。听说拳击部在全国大会上获胜的强有力的队长,所以对我有兴趣。但是很失望啊,那个队长竟然是哥哥。
“什么意思啊。”
不由得惹恼了宗馬是反问,千早是打怵不说。
“因为,从以前开始学习还是体育也做什么也不可能赢我了,差劲的哥哥队长,就是这部的实力有限吧。所以很失望。
从小学时代开始,这两个妹妹总是成绩优秀,体育万能,而且外貌也很出众。虽说如此宗馬也从中学时代开始的拳击5年以上继续,到现在为止积累的锻炼,在大会的实际情况,也作为拳击手有绝对的自信。其他的事姑且不论,宗馬的作为拳击手的实力都怀疑的千早的言行是无法容忍的。
喂,给我适可而止吧。我在全国大会中也赢了冠军哦。他什么都不知道的你,你懂什么。
宗馬来说太当然的事,千早就接受了,也没有风,微笑着说。
“没有那种事啊。我,在初中一时期拳击部。
“哈?”那是什么啊?
第一次听到听到的话,千早开始说是骄傲的开始。
“中三点—,拳击部每年做其他学校的对抗赛的选手不够,所以拜托的帮手。然后是猛训,精彩比赛赢了。怎么样,很厉害吧。
“阿,猛特训到底做什么啊?”
确实是体育万能的千早,偶尔作为帮手参加了社团活动。虽说如此,中三也应该有相当的期间练习。而且胜越猛特训什么是,从中学时代开始比谁都热心练习扑来的宗馬不禁反应。对于那个问题,千早说是值得骄傲的。
“4周—,每周一三五早上5公里左右行驶,放学后1小时半左右我练习了。星期六是大3小时左右,也短的拳击练习做了吗。这2个月左右做,然后在比赛前一周的夏季集训中充分实战形式的拳击练习做。キツかっ了,但是非常开心。”
这么说V给千早,看到宗馬内心的,什么是这样的事情。确实作为中学生的女生,说不定会有相应地好好练习的。但是这种程度的事,拳击了解了等思い上がら可受不了。
想说“我想,在拳击部的猛烈特训中获胜,所以想说什么。”…。那个程度的练习只不过2个月就什么都明白了,只告诉了最低限度的基础的技术吧。因此,即使赢了,对战对方也相当薄弱。说好的,我是初一的时候开始一周6卢德工作也练习也增加了一倍以上做了,星期日是附近的拳击练习场练习开得到了哦。从初中开始,高中后再努力地锻炼,已经5年以上了。
那句话一样,宗馬拳击开始部的比谁都热心练习中,休息日去健身房的自主练习到了。进入高中后,早晨的卢德工作到很晚放学后的练习是理所当然,周六周日也练习其他学校的拳击练习中遠征和拳击腌过,长期休息也年末以外几乎每天练习的投入。偶尔回到家的时候,卢德工作和重量训练也不缺,有时间的话,那是因为有了shadow。宗馬正是拳击一线,这5年间的全部作为拳击手的锻炼的奉献。
“啊,确实是,哥哥,胡乱地回去得很慢,周日每天都去健身房啊。”。那么说来,我也曾多次去玩了的,是您的游戏和哥哥鳟鱼拳击也做了,亲—。”
确实是有千早宗馬拳击,刚开始的时候,自主训练而去了健身房多次来游玩,练习风景参观了。在这个过程中,练习拳击的教练和练习的时候,用一个玩拳击的形式和防御方法,阶段工作的一半。千早是从那个时候情节好,只玩一轮的鳟鱼拳击过的。令人怀念的回想着对宗馬,千早是偷偷地笑着说。
“但是5年,也就是说,从以前开始做什么也妹妹我输吧差劲的哥哥的五年了啊。我认为我的2个月有价值的价值。
菲薄的口吻千早是件还口。毕竟是很生气的,但也不是因为一年的妹妹,而叹息着,叹息着。
“啊,真是的,明白了帰れよ。反正真心拳击干劲没有吧,你以前就中道而废啊。”
但不觉宗馬选好了口的,从以前开始体育万能特定的活动,因为长期不属于千早的态度奚落般的语言,千早明显拉下脸。
“不要去不分!因为是队长所以看起来很不起
说了那样说的话,想到了好的事。
“对了,哥哥,我和你的比赛!”。因此,我赢了,我的实力就明白了。
“哈?”你,有理智吗?
过于出奇不建议只是一味的惊讶的宗馬相对,千早自信满满地说。
“我,中三的夏季比赛后也常常拳击部露面,培训或对打的做了,所以有自信的哦。因为冲头也很强哦!
这么说,扑哧冲头陆续放出了给你看。不管怎么看都看不到无力的那一边。
“女人的拳对男人很有效呢?”…。更何况,你这样的轻量。
是的,拳击经验和男女差别自不待言,宗馬和千早体格也很差。总之千早的比赛,在所有的方面都有实力差不多考虑。
不要说“不要说混蛋的话,真的很回去啊。”
“嗯,比赛不是吗?”
嘀垂千早地宗馬“理所当然”,听到这千早是默默的笑着说。
“啊,明白了,可怕”。是啊,体育推荐框框的男子,那也拳击部的队长,特别升级路线的妹妹输的话就太害羞啊—。”
这么说ケラケラ笑千早的侧脸,看到露骨的挑衅被装上想着不能粗暴的话,到现在为止的抑郁,也有无意识地顶嘴。
别开玩笑了,你怎么可能会可怕的。说起来,我认真起来,你就不在10秒。
“啊,相当自信满满。如果你说的话,就用戒指证明哦。这是拳击部的队长吗?不要只是嘴,用拳头让人清楚地说出来吧。还是,说不想说那里逃跑的心情吗?
千早的完美的挑衅,宗馬也不由得吸引。实际上,在这一潮流中拒绝的是,确实是不。
“好吧,要是你说的话,就要干。我用这5年来磨练的拳击的技和力,用拳头让我明白哟。我不后悔。
“到底是啊,不愧是哥哥!”。但是后悔的是哪一个呢。好了,那么,放学后,放学后。因为战地点以后会联系。
这么说,千早是帮凶带领离去。意外的展开而惊奇拳击部员中,宗馬是自大的妹妹作为拳击手的强度,要让他知道。做决定。
有一点联络,比赛是在旧体育馆举行的。旧体育馆现在也准备文化节等使用,在文化祭的节目的彩排名义,放学后的旧体育馆封闭了。万一教师发现大每。所以,校舍不远了,现在是文化节的关系者只有不立ち寄ら旧体育馆是不错的选择。据说在这里设置临时环进行比赛。
放学后,去旧体育馆,已经设置了擂台的设置。体育馆的地板到1米左右的高度的戒指相当真正宗馬战意,提高。馆内已经,闻讯而不知从哪里聚集来的100人以上的学生比赛开始等待着。通过观众的方向去擂台,不断的声援。拳击部的队长在全国大赛中获胜宗馬在校内是名人了精悍的气氛,相貌也配备了女子的粉丝也很多。对方只是一个对方,就以胜利的态度和心情去擂台。
上擂台的话,马上就过来了,那个身姿的一部分男子学生也会发出狂热的助威。令人窒息的可怜,沙沙的黑发,然后柔软绷紧了的浪费没有的身材发出轻便点男孩子气的气氛。可爱和活泼是绝妙的平衡的思春时期的少女特有的魅力,蓝金球绝妙地调和着清爽的薄荷香味的空气感。
彼此环上升的话,リングアナ角色的学生各自的体重的介绍。轻量级的宗馬达到173厘米60公斤,对千早156公分45公斤。作为日本的高中生,对有着比较好的体格的宗马,千早在高中一年级的女生的女子也是小个子。
这两个人不仅是身高,体格和氛围也完全不同。虽说是高中生三年级以外也拳击历5年以上,似乎宗馬拳击手的浪费没有的身材,一边全身锻炼后的钢一样的肌肉的铠甲覆盖,热烈的后背和肩膀的前头开始伸展肌肉的健壮的手臂,无论是什么样的对手一击打ち倒せ也好像有强有力的。不仅身材,到现在为止的禁欲的锻炼和作为拳击手的许多的认真决胜负的历史故事似的的精悍的容貌和锐利的眼神,也宗馬地强壮的青年的气氛给了。
对千早还刚入学不久的一年级学生,相貌很幼稚很可怜,残り肩宽等宗馬的一半左右以外看起来没有。修长的双手是体格的成判定快要有了,仔细一看那个的肌肉发达了,一看就宗馬健壮的手臂不能相比。姑且说,这是因为肌肉质量的二的胳膊和美丽而破裂的腹肌,在千早在肉体方面做了最低限度的锻炼,不过,那是一个彻底的印象。宗馬的体格差在各个方面都有压倒性的,只是一眼胜败明显,觉得很拳击比赛的组合是看不见的。
根据リングアナ彼此的介绍也结束了,比赛前的手套触摸为了环的中央相对。比赛开始前进行最后的确认。
“真的好吗?”。即使受伤也不知道。
“那是我的台词哦,哥哥!”。疏忽大意KO了。”
自信满满的——千早,宗馬是吐き捨てる一样还口。
“啊,女人能战胜男人吗?”。算了,我也是一个哥哥,我一定会把拳击的事情什么也不知道的妹妹的你,和男女的等级的区别。
绰绰有余这样说定宗对马,千早地微笑着说。
“喂,哥哥,这样的情景,漫画和动画里偶尔会有啊。然后,体格和经验上的自信满满的男子,必然是可爱的女孩被KO啊。”
“你真的傻,没有漫画的事情啊”。男人输了女人,像这样的梦想,现实的环是不会发生的。
现实和虚构混淆的发言一边吃惊一边反驳,千早是沉着脸的。交往不觉得自己的角,回到马上锣响了。就这样,前所未闻的兄妹拳击对决开始了。
从第1回开始就早早开始,观众们的高涨是很有异样的。早千的说,确实是漫画和动画中的一个设定。并且,在那个中,才能有才能的美少女找到了劲敌的对手的逆转的机会,获得华丽的胜利吧。
但是现实和虚构是不同的。男女的体格差,不是找到了一个弱点就可以反转的东西。况且宗馬和千早,体格以上作为拳击手的经验和技术的悬殊。失败的可能性的存在都无法想象的实力差距,是因为对方宗馬后辈的拳击练习时相比也轻松的架势。暂且看这家伙的实力和你看,看千早的态度。
“走吧,哥哥!”
