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最近看《礼子,玲子,慎治,信次》的时候翻到的(这样翻译这部巨著的标题的灵感源于《锅匠,裁缝,士兵,间谍》,顺便遗憾的是作者SPIT ME神隐多年,我要礼子大人的黄金责啊!!!)。特此分享。作者的灵感显然源于江户川乱步的一部短篇。我同时身为推理爱好者,慕名去看乱步的小说,却发现以性虐待主题的居多。《芋虫》绝对是其中的代表作,《乱步奇谭》第5集的标题正是致敬该篇。
[64] 人豚
投稿者:MASO男投稿日:2017/09/01(Fri) 14:55:51
『
そこは、薄暗い空間だった。
光は、天井に空いた小さな丸い穴からだけやって来る。
おれは、四肢を失っていた。ちょうど、ひじとひざのところからである。
舌も、ほとんど根元から無くなっていた。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
これが、今のおれがやっとこ出せる声だった。
おまけに、まぶたも、縫いとじられていた。
そして、その縫い目のすき間から、おれは外界を見ている。
そのせいもあって、おれがいるこの空間は、より薄暗い。
ここは、別荘の床下の空間だった。
ログハウス風の別荘で、かつては、家族みんなで、避暑に来たりもしたものだった。
しかし、今、おれは、その床下の空間に、閉じこめられている。
これは、妹の奈緒専用に作られた、トイレだった。
奈緒が、ちょうど、あの天井の穴の上に、またがる。
そして、奈緒の排泄物が、おれの目の前に落ちてくる。
おれは、それを口にして生きているのだ。
今のおれが、口にできるものは、それしかない。
おれは、人豚として、妹の排泄物だけを口にして、生きている。
舌を噛んで死ぬこともできない。
でも、今のところ、そのつもりはない。
奈緒は、狂っていた。
おれも、狂っていた。
おれたちは、兄妹だが、男と女として、愛しあっていた。
S女とM男として、愛しあっていた。
その結末が、これだ。
奈緒は、医大に入ったが、もちろん、医者になるつもりなどなかった。
ただ、おれを人豚に改造するのが、目的だった。
奈緒は、今年、4年生で、おれを人豚にするのに必要な、外科医の手技をすべて、習得し終えた。
そして、おれは、奈緒に人豚に改造され、ここにいる・・・
』
これは、奈緒の日記に書かれていた文章の一部である。
もちろん、ほとんど事実ではない。
第一、おれは、人豚でもないし、五体も満足だ。
たぶん、奈緒が、おれの目線で書いた、妄想小説のようなものなのだろう。
しかし、一部、正しいことも書かれている。
おれが、奈緒を愛しているということと、おれが、M男であるとういことだ。
奈緒は、おれの気持ちは知らないしだろうし、まさか、奈緒が、こんなドSだとも、思えない。
しかし、こんな妄想小説のようなものを書いているということは、そうなのかもしれない。
奈緒が今、医大生であることも、事実だ。
奈緒は、まじめに頑張って勉強している。
教授たちにも、その優秀さを褒められていると聞いている。
将来、有望だそうだ。
そして、今年、4回生になった。
おれはまだ、奈緒の人豚になりたいとは思っていない。
確かに、奈緒が、おれの女王様だったならと、思わないこともない。
しかし、それは、無茶な話だ。
おれは、奈緒に自分の気持ちをうちあけるつもりもないし、M男であることもずっと隠し続けるつもりだ。
将来有望な女医の兄が、M男であるなど、もってのほかである。
お互い、別々の相手と、ちゃんとした結婚をすることになるのだろう。
ああ、奈緒が帰って来たようだ。
おれは、日記を元の通り、机の上に戻して、奈緒の部屋を出た。
おれは、リビングに入って、ソファーに座った。
奈緒も、リビングに入って来る。
「おかえり、奈緒」
奈緒が微笑んで、おれのそばにやって来る。
そして、いつもやっているように、おれの首に、腕を巻きつけるようにして、ほっぺにキスをしてくれた。
「お兄ちゃん、お待たせ」