一边说一边猛然踏入了千早,压倒性的体格差也没有气馁,积极冲头放出。那个动作很敏捷,冲头也比预想有魄力。2个月间的「特别训练」和,成果,并且原本的运动神经的好处和天生的运动喜欢的日常的体力制作的成果吧。
话虽如此,反正是外行的毛的程度的小个子的轻量级别的女孩,轻量级全国顶级宗馬来说真正的威胁,似乎也不可能能冲头。千早的拳防御和回避轻轻いなし,落空的连续上升稍微呼吸逐渐千早的防御轻捂着刺拳。轻刺拳说轻量级的男子放出了的东西,二,三枚防护崩溃。已经胜败看见这样的状况,但千早拼命地脚步动,宗馬和采取距离凌ご打算。
“你,比想象的好。”。确实有才能啊。如果真想去拳击,加入了部的话,我会好好地锻炼一下。
那句话千早是被当成傻瓜了吧むくれる,宗馬反而是纯粹的佩服。宗馬当然是手下留情的,压倒性的体格差距,男女差别,并且拳击经验的差距的话,什么绳索侧面也被卷入不比赛的体裁保持着的了不起的东西。千早和同样的体格,拳击经验的男生为对手同样手软对打的话,恐怕大部分的男子早已根提高吧。但是,女子的这一,早就有着天性的拳击感。只是一点的话,我想对自己也不相形见绌。
决定了,这场比赛结束了就要稍微休息了一点,那就带着那双脚去拳击部吧。宗馬是压倒性的劣势也拼命脚步动,什么裁判员想見出そ刺拳陆续放出千早看这样决定。这种优秀的感觉,在劣势也不认输的心理,并且在物理方面的顽强。千早已经在,作为拳击手必要的东西,好象已经全部持有一样的东西。如果好好地熬炼,全国优胜的目标也成为一个强大的球员的自信了。那讨厌的地方也有说血缘的妹妹,拳击的快乐共同流汗的也不坏,等。
比赛后的事决定的,差不多该干完吧?发出稍微认真。巧妙的阶段工作距离缩短,准确地刺拳捂起来,最初是想办法忍耐了千早也渐渐被赶进。在绳索的侧面,移动了移动的地方轻的身体吹风。
“ウッ……!”
认真的一半以下的冲头,但千早就耐え難かっ的呻吟声一起故障了。裁判员的倒计时一边听对方,年轻的女孩用力的反省过了吧。但是惊讶的事上,计数是七SEVEN,千早在肩上呼吸的同时也要有fai。
“喂,那个吧。因为你是很强的,所以在这以上的话,会受伤的。
“我很烦啊,赢的是我”!不要输给哥哥!
彻底坚持对倔强的千早吃惊,裁判角色的男子的“箱!”和的话一起比赛重新开始。虽说如此,羽绒被夺走了的紧接之后的千早地宗馬的攻击,也不可能避免的。马上又被迫,宗馬是轻而易举的重击打入。
“ウゥッ…!!”
再次呻吟的提高了声音,刚才的反省尽情手软打的冲头的缘故,千早是フラつき一边也承受。但是谁怎么看都是绝望的情况,倒不如裁判停止不通的不可思议。
“还做吗?”。我和你在决胜负什么的,马马虎虎的。
对于边选好的说的话,千早很懊悔地嘟哝。
“哼,哥哥什么的,小学生的时候是班里的女孩子也欺负,被殴打吐了的事也好象有男孩的蛤蟆吐了,却有点拳击变得更强了不起啊…。”
千早无意地嘟哝着的话语,但是宗馬是冲击性。那是宗馬来说,想隐藏黑历史了。宗馬是小学生时代,体格瘦弱是争吵也弱,班的大块头的女孩子也打架输了确实吐了的事也。从那时起千早是宗馬看不起这样的态度,有那样的千早“女孩子被打了吐了”等是绝对不想被知道,拼命隐藏着的,是打算的。这是我想的,千早说,千早说。
“啊,哥哥,难道我不知道我不知道吗?”虽然可怜所以沉默了,但是学校里的大家都知道哦。
“大家……”
不由得梦呓似的嘟哝宗馬相对,千早是自信满满的说。
是的,大家。是的,这所学校是那里的学生很多,记得的人也不多吧。
故意那样说了的千早,宗馬对那句话的真正意思,也不能怀疑,不由得脑海里同学的脸浮想起出身校。这样宗馬来说,那个时候的自己的可怜的身姿,并且女孩子被打了呕吐了这样的事害羞的记忆。我再也不想再和他那样害羞,那是开始拳击的契机。作为拳击部的队长在全国大会中也获得优胜,从女子的一个被放置,从女子的声援的现在正是,封印的历史。
虽说是一瞬间千早的话完全注意,脚停止防御也松弛的宗馬相对,千早一下子深入!
“变成……”
注意力大幅下降了宗馬反应迟缓,慌张的距离,要取得的脚也纠结了。作为拳击手的锤炼选拔出的本能危机宣告防御,以巩固的决心,一瞬间的差距,千早的左钩击宗馬的頰剜!
パーンッ新闻!
“ブフッ!”
并且一瞬间的距离,陷入的气势,充分利用了体重乘坐的右直拳,宗馬的防御的空隙间隙面部直接袭击!
バコンッッ!!
“ガハッッッ!!”
虽然这是一个轻量的一个轻量,但体重的右直直,用防御的间隙直接袭击颜面,受到相应的伤害。一瞬间フラつい的宗馬,但总算拳击手与锻炼的平衡感,巩固防御姿态恢复。
“啊,有反应啊”。哥哥,比赛中东张西望,做是不行的。胜负不在胜负,还不知道呢?
笑着刚才的宗馬的话反手来说挑衅的千早,宗馬肚子有煮えくりかえり快要倒下了。右直拳的伤害是有,但是仍然是压倒性的实力差距,这个自大的口的封印吧宗馬攻击恢复。但是,伤害的影响仅说动作迟钝,加上出乎预料的千早的反击的从焦躁动作粗了,相当千早捕捉不住。一来二去第一回合终了宣告锣响了。
“啊,就是这样的东西吗?”。现在,重点是哥哥稍占优势?但是现在开始一口气要攻了,觉悟吧,哥哥。
“…啊,说吧,傻瓜。”
出乎预料的反击噬说整体是压倒性的宗馬优势,损坏也轻微间隔足够快要能恢复的水平。第二轮拿出真本事的话,宗馬的胜利不会怀疑灭亡了,自信满满的千早对宗馬是奇妙感到不安,焦虑没有隐藏了。刚才的第二次的身体用吹风再用力一点地倒就好了,和后悔在脑海里,那简直就是预感到了败北。那样的后悔,拂去下一轮打败就可以,只有转换了心情回到自己的角落。
“队长,辛苦了。”
首席秒针的角色的2年的男子一边说着,一边护齿洗洗宗馬喝的水或。
“那也很残酷呢,队长的妹妹”。完全没有突然打吗?
“咦?”
意思不明白反问,后辈仍然感到愤怒的这样回答。
“因为那个左和右直脚,队长妹妹第二次的身体食らわ了以后,再别勉强了忠告的时候放出了呢?确实不是违反了规则,不过,对担心的队长不是太过分吗?
这句话是宗馬恍然大悟。观众的声援也有,包括一个包括在内的擂台以外的对话。所以,那个突然袭击是宗馬担心妹妹的结果产生的空隙被扎的东西,观众们看起来似乎。实际上,从观众席的倾听的话,倒不如宗馬应援的声音似乎在增加。如果是这个,在下一回合打倒千早就什么也没有问题,这样想的话,也会有自信的时候。另一方面的角从千早就听到了。
“什么的啊,那是什么啊?”
后辈的惊讶的声音钓的千早看,千早是手捂嘴张开拳头…简直模仿着呕吐的手势。
“那家伙,难道是……。”
宗馬的“蛤蟆吐”的过去的那边的秒针们说了吧?。千早的首席秒针的女子部员的总结角色副将的铃森,其他的秒针也都会女子部员。拳击部的队长。宗馬来说,同部分的女子部员们以前的事情,说“女孩子打架输被殴打的蛤蟆吐出了”被知道的是,屈辱那个东西。
“怎么了,队长?”
“不,什么都没有。谢谢你。
间隔的结束迫近,宗馬是喉舌安上重新站起来,第2回合开始等待。好不容易大家好的情形误解着啊,无论如何都要赶快把KO千早,宗馬拳击部作为队长的实力著称,比赛结束不可。锣响,第1回合开始时没有的微弱的焦虑的同时,第2回合开始了。
认真决胜负的再开宣告锣一起开始了第二轮。那个声音的宗馬作为拳击手的锤炼选拔出的斗争本能点燃。不管怎样说,只会集中打倒这家伙,新的决心就要重新好了。间隔伤害着几乎脱落,冷静的话压倒性的实力差距从宗馬的胜利是肯定的。
但是,第一回合结束前的那预想外的展开,并且从年幼的时候开始的情结和不擅长的意识,宗馬内心“要快点解决安上了。”的焦躁无意识上萌发了。而且宗馬和哥哥,男人的骄傲,对自己的妹妹好好地不去面对这样的意识。因此,焦虑不自觉就出席比赛了,自己也没有注意,平时的话不可能的粗糙笨拙行动了。对千早是间隔中恢复体力,而且一点点宗馬的运动习惯了吗,充满自信的轻快的动作展示。
就这样,5年以上的拳击经验在全国大会上获得优胜的看,以是一个身强力壮的赖特级的男子和,拳击的2个月的话,体格也在遥远的细长的细长而可爱的细长的年轻的轻量级女子,压倒性的实力差的组合,比赛是不认为的对抗状态。千早巧妙的阶段工作间隔保持宗馬的攻击,巧妙地躱し另外,防止偶尔刺拳放出给你看。从门外汉的观众来看,好象有着旗鼓相当的战斗。当然,原本的压倒性的实力差一点点宗馬推的,那个展开迟迟的东西。
“可恶啊,为什么这家伙怎么这么时间对方…。基本上什么啊,这个运动的好处防御的好,真是2个月拳击咬而已啊!?」
意想不到的苦战,而来到这里的意料之外的运动的好处和防御的巧妙地感受千早的出众的感觉,宗馬越来越焦虑的加剧,它更是运动会使粗糙。当然,即使感觉出色也宗馬和千早的技术和经验的差距是压倒性的,原本的体格差,也有冷静的战斗的话苦战的不是对手。但是作为男人,拳击部作为队长,比什么哥哥和妹妹压倒示好的话觉得只是招募,宗馬向来冷静无法取回。焦虑招募另一方面的宗馬的脸,一边千早是绝妙的时机,而从心底里快乐的声音说。
“哦哈,哥哥,不想到的苦战是着急的”脸啊。刚才的间隔的事,在意的是不能集中的。所以很可怜就告诉你吧。哥哥的蛤蟆吐气的小故事的话,说给大家惊讶得笑了。是啊喂,拳击部的队长全国大会优胜了很傲气的哥哥,女孩输蛤蟆吐啊啊。”
“…哦,住口哦,比赛中哦!
切断迷惑一般刺拳放出,实际上是完全动摇无法抑制。那样的宗馬内心完美读取,千早巧妙的用语言进一步追击。
“总之,封口做着,不过,学校的大家知道会怎么样呢?从明天起绰号拳击手蛤蟆吐了,学校里的被大家笑了吧。啊啊,可怜的哥哥!
“我说什么,住手!”
千早的话,宗馬是屈辱感和焦虑中快要变得可笑,但第一回合的教训,什么冷静保持避开的闷棍。客观考虑的话,千早的威胁不是很了不起的。确实是不好意思的过去,不过,已经是一直前的事了。把那懊悔的思念当作谁,谁都会积极地热衷拳击,在全国得到了冠军的实力。这样说的话,谁都宗馬的笨蛋之类的吧。实际上,平常的宗馬要是能判断了吧。但是,从幼年的自卑感和不擅长的意识了妹妹的千早绝妙的表情和遣词用句说了的事,宗馬的判断是完全不同的东西了。那样的宗馬的混乱切了内心的同时,千早就看透了决定的一句话。
“对了,哥哥,我,我知道了哥哥的更多的话。”
“……”
蛤蟆吐以上的可耻的事马上想不出这件事,反而加剧宗馬的焦虑。完全是自己的圈套落入了哥哥的表情,一边千早是列举那么说。
“对了,例如,最特别的是…”
由于!!!」“闭嘴!
承受不了宗馬是左直拳放出。但是,唐突的Punch也不会中奖。千早巧妙的头打滑左直避开,一口气宗馬的怀里,右上钩拳放出跳水!
パコンッッ。
“グハッッッ!!!」
不谨慎的左直接Gara空了宗馬的下巴,恶心的右上钩拳。下巴尖端的完美的课程狙い打つ那一击,杠杆的原理宗馬脑摇动。轻量级别的女孩子的冲头,但这确实是见效了,头顶刺一样的冲击全身的感觉失去。
“Good…ウゥ……”
无意识地呻吟一边漏宗馬总算止步,真正的伤害了。对那样的宗馬,一旦采取距离的千早,揭开秘密的说,好像。
“哥哥是从下面的攻击弱,说,铃森先生教的。所以,哥哥的不谨慎的攻击邀请的话还是有机会了,不过,大是正确的啊。怎样,女孩的右upper。还是女人的拳不好使的说是逞强的?
宗馬身高173厘米,轻量级选手作为权来身材矮小。特别是同世代的硬手180厘米近的高个子的人很多,宗馬自然的样子从上卸下一样的攻击的应对磨练了。当然,平时的话从下的攻击充分地也能对应着,不过,千早的语言的邀请的不谨慎的攻击之后了,而且体格娇小的活用怀跳入千早宗馬的视野下鞋帮发射了,所以宗馬仅存的弱点戳形状完美了。本来应该宗馬有利的压倒性的体格,千早是相反的发挥了。
“Good…该死,铃森的家伙,你这是什么意思?”