おれは、そこで何かを言おうとしたが、覚えていない。
奈緒の手が、おれの口をやさしく、ふさいだ。
その手には、何か布状の物が、握られていた。
おれは、意識を失った。
*
意識を取り戻した時、おれは、床の上に寝かされていた。
立ち上がろうとしたが、無理だった。
おれは、全身、拘束具で、拘束されていた。
裸だった。
それは、おれも、よく知っている、外国製の皮革の拘束具だった。
ひじ、ひざを曲げて、四つん這いに、拘束するやつだ。
ぐぅっ。
声も出せない。
口枷(ギャグ)をはめられていた。
口の中にがっちりした金属部分を挿入され、首の後ろでベルトを留められている。
鼻フックもはめられているので、自分では確認できないが、きっと無様な顔面になっているのだろう。
自分で外せそうに思えるが、この四つん這いを強制する拘束具は、手と足を袋状の部分に挿入してから、拘束するので、指が全く使えなくなる。
隔靴掻痒、全くどうにもならない。
そこで、はじめて、奈緒がそばにいるのに、気づいた。
奈緒は、リビングのソファーに座って、おれを見ていた。
おれは、芋虫のように、身を反らして、奈緒を見た。
ぐぅっ。
何か言ってやろうと思ったが、やはり声にならない。
がはぁ。
口をいっぱいいっぱいに開かれて、がっちり固定されているので、どうしても息のもれる音にしかならない。
おれは、床を這っていく。
開いたままの口から、よだれが床にしたたり落ちている。
おれは、その目に精いっぱいの、不満をこめて、奈緒を見上げた。
奈緒は、いつものように微笑んでいる。
「お兄ちゃんも、そろそろ、慣れておかないとね」
何を言っている。
「お兄ちゃんは、奈緒の人豚になりたかったんでしょう」
これは、兄が残していた原稿だ。
まだ、全部は、読んでいない。
兄の部屋の、机の引き出しに入れてあった。
大判の封筒に入れられ、私の知らない出版社の名が、すでに、宛て名書きされていた。
兄の私物の整理をしていて、偶然、見つけたのだ。
出されてなくてよかった。
へたに、編集者の目に留まったりして、出版社から連絡が来たりしたら、大変だった。
兄がドMなのは、子供の頃からわかっていた。
私に馬乗りにされたり、私の唾が飛んで、顔にかかったりしても、いやな顔一つしなかった。
でも、兄は、本当にやさしかった。
この原稿に書かれているように、兄は、いろんな意味で、私を愛してくれていたのだろう。
残念ながら、私は、兄を男性として、愛したことは一度もなかった。
兄は、もう、正気を失っていたのだろう。
なら、私のしたことも、きっと、兄はゆるしてくれるはずだ。
兄は、『死』んだ。
一枚の遺書が残っている。
そこには、青木ヶ原での自殺が、ほのめかされている。
捜索は、されるだろうが、兄は、誰にも発見されることはない。
私は、手に持った鎖を、ぐいと引っぱった。
「あ゛あ゛あ゛」
うすもも色の肉塊が、声を上げる。
鼻輪型の大きな鼻ピアスが引っぱられて苦痛なのだろう。
文句のひとつも言いたいのだろうが、この肉塊にはもう、そのための舌が無い。
まぶたも縫いとじてあるから、鎖を引かれないと、どっちへ行っていいかもわからない。
短くなった四肢で、必死に、私についてくるのが、愛おしい。
「あ゛っ、あ゛っ、あ゛っ、あ゛っ、あ゛っ」
一歩ごとに、うめくところをみると、四肢の切除面を、床につくのが、苦痛なのかもしれない。
「お兄ちゃん、私、うまくやったでしょう」
私は言う。
「あ゛があ゛あ゛」
肉塊が意味不明のうめき声を上げる。
「あの遺書も、われながら、うまく書けたと思う。きっと、誰も、疑わないと思うわ」
お兄ちゃん、これから、あの別荘へ行くのよ。
すべての準備は、整っているわ。
そこで、お兄ちゃんは、人豚として、死ぬまで、生きるのよ。
7年後に、死亡が認められるわ。
そしたら、人間としてのお兄ちゃんは、この世から、消えて、人豚としてのお兄ちゃんだけが、この世に、残ることになる。
でも、それまで、生きててくれるかしら。
「がんばってよ、お兄ちゃん」
「があ゛あ゛あ゛」