男子的对手都很少的伤害震撼的同时,千早这样的信息给我的副将的铃森里骂人。多少千早的首席秒针的任务是说,队长宗馬支副将的立场的话背叛接近。平时还可以很好地做了了,为什么铃森那样的事的了吧?如堕烟海。但是,那个回答是,在突入后重新开始攻击的千早的口中。
“哥哥,铃森先生和拳击练习后,反正是女孩子的男人啊,通过说的呢?”
确实,宗馬副将的铃森和只有一次拳击练习过。在那个场合是铃森的实力夸奖了,不过,此后的练习中,只有男性的场,不由得说出真心洒了。但是宗馬是不知道的,偶然门的阴了铃森听到这句话的。拳击部原本是男子优势的世界,女子不成文规定中,也最多是个副将。她决不在脸上,但是内心却一点点地不满。
这个时候的宗馬的言词也她的不满一过,第一回合千早宗馬右直猜谜的情景看内心隐藏的思绪沸腾,拳击练习中发现了的唯一的弱点千早告诉了。拳击练习中都是怀宗馬进了铃森短发鞋帮吃了,不过,那个时候是腰的没有加入轻冲头,而且对下巴的不是直击。因此几乎不伤害,宗馬是出错,至今的我觉得就忘了了。但是铃森是宗馬的拳击练习中给予的唯一的有效打击的记着,那个信息元千早巧妙的挑衅和组合的必杀的开展出了。
“铃森先生是我,哥哥被打倒的女子拳击男子相通是证明想要吧!”
千早说一边说一边左钩,继续放出左上部。右upper的伤害还稍微フラつい脚下的事也有,在左钩结块,防止左鞋帮スウェー背部闪开。
“打倒男子的女子的力量”从前辈那里得到了热情的感觉,像漫画一样燃烧吧!说起来,这样的时候,狂妄自大的男子输了!
“ふさげん那样的,像傻瓜一样的话,有怎能…!!”
铃森什么想法吧。无论要飞舞,千早,宗馬是拳击青春全部奉献给了男人的自负和自尊心。不管漫画,在学校的大家面前,绝对要避免和妹妹在拳击中输。再次左钩拳放出了千早的攻击,阻断左上部的准备スウェー倒车。这样多少次鞋帮吞噬我觉得宗马,但正上方恶心鞋帮以为千早的左斜伸び上がり…
スパーーーンッ!!
“ブハッ!!”
千早刚才之后左钩拳后左上部和みせかけ放出,左臂安上角度发射,斜伸び上がる一样的扣杀冲头放出了的。斜伸び上がっ的扣杀的轨道上更深处,把狙い打ち鞋帮设想スウェー背部向后仰着上半身的宗馬的頰为抉っ了。
“戴尔…的、……”
扣杀的目标很甜,不太好好地在身上的东西也没有,不过,刚才的右上部的伤害的状态几乎没有了脚的感觉。尽管如此宗馬下跌想避开专一,千早クリンチ浇上。
“アァ…ハァッ,可恶!……”
为什么拳击部主将的俺对方クリンチ之类,和屈辱,胸口浑身充满总算千早地缠住不放宗馬相对,千早是称快。
“扣杀,好像起作用了啊,哥哥。扣杀现在好象不怎么用,不过,特别特训的时候借给了的女子拳击的漫画主人公使用了的憧憬,和朋友玩一半练习了。在有趣的一半练习的技是在这个临界的安打,漫画的事发生了吗?
“ウッ,ウゥッ……”
宗馬的自尊心,彻底地愚弄千早的话,现在的宗馬很懊悔地呻吟只能。那种绝望的宗馬,千早进一步追击。
“即便如此,男子拳击部主将妹妹的冲头Aクリンチ之类不害臊吗?大家都在发呆吗?
确实,绳索的对面,宗馬的可怜样子的观众爆笑。这也是不无道理,筋骨粗壮的男子拳击手一直娇小的奢华的妹妹的冲头上忍受不住,可爱的女孩缠住其牢固的肉体总算支持。那个身姿正是男人,作为拳击手象话的极致。
“那什么的,那クリンチ甘过。5年也在拳击部做什么呢?
“那什么的,那クリンチ甘过。5年也在拳击部做什么呢?
是的,宗馬平时是不一样的体格有差距的对手好クリンチ决定不了,相当甜的クリンチ了。特别是千早的左腕几乎完全免费了。
“クリンチ正面都做不到的哥哥,惩罚,啊!”
千早一边说一边尽情的左腕拉,无防备了宗馬左侧的肚子的刻印!
匕首,ZAP公司!ガコッ,バシィ,多斯ンッッ!!
“啊,ウグゥ!オエッ,ウアァ,ンアァッッ!!”
不能坐在腰,每一个简单的穿孔。但是肌肉的铠甲保护的事不能的拳击手的身体的周点销点连续打,并且被巧妙的缓急小心伤害使之增幅千早的战法的前,宗馬稳步受到伤害。
“アハッ,怎么哥哥,女孩的冲头的味道。那样的无情的声音,好象相当舒服的那样!
那么说来,当然千早就不能松开。只是连脑震撼脱力状态,再加上杆布洛连续接受呼吸上切的宗馬向,最后一击,只为打进,浑身的连续打!
ズシッ!バスゥッッ!ドシーーン。
“アゥッ,オォッッ,ウエェェッッッ!!!」
稍稍增强的冲头、增强的冲头、以及在这个状态下打不到的全身穿孔。千早的浑身的杆吹塑三连续打上宗馬完全被打倒了。拳击手人生第一次说的疼痛和痛苦的连续クリンチ,开始的时候还勉强剩了作为拳击手的矜持,完全被夺去。娇小可爱的妹妹,一边在クリンチ縋り付き重击的次无情呻吟的提高了声音现在的宗馬,拳击部作为队长的威严也锻炼了作为拳击手的精悍也完全丧失。
“一个可怜的过去的哥哥”。拳击部队长即使是狐假虎威,也就是哥哥的内在哟。但是,现在还没有呢!
千早说,裁判所布莱克命令前夕宗馬手臂振りほどく。支持,还失去フラつき防御也没有回到完全无防备的宗馬跳入怀中,第二次挥起右上钩拳!
ガコンッッ。
“グハアァァ…ッッッ!!!」
强烈的右上钩拳吞噬,一瞬间伸び上がっ的宗馬,完全失去了平衡感的屁股吹嘘从后面故障了。
“一、三、三…”
仰面倒下的宗馬地裁判有计数为首,这样的无情的身姿的宗馬为千早从上面俯视那样说。
“你看你看,站在了哥哥,就这样被KO啊?女人想赢男人,快点告诉我。
“ゼッ,ハァッ…我是干笋
一边笑一边用傻瓜一边说的声音那样说的千早的声音,作为拳击手,被男人的自尊心受到刺激。女人,这也不可能输给妹妹。宗馬脑动摇了,不仅クリンチ中的杆布洛耐力也在被夺走气喘吁吁的状态,完全是打出的状态,不过,双手双脚用力想办法把身体持ち上げよ打算。
“five,六……”
你什么的…我不会输!
几乎只会用气势的身体,一边粗暴的呼吸动作。那样的宗馬看,青手套和打ち鳴らし千早パシッ一边高兴地说。
不愧是哥哥,从以前就成了我的玩具了,用戒指也会很好的。
“呼,别开玩笑了!”
愤怒的同时,清淡的弾き返さ刺拳放出了。相反,千早刺拳放出了,现在宗馬是凌驾难左右。作为拳击手的锤炼选拔出的本能,这种状态,伸出手是伤害和判断,这是防御轮坚定的决心,やり過ごそ那样的心宗馬看透了千早说。
“哎呀,哥哥,从刚才开始就根本不打不过来吗?”或许,女孩子的拳击会可怕吗?拳击部的队长,妹妹手也脚也不出去啊!
就是这样,没有那样的理由!
“想成为拳击手的打算不是嘴,用拳头来证明我吗?”。看,观众的大家也很惊讶吧?
千早的语言被传染一般,从观众席的声音意识向确实,女孩对方坚定的宗馬只守护的搏击嘘声的暴风雨。到现在为止的比赛经验了的事没有的客场的展开的焦虑,什么比赛的体裁打算保持放出刺拳。但是那样刺拳有效也并不是说,防御坚定的状态勉强刺拳放出了,本来的牵制的任务,反而产生间隙而已。在这仅有的间隙上,在完美的时间里放出千时的右上短鞋帮。
新闻パンッ!!
“ブハッ!!”
短鞋帮本身是无能的东西了,下跌后的宗馬也正是因为フラつい了。
パンッ,バシッッッ。
攻击能力完全失去了对宗馬,千早的放出了刺拳相继爆炸。脚下的感觉也中期被夺走满足的阶段的工作也不能宗馬,千早刺拳的连续打一点点被推,终于绳索侧面被迫。对于丢失逃避的地方,千早的高峰袭击了!
ガンッ,ZAP公司!ズバンッッ,ドシィッッ。
“クッ…这是……”
体格差活用巩固总算防御,下跌之后追加伤害,绳索侧面反击也也无法回避洛克现在的宗馬完全沙袋状态。现在和二人的力量关系完全逆转,别说是千早宗馬打倒KO为了不被守护贯彻只能。力量的平衡完全垮掉的大好时机高峰利来千早之前,背上半身和揉成团,双手捂脸防御宗馬巩固了,不过,那样的哥哥的身姿关注着千早笑着说。
像那么像乌龟那样圆,怎样才能打倒我呢?。请告诉我!
说的同时也放出强烈的右身体直。
ドスッ!!
“ウッ……”
那个冲头是宗馬预想以上的威力了,即便如此,锻炼锻炼重叠的钢铁一般的腹肌打破不至于。但是这个姿势是千早回击是不可能的,绳索背负完全沙袋状态的宗馬,钩和直一个个的质问。
ZAP公司,ドスッ,超市的公寓,ガンッ,咕咚!
千早的热潮,观众的兴奋达到了最高潮。筋骨粗壮的宗馬红色的手套掌握环上升的话,它只强壮精悍的气氛。正因为如此,但那宗馬体格的遥远较差,可爱的女孩绳索侧面被迫沙袋状态的景象,正是漫画和动画的世界好象实现了的异样的景象,漫画和格斗游戏中娇小的女孩大汉男子打倒的身姿看惯的学生们,现实是不可能的,以为展开展开的二人的比赛确实兴奋,声嘶力竭千早的“奇迹”的赞美。
“去—,就在那里”!我要做!
“千早千早!柴胡—!︎”
“宗馬—,男人却无情啊!”
观众的空气振动欢声为背景,千早更加气势冲头陆续放出的同时,防御一方的宗馬对地嘲讽说。
“呵呵,哥哥,妹妹在一个高峰期的高峰期,作为一个男人,不觉得惭愧吗?”看,观众的女孩子也笑着。
“呜…”
故意「女孩子」,强调了千早的话,宗馬的男人的骄傲是完全打碎了。实际上,出乎预料的单方面的展开,这也拳击部主将的宗馬矮小的一年的千早单方面的逼的太无情了展开,千早的帮凶,当然是宗馬的fan的女孩子们也完全冷淡的眼神。从四面八方千早的声援和宗馬的骂声和嘲笑飞来的完全客场的情况下,宗馬战意是讨厌应也枯萎了。
“哈哈哈…ハァッ,クソッ…什么,说什么如果带上间隔…如果能回复冷静的话,就有这种家伙
即便如此,作为拳击手的自尊心让自己奮いたた宗马,但千早的毫不留情的高峰是不休息地倾注而下。
巴辛,ドカッ!面包,帕面。,ドスッ!!
千早的不断冲头的岚来说,防御巩固。宗馬总算是一种致命性的破坏回避的,如此的高峰持续承受永远不可能忍受。虽说是防护从上面的Punch,但并没有伤害。本来就下跌后的フラつい的状态下,绳索背负反击也回避也无法从上下左右的鱼钩,鞋帮直发和猛烈的高峰沐浴,逐渐迫近的界限。宗馬的防御正在崩溃的事看出了千早,勢い付い的口吻说。
“就快要到极限了啊,哥哥!”
ズバンッッッ!!!
“グハッッッ!!!”
千早高亢的声音一起射出的浑身的右直拳,被积蓄了的伤害フラつく宗馬的防御的正面被灌输。那个强烈的一击在混浊,绳索倚着的姿势防御也几乎崩溃的宗馬相对,千早在嗜虐的微笑一起挥起拳头。
“就这就结束吧!”
“クソッ…这是……”
气势抡过顶千早相对,在朦胧的意识中,作为拳击手的习性,不仅提高宗馬幽幽防御。这就结束了?谁都是这么想的地方锣响,第二回合结束。
“那,已经结束了吗?”虽然我已经不在了。锣救赎了呢,哥哥。”
尽管如此说,一边迎接着秒针和观众的欢声,轻快的步伐回到自己的角落。用自信满面的笑容让双手高亢的样子,好象已经赢了比赛,力气也体力不充分的样子。
“ハァッ…ハァッ…这是谎言,这样的,这样的,就这样
对宗馬是目瞪口呆的表情,暂时绳索靠着了。拳击部主将的自己的体格和经验都远远不如妹妹绳索时为止,被迫KO咫尺之前在拯救锣。在几分钟前想象不到的展开,一个噩梦就快点醒来。但是全身的疼痛这个戒指现实存在的残酷的真相告诉,宗馬是气喘吁吁地晃里晃荡角只能回到。倒向一样,角的坐在椅子上呼吸困难宗馬,千早形成鲜明的对比。只看一眼消耗切的样子。男子拳击部的队长,也不管一年的可爱的女对方无情拳击没能对宗馬以外,从观众席失笑和嘘声飞翔。在特别环节的角的话,到现在为止听不到的观众的说话声。
“宗馬的家伙,拳击部主将啦称霸全国啦说伟大的样子了,那么可爱的一年的妹妹被打败,我们更弱啊。这次他和拳击练习了KO吧。”
“哈哈哈,好吗?”。但是那家伙,中学的时候开始拳击吧?只因为这样,年轻的妹妹手也脚也不出来啦,只是说什么话都是很弱的话。不到那里才能,倒不如同情。
“做了!”
这么说爆笑的男子们,宗馬的同班同学。别说是格斗技运动部都没进入的软弱的男子们被嘲笑わ,宗馬是愤怒和屈辱,心情变得可笑。那样的宗馬的耳朵,这次是女孩子们的声音。
“很失望啊,武藤前辈”。很强烈地认为很帅,比赛的应援也去了,一年的女孩子对方一边也被打败了。
“真的啊”。说起来,拳击部的队长的明明是年轻的可爱的女孩子对方做了那样的可怜的比赛以外,真是老土啊。作为一个男人是不可能的吧。
就连“两个人,都说这种说法很可怜啊,前辈都拼命地战斗着。”。因为太弱了对女孩子的对手没有的比赛,那样的说法是不好的。
庸俗的孩子,强硬的孩子,大方地做了的孩子。那样的二年级三人组的话宗馬的屈辱感更加煽动,她们的聊天更持续。
说到“很帅,剑道部的立立前辈,凛然又漂亮又帅啊!”
“明白的!我是武藤前辈,立花前辈的类型呢。
“那么接下来的大会是立花前辈的支持啊。”
这么说,宗馬比赛中的事等完全忘记了似的,爽朗的笑容,一边在想坦诚相待。男子这样明显是笨蛋的,而是对象的转换和宗馬不关心的活生生的反应,这个比赛的结果对宗馬屈辱的危机感,更提高了。
有宗馬拳击开始了拳一个战斗的拳击手的骄傲高强壮的姿态的缘故,那个憧憬怀抱着痛苦的训练,挑战持续磨练技能,全国称霸的实力得到了。虽说如此宗馬也年纪的男子高中生,班里的中心。男子被尊敬女子黄色的声音从沐浴好在意。那一变,年幼可爱的输给女子的拳击部主将着屈辱涂成的高中生活等,这是难以忍受的耻辱。
以沉重的脚步角椅子上坐下,回到柜台旁等待部的同伴和后辈也明显疏远。尽管如此首席秒针的后辈,一点也宗馬恢复手法很好地应对。
那个“那个…队长,没问题吗?
“没关系的。”!我这家伙怎么可能会输给我!
首席秒针的男子的心痛看东西一样的眼睛宗馬的屈辱感掻き立て比,不由得大声呵斥。部后辈的首席秒针的那个声音不禁肩膀蜷缩黙り込み,无言宗馬水喝。宗馬并没有意识到,宗馬的性格很熟悉的首席秒针的比赛的内情,暗中体察到现在为止的展开千早的下一轮的行动也附有预测。但是宗馬的等的样子那个事不能说出的样子,间隔是结束了。
锣响,终于最终轮开始了。首席秒针的努力,也有宗馬总算是某种程度上能战斗的状态,回到了。当然,比赛开始时候相比一半以下的能力只能出,但拳击2个月吗拽了的轻量级别的女孩只对方的话,充分胜机应该是有的。间隔中被泼了屈辱,也有想办法逆转证明自己的实力,这样的决定千早转向。那样的宗馬,千早仍然是快乐的说。
“如果突破这一回合的话我就赢了。”。嘛,可以轻松的吧。
一边说着,一边轻放出宗馬刺拳一边保持的距离。千早的话是不能囫囵吞枣,但是宗馬也理所当然,千早是逃避的目标和想法。原本点的争夺主要比赛3轮和短的业余拳击,选手被KO很少有不。况且,两人的压倒性的体格差的话,KO等难考虑一样地认为。而且至今为止的比赛的展开,第一回合的结束以后几乎是千早优势,这样下去的话也没有大的失分逃げ切れ千早的判定取胜吧。反过来说,在这轮宗馬来说点去拿,流淌千早是防止这一行动。
果敢向前继续对宗馬进攻,千早敏捷步法保持距离,宗馬刺拳巧妙防御防御。比赛开始时的一半以下的实力的宗馬,宗馬的冲头上眼睛习惯动作非常好起来的千早的实力是势均力敌的附近,完全的对抗状态。压倒性优势应该是,从焦躁不能发挥实力的第二轮的教训,宗馬拼命地保持冷静攻击继续。但是彻底防守对方的千早有效的一击不给予,踏实的时间过去了,去逐渐焦虑征集了。
“不破坏任何人的防御…。”
宗馬的焦躁和相反间隙和千早不显出,轮开始到1分钟过去了。就这样什么也做不到就要结束了,与急躁抑制不住了的时候,宗馬放出了的身体有千早的肚子打刺拳。
“ウッ…。”
发出呻吟的声音,仅仅是一对一点点的动作。终于到来的机会,宗馬是千早的身体去攻击集中。最初是早就避开了的千早,不过,因为在霍城受到伤害也坏了,终于防御。至今,放出分列一二冲头。左刺拳想办法防止的千早,但防御是崩溃。在那里宗馬,浑身的右直拳投入。千早就用绝妙的车头避开它,下次的瞬间…
ボコンッッ。
“グェェェッッッ!!!」
右直上气势之前出现的宗馬的身体,对腰回转乘坐的强有力的左钩叩き込ん身体!
“ゲボッ…ゴホッ…ウアァ……”
车身柜台的形式被敲进了浑身的杆吹风的痛苦宗馬是一击昏倒,就直接从脚下开始崩溃。但是千早,宗馬就这样倒下都不允许。腰丢了,身体状态引起力利用强烈的右身体鞋帮宗馬的心口中让めり込ま!!
ズブウゥゥッッッ。
“オエェェェッッ!!!」
完全无力的状态宗馬的心口,千早的青手套拳击的贯彻,刺穿。柜台利用人体的完美的二连续打,宗馬画布上沈み却因为太痛了,昏了过去。
“オォッ…ハアッ,ハアッ,ゲホッ!カハッ…ゼェ,ゼェ,オェェッッ……”
痛苦让身体よじらのたうち回っ的宗馬相对,千早就决定胜利手势一边斩钉截铁。
“我干了,身体下降了”!呵呵,我真的是要判定赢的吗?不是,因为我疏忽了哥哥,为了让甜的右直直而使之。稍微有点假,稍稍变简单的话,像是傻瓜一样。现在的哥哥的Punch对那样有效吗?
“アァッ…クソッ,那样的我…哈哈哈,ウェェッ……”
只是连女孩人体羽绒被剥夺的男子作为拳击手太害羞的状况,千早开的声音抑扬的屈辱感最高潮吹动,宗馬是无情的,眼泪就涌出来了。但是,一来二去也裁判员的倒计时开始,已经倒计时five。还是疼痛颤抖着的宗馬前,千早是得意的说。
“女孩人体羽绒被夺走KO吗。嘛,蛤蟆吐拳击手的哥哥很般配吗?我自以为是的话。不过,哥哥是我比赛战斗的女孩,反而多次对打的后辈的女孩子更弱了?”
“六、七……”
“ハァッ,ハァッ,クソォッ…就这样,这样下去吧!
宗馬的拳击手与的实力和经历全盘否定千早的挑衅,就这样是不会结束的心情,几乎只弄气势铅一样重了手脚,拖着宗馬倒数,加入什么起来Fighting姿势一定取得。
“ハァッ,ハァッ…我是在全国优胜的,这样的家伙,我的拳击马上就要在这个了。
打出状态,一边作为拳击手的实绩开口的,自己想办法激发。对那样的宗馬,千早是佩服和惊讶的混了一样的声音说。
“还做了,真是从前就没有浪费的不好的,只有一流的啊。”。但是冲头癖性剩的,假动作是清淡地挂,拳击的人5年到这种程度?哥哥,无论做什么,我都赢不了我。
“,我有癖性……?”
千早的话受到冲击,不禁反刍。确实宗馬拳击开始的时候,冲头打时癖性,才有读输过好几次了。但是宗馬彻底技巧磨砺,癖性纠正了。
说“是这样啊,其实比以前更是好了,初次对战的对方没有发现,不过,从我看来就一发了。”
是的,千早是宗馬的中学时代,知道,当时的鳟鱼拳击经验也有其癖性完美看穿了。那样的千早来说,打算消失了也略微剩了宗馬的癖性看穿处理等修建也没有了。第二轮宗馬那么苦战的和焦躁加上千早癖性看透了。宗馬作为拳击手优秀的素质了,千早的素质确实是天才。那件事太表露了,作为拳击手的视角和技巧方面输给千早的事实被打击的宗馬向,千早是一副吃惊的说。
“那么冲击吗?”我不认为大概是奇怪的,第二回合只能避开那一个。果然是哥哥,感觉没有什么感觉呢。拳击的话就好了。
“吵死了,卖的说!
对绝对的自身作为拳击手的才能,千早…偏偏千早地被否定,宗馬懊悔得乱七八糟的放出刺拳。看着他用惊讶的脸看着他的哥哥的样子,千早就陆续放出一个准确的身体。
ドスッ,ドスンッ!︎ZAP公司,ズブゥッッ!
“オエエ,ウゲェッッ!加哈,ウエェッ︎!”
刚才的身体,低于还是几乎没有恢复身体的追击,能承受宗馬也不可能。如果注意到的话,角侧面被迫什么防御,提高予以,连打照射中,宗馬呕吐的感觉。平素的比赛前为了避开呕吐而节制饮食,在胃里,只是对方不只是对方,就在这场比赛中参加了。
“オエェ…ウップ……”
宗馬的痛苦的样子情况察觉到了千早,民丰附有着说。
“咦哥哥,难道蛤蟆想吐的?アハッ,男子拳击部的队长妹妹的重击培育蛤蟆吐了的话,真的是一生的耻辱啊!”
“不闷…哈哈哈啊啊…那是……,那就……”
总算抑制呕吐感的同时,宗馬不禁那个情景想象表情扭曲。学校在大家的面前,拳击部队长自己妹妹被打败,环上呕吐了。与小学生时代相比,比任何一倍的都要流到屈辱的景象中,更想让自己的身体在不断地布洛上。
“アハッ,哥哥,妹妹的身体攻击害怕防御下降了吗?不只是拳击的技巧和经验,身体也在女孩子以下!
ZAP公司!
“ブフッ!”
下降的防御的趁乱放养的左钩,第二次的下跌后的宗馬是フラつき,角也下垂的样子。防御崩坏了宗馬相对,千早敢头不瞄准,身体攻击集中。
ドスッ,ズブッ!!
“カハッ,ウゲェッッ!!”
“你看,加油,我在学校的体育馆在大家的面前!”。妹妹的冲头不了蛤蟆吐了,真是拳击部队长是最可耻啊?”
千早就这样说了,一点也不能休息。不,更激烈的重击的岚的心口宗馬贯彻,杆剜。
バスッ伽魂!ドシィィッ,ズバンッッ。
“グエェッ,ンガッッッ!哈哈,ウエエェェッッ!!!」蛾
一发一发就得与男子相比,无力的早千早的一击。但是,刚才的霍城受到了巨大伤害的地方为引脚点的目标被射杀,锻炼了的钢的肉体也永远无法忍耐。而且千早呼吸也不使连续恢复的间隙,不给那样的高峰前宗馬的车身沦陷前。宗馬的表情中可以看出了千早,它是得意的笑容。
就快要到极限了吗?这是怎样的!
尽管如此说,一边在前深入的去放出全身的右身体直!
ズバシィィィッッッ。
“ウボゲェッッッ!!!」
千早放出的开瓶器吹塑腹めり込み,终于忍耐不住宗馬是啪嚓啪嚓地蛤蟆吐、周囲酸恶臭包围了。那强烈恶臭和脏乎乎外观,宗馬5年多时间筑成的骄傲和威严完全丧失了的事,并且从现在开始宗馬品味的耻辱,象征着似的。从观众席上,这是因为观众席上的一个比起哄的失笑。
“ハァッ…ハァッ…谎言,这样,这样的
完全爽然若失状态的宗馬,一边千早是脏东西看那样的眼睛说。
“哇,真的吐了啊,真是的”。即便如此,以前对于同岁冲头被蛤蟆吐了,但是现在年轻的妹妹我干什么的。据说,反而变弱啊。哥哥的这5年,全都是浪费了,也明白了。从以前开始做什么都不行,但是我没有想到这里是残酷的。作为妹妹害羞,再努力一点吧,哥哥!
バスッ!!
“ガハッッッ!!”
千早的左直拳中角角被压,靠着绳子什么支撑着身体,一边宗馬梦呓似的嘟哝是。
“谎言,我的这5年间,我的拳击全都白费了。”…。我的拳击是…。
从幼儿时期,优秀的妹妹连续输的作为哥哥自卑了宗馬来说,是第一次拳击自信的地方。连拳击也输给妹妹,那也不是单纯的拳击手,而是以压倒性的体魄差和男女差一边在学校的大家的面前被打败了。那是宗馬来说,这5年间的作为拳击手的拼命的锻炼的全部,不,人生的全部都被否定的。绝望被迫宗馬相对,千早玩玩具扔厌倦了孩子的口吻说。
“哎呀,差不多该结束了吗?”。完美KO,难看画布上沈め你吧。”
“ハァッ,ハァッ…你在这…你说,被KO怎能呀……”
千早的最后的高峰前,宗馬后背是角凭靠,同时也作为拳击手的气势只是柔弱抬起双臂给你看,它不再是防御的态没有完成的。完全呆立不动的状态宗馬相对,千早完全不宽恕地开始攻击的。
バシッッッ!!!」多斯ンッッ!!
“ウェェェッッガハァ!…ッッッ!!!」
Gara空的后卫顶,首先右upper身体完全无力的状态的心口贯彻,并且利用身体气势左钩。强烈的二连击最后的力量也被夺走,从膝盖崩快要折断了宗馬相对,千早太残酷的行动。
“女的拳不见效的男人输了”,真是个不起的话,已经有点毅力啊!
这么说,同时在左右刺拳宗馬手臂的绳索的外面弹飞,并且右钩的面部宗馬关进。
パコンッ!
“ブフッ!”
那一击的同时护齿弹飞出,同时向前倒上。宗馬的身体被押し戻さ角。
“Good…アァッ……”
最后的盾都失去了宗馬的瞳孔空虚,完全战斗能力,失去意识淡薄到。那样的宗馬向千早一下子放鞋的地方,宗馬自身和角之间挟み込ん下降,不允许这样的姿势。
“最后一击的高峰期,哥哥不同,去!最后一点点,稍微好的地方看哟!
巴士的公寓,ドスッ!
“ウエエ…カハッッッ!”
ドシッ,do Shinn,蛾真!
“ウエェ,オエッ,グェェェ!!”
杠杆心口,然后腹肌的正中的连续打。强制被灌输的疼痛,花了宗馬淡薄意识硬被拉回。
千早明显宗馬为いたぶっ享受。这个规则的松在环裁判是旁观者的状态反而有趣,并且观众很纤细身材短小的偶像般的容貌的一年级的女生,拳击青春奉献了,这只是一眼看出的筋骨粗壮的身材强壮的三年级的男生为角侧面沙袋着,这样的动画和漫画和格斗游戏一样的比赛学校的旧体育馆展开的光景面前兴奋至极。没有一个人不应该帮助的在这个会场,在一望无际的压倒性的痛苦之前,宗馬的作为拳击手的气概完全破灭了。
ドスッ,ZAP公司!
“グハッ,ウァァッ…已经、已经、已经、已经、、、……”
不要说“无情的事啊,女孩子的冲头是有效的说,对自己的话有责任。”
ドスゥゥゥッッッ。
“グハ啊…ッッッ!!!」
宗馬的哀求,千早就浑身的右upper身体粉碎。已经发言力都丢失了宗馬,千早淡淡冲头打进了下去。
咕咚,バシンッ!
“ウェェ…アァッ……”
ドンッ,ガシンッ!!
“哈哈哈…ゲェェ!!”
简直就像单纯的工作一样的车体吹风继续持续,终于回合结束10秒前的柏木。千早特别没有任何表情,冷淡地说。
就快要结束了。我走了!
パンッ新闻,巴士ンッッ!!
“ブフッ…ブエェェッッ!!”
喉舌也失去完全无防备的宗馬两脸颊,左右的鱼钩,剜。一瞬间意识被吹飞宗馬相对,千早最后一击放出。
“就这就结束了。”
ガコッッッ。
“グハァァァァ!!!」啊
近距离的,从下面的恶心的右上钩拳。宗馬的脸上被强行适合,所以马上就摔倒了,站在眼前千早的身体上当。自己倚着状态的宗馬相对,千早一点调皮地说。
“蛤蟆吐像拳击手,蛤蟆沾满了哦。”
这样说的话,千早身体向后拉,宗馬是拖拖拉拉自己吐的蛤蟆沾满全身的帆布,屁股突的羞耻姿势倒拥挤。裁判暂时是貂计数,取得KO确认后,千早在拳举起胜利手势采取,宗馬俯视说。
“男子在女人的梦中失败了。”。对哥哥来说是恶梦吗?不过,不管哪个都好。
一边说一边千早观众的欢呼回应的身体,宗馬脚上一边摆Pose。我们的观众们都鼓掌了,但是,要把对比的两个人的身影给照片上。在闪光灯照射下的两个人的身影过于鲜明。
夸耀高高地和拳挥起千早,体格拳击经验也遥远超过哥哥的宗馬为KO,正是漫画和动画片的主人公一样的奇迹发生的少女,在观众雷鸣般的声援和喝采沐浴,绽开的笑容。
对宗馬,年岁小体格也远苍白的拳击手和不成熟的妹妹被压倒,自己吐出的蛤蟆一边涂的画布上失神妹妹被踢的,的确是个男人,作为拳击手,再考虑不那么的无情的屈辱的状况。自己的角的秒针的拳击队员们也,在女子的丑态里好象吃惊的脸的脸,一点点地对著领班的男子感到懊悔的脸。那个身姿,宗馬今后的拳击手,和作为部作为队长的暗示命运似的。宗馬有锻炼后的钢的肉体和继续磨练的巧妙的技压倒性的实力著称的,仅仅10分钟前的事了。每天早上的卢德工作相比遥远短暂的时间,宗馬5年的岁月,用心专注锻炼锻炼重叠的手了作为拳击手的强度和自豪感和威严的全部被否定了。
千早决定暂时暂停后,返回自己的角。环离开之际,千早好主意了这样的表情,还增长了的人的宗馬回首嘟哝着的。
“决定了,我想进入拳击部。”。作为我的哥哥我会锻炼一个不害羞的男人,所以期待着,和哥哥!
“…啊、这是……?
恢复了意识宗馬微微睁开眼睛的话,附近是灰暗的,满是灰尘气味的鼻子。仔细一看仓库一样,已经被使用いなさ这样的资材等被放置的。想在全身的疼痛和呼吸中,还有一个有点不朦胧的意识,在视野的边缘,有一个可爱的女孩。
“你醒了吧,哥哥?”
“千早……?”
妹妹的脸看,发生了什么打算确认,不久心眼坏的笑容浮现的千早说。
为了照顾,我是给体育仓库运的。亲爱的哥哥,学校的在大家面前拳击中妹妹被KO了心情怎么样?”
这句话的同时,刚才的比赛的记忆鲜明的复苏,宗馬一口气被迫绝望的深渊。对于这样的哥哥,千早继续毫不留情地继续下去。
“啊哈哈、拳击部主将啦称霸全国之类的威势好的,但是拳击2个月吗拽了阶级也只是一直下的女孩被KO了哟。而且女孩的身体攻击不了,蛤蟆为止吐。作为男子拳击手,这个以上是无情的比赛,有点不能考虑。
这么说てきゃ是鸽子好笑似的笑的千早,是对宗馬屈辱感和绝望感咬着嘴唇肩膀只能让人震撼。那样的宗馬对舌头,千早舐めずり一边说。
“这是哥哥,明天不继续拳击,我很不好意思学校也不会来啊。”。但是,那真是可怜,我可以帮助他。
“救了……?”
嘟哝那样说的宗馬相对,千早是确信胜利的小恶魔般的微笑一起说。
“在照相机前,道歉的话,说了不起就有了不起的话的话就好了。”
说着取出对鲔大厅千早,宗馬很懊悔地脸扭曲了。千早只是和说,宗馬来说,这种情况下它说的是无上的屈辱。而且宗馬来说,如果认真并没有输,动摇邀请千早的卑怯的战术输了的感觉。但是学校的旧体育馆的在大家面前被击倒,说什么也无力。其他的选择,是不宗馬千早的架势鲔大厅的对着镜头开口。
“…那,我输了。这是傻瓜,对不起。
总算说这些的宗馬相对,千早就偷偷地笑浮起了宣告。
“就那不知道吗?”好好地自我介绍,然后是拳击部队长的哥哥做一年级的妹妹和拳击的比赛,结果是怎样的。然后,女孩的拳击之类的效果说了,身体被冲的怎么样了呢?”
太残酷的千早的话宗馬再次脸扭曲,选择的余地没有的绝望的情况也不会改变。屈辱感和无力感漠然的宗馬再次挤出声音。
“我是拳击部主将的三年级学生,武藤宗馬。一年级的妹妹的千早和拳击比赛,,被KO了…。女孩的拳击之类不好使,一边说,一边人体羽绒被夺走,然后把蛤蟆…我吐了…。
快要哭的同时,不眼角泪水而呼吸快要奄奄一息嘟哝宗馬的身姿,已经是拳击部作为队长的威严也骄傲,也完全消失。这样的悲惨本身的哥哥的身影,千早就满足地点头,同时也仍然追究的手没有放缓。
终于接受比赛结果了。小两岁阶级也一直在下的拳击稍微咬了的多的妹妹被KO左右自己弱了,应该好好地接受现实的不行?”
千早的话,宗馬很懊悔地歪曲脸。认真决胜负不会输的想法千早的话点点头的拒绝,这样的态度是千早的想壶。
“不满”,哥哥。那么,我听了,哥哥说什么是在拳击几年,阶级是怎样的呢?
“拳击从中学到五年以上,阶级是赖特级,”。
连呼吸都奄奄一息的样子的宗馬相对,千早是笑和笑着说。
“拳击场5年以上的赖特级男子拳击部队长的哥哥,在拳击2个月的轻质级的一个轻量级的妹妹的我和环里也有了认真的胜负。”。然后结果是怎样的呢?
“…击倒,就…。
“是这样啊”。哥哥是作为男人不可能那么弱,作为拳击手才能没有,妹妹也被KO了呢。喂,现在有什么心情?
“不甘心…”
太残酷的做法禁不住含泪宗馬相对,千早是恶魔一样的尖锐的哄笑一起说。
“后悔吧?”真是不好意思呢?拳击部主将的三年的男子,却拳击稍微咬了的多的一年的妹妹就被击倒,蛤蟆吐输啊。这也是学校的大家的面前。大家今天的事情欺骗你这样说的话,怎么说呢?什么都做了,千早殿下,这么说了吧?
“…不管什么事都好,千早殿下…。
终于宗馬的作为拳击手,作为男人的固执和自尊完全粉碎了的,看到千早就满足地点头。作为拳击手筑成的男人的自信与骄傲完美打碎,恍惚状态的哥哥的脸相机好好缴纳,千早强有力站起来说。
“那么,我想把哥哥从破灭中救出来了吗?”。…今天的地方呢。
小嘟哝着的最后的一句话宗馬的耳中。但是,明明知道那个意思,却没有必要这么长时间的时间早就知道了。
数个月后…。拳击部的活动室在环宗馬和千早相对。
今天是星期六。社团活动提前结束,宗馬和千早是居残り的练习每周的惯例活动。拳击部主将的哥哥的宗馬,妹妹的千早一年。宗馬总是,“妹妹练习开干!”“千早在胸口借给啊”这样的特训的说。但是在拳击场上展开的景象,宗馬的话从正面否定。
“你看,5年的拳击,我也能吃三回合吗?”
ドカッ!ZAP公司啊!
“哈哈哈!ウェェッッ!!”
千早高峰沐浴,拼命地保持距离,试图牵制放出宗馬刺拳。但是那样的宗馬必死的抵抗,千早是轻而易举躱し、防御的空隙纷纷稳步伤害。
バスッ,ドカンッッ!网上超市,老板ッッッ!!
“グアァ,ウゲエッッ!カハッ,ゲホッッッ!!”
完全失去抵抗能力的宗馬为高峰的同时绳索侧面一边追逼,千早是不好的后辈叱咤一样的口吻说。
“哥哥蛤蟆吐作为拳击手被当做傻瓜,这是无可奈何的,但这样的哥哥和妹妹我觉得羞耻啊,好好做吧!”
“…这,的オッ!”
过于屈辱的语言,作为拳击手剩了矜持被刺激,宗馬总算冲头陆续放出,打出状态的宗馬之拳千早相通的可能。ダッキング简单躱し的千早,Gara空的宗馬的下巴向完美的右上钩拳突发放出托。
スパーーーン。
“ガハッッッ!!!」
在ダッキング弯了。身体伸び上がる优势的完美的右上钩,一击宗馬画布上沈む。拳击部主将的哥哥KO的壮举,千早漠然的表情也不特别高兴。在这几周,这几周,这“特训”每一次都在同一个结局。
在那次冲击性的比赛后,千早在观众的大家面前,说明了这场比赛是文化节的预定的表演的彩排。一年的女子压倒了三年的男子,在那样的现实中,不可能的比赛的展开的表演的表演。原本文化祭的彩排名义借这个地方了,比什么拳击部主将全国大赛冠军有成就的宗马KO负万一展开哪里是将信将疑的情况也有,观众们千早的说明理解,那场的事在没有得到了。
那个比赛的次日,千早进入拳击部,那个天才的感觉在瞬间有了女子中顶级的实力。然后千早获得了确实的实力,所以开始了这个“特别训练”。最初的时候总算是势均力敌的比赛了,但是那个比赛习惯被看穿了,被抓住了弱点,并且心深处的恐惧心被移植的宗馬,每天惊人的速度实力提高千早渐渐被追逼,最近单方面的私刑一样的展开光了。
大字了失神,无情的画布横卧的宗对马,千早在哪里爱怜的语调嘟哝。
“呵呵,哥哥真的很傻很可爱呢”。我会一直疼爱你的。
一边说着,一边千早自身的手套ぺしぺしと宗馬的杆和心口敲打。每次宗馬苦闷歪曲脸,看到它,千早的微笑是加深。
明天开始是集训。很期待呢,哥哥。为了能成为坚强的男人,我会好好地锻炼一下的。
一边说一边放出了的千早的手套也宗馬的心口贯彻宗馬意识,没有那样的苦闷的表情,在那个瞬间呛护齿脱落。格格滚了宗馬的护齿,宗馬今后的地狱般的“特训”的日子暗示的那样,环上摔了这小小的暴发出声音…。